日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)だから過激派と呼ぶ

とんと月日の、季節の流れが速くって、油断していたらあっという間に「次」の執筆予定が
迫って来ている……そんな(個人的な)状況を繰り返して、もうどれくらい経つのだろう?
すべき事・したい事は色々山積みで、追い立ててくるのに、肝心の時間の方は如何とも足り
ない。無為に過ごして浪費してしまうばかりのような気がして、また新しく急ける気持ちが
むくむくと生まれてくる。
……ただ、そうやって足りぬ足りぬと嘆いた所で、実際に何かしら改善するでもなし。
ならばいっそ、そんな状況である今を「諦めて」その上で「受け入れる」という考え方の方
がまだ現実的なんだろうなあと。お肉のつき易い身体を絞るのも、ボドボドになった精神を
立て直すにも、創作のノウハウも、結局一つ一つ地道に積んでゆくしかない……。

お久しぶりです。尤も更新自体は火曜日にもありましたが。いやあ、参った。いつもの事っ
ちゃ事とはいえ、執筆モードが終わってやれやれとなった次の日くらいにはもうスポーンと
全身から力が抜けて──ガス欠になっていました。やはり毎回大分無理しながら書いている
んだなあ。半ば惰性というか、執念というか。月一とはいえ、今まで続いていることの方が
実は奇跡に近いんじゃないだろうか?(という自画自賛?)

そんな訳で日が空いてしまいましたが、先日ユー録の九十四章をUPしました。
今回でアゼル編(仮)が終了──現行の第Ⅶ部も全体の2/3が消化された計算となります。
いい加減膨れに膨れ、未だに終わりの見えない拙作ですが、今後とも気長にお付き合いいた
だければ是幸いですm(_ _)m もっと更新頻度を上げられれば進みも早くなるのでしょうが、
間違いなく自分の身体がボドボドになります。……それでも連載最初期は、3万字超えの章
を量産していた訳ですから、良くも悪くもまだ若さが残っていたのでしょうねえ……。まぁ
他にやる事がなくて鬱々としていたというのも大きいのでしょうけど。

確かにあの時に比べて、一時に書ける分量は減りましたし、深く集中=没入できるケースも
とんと少なくなってしまったように感じます。老いたのかなあ? とは、否定できません。

だけども、それらが再びV字回復するなんてことはもうないのでしょう。それを足りぬ足り
ぬと、出来ない出来ないと嘆く──あの頃の熱量をと望むのは、如何せん幻想に過ぎるんで
はないかと思うのです。先述のように、そんな今を「諦めて」「受け入れる」──手が付か
ない時もそりゃああるだろうけど、ならばせめて、成る丈その振るえる機会を逃さぬよう、
そのパフォーマンスに全力をφ(・_・;)

少し前、他の物書きさんに『ある程度登っていった後は、苦しみながら書くのは当たり前。
それでも尚愉しいまま書けるような奴を、天才と呼ぶんだ』といった言葉を聞きました。
その“ある程度”に自分が値するかは定かではありませんが、嗚呼そうかもな、と思ったの
は事実です。ふいっとこの一節を聞いて少し気持ちが楽になりました。「できない」を嘆く
暇があるのなら、まだ「できた」方を見ていた方が精神衛生的にも良い。歳月と共に移ろう
自らの変化を受け入れ、そこからまたもがきながら地道に積み上げてゆくしかないのだと。

受け入れ易い難い、公募マンや書籍化、傾向と対策──色々と「最適化」のメソッドは言わ
れるけれど、自分の「中」を豊かにしていかなきゃ長続きはしない。有益にならない気負い
はしない方がいいのです。……つい謙遜を卑下を通り越し、自罰的でないと落ち着かないな
んていう、面倒臭いメンタルになってしまっているのだから、尚の事。


──そうやって、僕自身“言葉”に救われたりもするけれど、じゃあいわゆる“言葉の力”
というものを純粋で素晴らしいものだと信じているかというと……正直割と懐疑的ではある
のですよね。

というよりも、白か黒か、善か悪かの極端な二元論で括ろうとすること自体が、それだけが
少なくとも“正しく”はないことであって……。
言葉という記号もその例に漏れず。誰かを励ますエールにもなれば、誰かを傷つける凶器に
もなる。特に昨今は、この後者の例がやたら悪目立ち──目に付き過ぎてしまうように感じ
られてしまうという事情もあって……。

どうにも表現の自由を含め、○○の自由(権利)とか○○力といった概念とは、往々にして
諍い(闘争)の切欠になる場合が多い。掲げて皆で穏やかに守るといった瞬間よりは、それ
を損いたい者・損われては困る者の間におけるイデオロギーの対立軸になっている瞬間の方
が如何せん多く観測されるように思うのです。
(まぁ自由とか権利云々は、そもそも「なかった」からこそ概念化されて主張されるように
なったもの達、獲得と維持の過程そのものが闘争という性格を(歴史的に)孕まざるを得な
い論理である訳なのですが)
実はそんなことをもやもやと考えるのは、ここの所個人的に、そういった人達の「言論」が
自分のTL他観測範囲へにわかに入り込んできているからなのです。

曰く、自分は○○だと思うと、自分の意見を言っているだけだ。
曰く、それを脊髄反射に──己の価値観(好き)が否定されたと感情的になって、噛み付い
てきているだけだ。
曰く、個人としてのスタンスを明確にすれば、味方も出来るし敵もできるもの。一々相手を
するなんて無駄。別にこっちの価値観・論理を理解して貰おうとは思わない──。

……はあ(盛大に嘆息)

何だろうな。この既視感(デジャウ)。
ずっと以前にも、こういう手合いの独壇場を見ていた気がするぞ?

いやね? 言い分は“間違って”はいないんですよ。僕だって彼らだって、そりゃあ各々に
思う所はある。○○が素晴らしくて、××はいただけない(レベルが低い)みたいな感慨は
持つなという方が無理だ。そこに言う通り「脊髄反射」で噛み付いてくる人達に怯えて語れ
なくなってしまえば、確かにそれは言論封殺という奴なのだろう。表現の自由という理想を
抱いている人達からすれば──こと権力に類する者達によるそれは──何よりも耐え難い精
神の苦痛なんだと思う。

……でもね? じゃあそこまで分かってるならセーブしろよ、と。最初の口撃が飛んでくる
かどうかの見極めは難しくとも、そこから引用RTを繰り返して「論破」しようと試みるな。
相手の矛盾や価値観を哂うな。……結局てめぇらは、マウントを取りたいだけじゃないか。
自分はあくまで「冷静」で「論理的」な人間だと標榜し、安全マージンを確保しておいて、
「感情的(と見做した)」相手を哂って、自分を持ち上げる。その意図が無いと言い張って
も、傍目からはそう見られているんだぞ? ああ、また面倒臭い奴らがAだ!Bだ!と喧嘩
してる……。少なからずそうやって辟易して、距離を置く人達が増えてゆく……。
尤も僕個人の、病的なまでの諍い嫌いが大分バイアスを掛けてはいるんだろうけど、はっき
り言ってこういう手合いは一番気に食わないのかもしれない。その意見・価値観が正しいか
どうかは問題じゃない。実際にそこで意見を表明することで、諍いを起こす──諍いの空気
を作り出すことに加担していること、それ自体が“目障り”なんだ。もの凄く個人的な理由
だけども。自覚している上で、吐き出したかった。

そこまで僕が気に食わない理由は、二つ。
一つは自分の分析眼・批評眼──強いては己の知性に対する過信と、顕示欲へとの不快感。
二つは自らの意見表明が誰かしらの脊髄反射、感情的なざわつきを招くと理解していると言
っておきながら、悪びれずにあくまで自身の表明のみを貫こうと取れるその自分勝手さ。

前者は、以前にあった既視感(デジャヴ)のケースと被っていますね。『批評家の像は建た
ない』なんて言葉がありますけど、基本的にそういう「言論」をぶっ放す人間というのは敵
が多いんです。普段は自分に賛同してくれる──ことSNSでのリプライ欄がそういった、
ある種の味方に埋められることでつい忘れがちになってしまうのですけど。非常に個人的な
意見ですが、そういう立ち回りの人間が語る「知性」なんてのは碌なものがない。どれだけ
隙を探すのが大変なロジックを組み立てようが、その根っこはその知性をひけらかしたいと
いう欲求でしょう? 嘯いている訳でしょう? 僕はそういう人間が一番嫌いなんだ。
後者も──その意味では同じ底流にある理由だと言えます。確かに何かを言葉にすることが
全方位の人達にとって優しいとは限らないし、実際に不可能なのだろうけど、ならば尚の事
「自覚」していると嘯くのなら、その“行為”にはもっと慎重であるべきだ。それを言うに
事欠いて己の自分勝手を正当化するようなら……浅く見えるぞ? お互いにな。元から自分
の赴くままを優先しているのだからまぁ当然っちゃ当然なのかもしれないけど、てめぇらの
標榜するその「知性」やら「論理的」とやらには、思いやりってモンがない。正論や反論の
できない言葉をぶん投げるのは──それが確かに、一方で現代を生きる人間の限界だと嘆息
をつきたくもなるのかもしれないが──言葉の“暴力”と同じだ。リベラル界隈がポリコレ
で従わない奴を殴るのと同じだ。そうされた相手の「感情」を、てめぇらはちゃんと理解し
ているか? まぁしてないんだろうな。初動の噛み付きはともかく、そういうマウントを取
りながらでしか応対しないもんだから、その相手はへそを曲げるんだぞ? そこをやれ論破
しただとか、やっぱり相手のレベルが低かったとか、哂ってのけるから、どんどんあちこち
で対立の溝と火種だけが増えてゆくんだぞ?
……それは、今日において、ある意味最悪の「罪」だと僕は考える。この心が思う。
諍いは、嫌いだ。それは僕個人のどうしようもなく「理性的」ではないバイアスだと思う。
でもだからこそ、自身もそうやって“正しさ”に自分こそが寄り添おうとした経験──精神
的なステップ上の黒歴史──を踏んで来ているからこそ、敢えて異を唱えたいのだ。

言葉にした時点で、それは力だ。自分一人がその信念やら何やらを貫ければそれでいいとは
いかない。黙っているべきだった。気持ちを抱くことは否定しないけど、相手の主義とかち
合うにも拘らず「我」を優先させておいて、何故相手が解ってくれる・引き下がってくれる
と思う? まぁあくまで“表明するだけ”で他意はありませんというのだろうが……それが
もう場を乱しているんだよなあ。噛み付かれた側も、噛み付いた側も、AもBも。諍いの可
能性を撒いているという点で同罪ではある。その辺の想像力というか、防衛意識というか。
どうにも若い?人達にはそういった認識が希薄のような気がします。少なくともSNSって
のはチラ裏じゃないんだけどなあ……。好き放題に語れる(語ってもいい)場所という体は
あるにせよ、そこには世界中のからの眼が向けられうるっていうシステム上の当たり前も、
頭の隅に入れておいて欲しいんだよなあと……。

尤もそういった感覚の違いって、こと僕らのようなネットの発達と共に大きくなった世代は
顕著なのかもしれません。リテラシーに対して保守的というか。基本的に「魔窟」だぞって
いう認識で生きてる。自己顕示欲もあるけど、一方で曝すことで飛んで来うるオカシイ奴ら
というのもこのネットの海にはごまんと潜んでいるのだと、すなわち現実(リアル)が内包
している闇なのだと(最近では「インターネット老人会」なんてタグがあるそうですね?)

そりゃあまあ、活発で自由な「議論」が出来るならそれに越したことはないですよ? でも
実際、この国でこの現代の人間において、そういった切り離された論理的営みが広く行える
のか? と問うと間違いなく否なんですよねえ……。公私に渡り、事象への賛否が相手側の
人格否定にまで紐付けされ、感情がついて回る。話し合いなんて早々できるモンじゃない。
だったら基本戦略として銀(雄弁)より金(沈黙)でしょうが。一介の門外漢が首を突っ込
んだって、事態が混ぜっ返されるだけなんですから。個々が精査するのは、いわゆる事実が
出揃って整理されてからでいい。まぁその整理物自体を「偏りだ!」「偽物だ!」と双方が
蹴ってしまう事も珍しくはないのだから、救いはない……。

何故“過激派”が嫌われるか分かりますか?

秩序を乱すからです。自分の正しさ(価値観)に胡坐を掻いて、他人を巻き込んでも何とも
思わないからです。「他人より自分!」を地で行くさまが極端過ぎて、周りからしてみれば
“歩く危険物”でしかないからです。

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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