日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)弱者という概念について

……書かなきゃ(º﹃º)

結局また一週間くらいのスパンに戻ってしまいましたとさ。何だかんだで頻度的には、三題
に次ぐ当庵の更新コンテンツ(と、はたして言えるのかは怪しい所)ですからねえ。
七月もそろそろ半ばに差し掛かります。外気はすっかり熱を孕んで立っているのも苦しく、
更に尚も蒸し暑さがもれなくオプションとして付いてくる。要らんわ。先日は九州北部での豪雨
がありましたし、本当、お天道様が極端過ぎる……。

それでも自分個人、ミクロな眼でここ数日の感慨を申しますと、幾分かゆっくりと時間が流
れているような気がします。おそらくは体力的な余裕が大きいのでしょうね。昼間の作業場
でも(こんな気温ですし)空調の使用が惜しみなく開放され、夜は夜で自室も効かせておか
ないと昼間に溜まった熱を吐き出し切れません。そうやって自分のいる場所“だけ”は快適
に保たれていることで体力の消耗も抑えられているのではないかと。
……ただねえ。この一週間ほど、休養(インターバル)だと少し楽をし過ぎたような気が。
実際みっちりゲームをして遊んでたし、身体も労えたんだけど、裏を返せばこう怠惰を貪る
ような生活してしまったなあという振り返りがね? 今「すべき事」よりも今「したい事」
を選んでいくような、欲望にだだ滑りした数日。はたして、優先順位を蹴飛ばしていやしな
かったか? その皺寄せが後々で来やしないか? などなど……。

という訳で、ぼちぼち筆を取り直して、次の執筆スケジュールに向けて助走をつけようと。
(まぁそう思い立った時って、大抵エンジンが掛かるまでの時間に間に合わなくって、結局
自分では120%ではないなあという感触が残るのですけどねえ)

ぼちぼち次の三題と、長編系二つ目(サハラ~の次章)せっかく予定の執筆に拘束されない
時間があったのだから、新しいお話を少しでも組めばよかったのに……。前段の怠惰を貪る
云々と思う原因はこれですよね、間違いなく。それでもってやはり大抵の場合、そう目論み
ほど実際の企画進行は進まないと。当面(相変わらず)やれる事は今ある連載を消化し切る
という点に収束してしまう訳でありまして、それ=如何にして畳むのかは、同時に今後創り
出しうる物語(セカイ)達にも向けられるべき課題なのでありますφ(=_=;)

近況としてはそんな感じ。意図せずゆったりみっちりと過ごせた一週間でした。

ただまぁ、これも一度は病んで臥せった者の定めなのか、いざふいっと幸いな状態が続いて
意識してしまうと「これでいいのだろうか?」と勘繰ってしまう──思考の端にネガティブ
な感情を作り置きしておかずにはいられないというのは、やっぱり所謂闇やら業が深いって
ことなんでしょうかねえ……?


じわじわと、地味にヘイトは溜まる。

今回は全体的にネガティブな話をします(毎回そうか)これまで折につけて言及してたよう
うに、僕は三年ほど前から福祉関連のお仕事に関わっています。尤も僕自身が担当している
のは基本物仕事で、直接そういったサービスを必要とする人達とがっちり接しているという
訳ではないのですが。

体に障害を患っている人、心に障害を抱えている人。
一口に病と言っても色んなパターンがあります。医学的治療の場合は勿論の事、普段普通に
接する場合においても、彼・彼女の気質を知っておかないと相手も自分もよくない思いを味
わう結果になってしまいます。特に後者──精神的な面での歪は厄介です。それが自覚的で
あれ無自覚的であれ、一般に「普通」ではないからこそ、彼・彼女らは日々の生活、ひいて
は生きること自体に困難を伴うようになってしまう。その苦悩、自力だけではどうにもなら
ぬままならなさは、時に手を差し伸べる側さえも巻き込んでしまいがちです。
彼・彼女らにも、それぞれのペースがある。治癒(気付き)の段階や速度は違う。
だけど……僕は……。

前回の雑記でも後半少し触れていましたが、なまじ自身が一頃に比べて随分と落ち着いたの
もあってか、どうもここ暫く、そんな“同胞”に対する私怨(同族嫌悪)が酷いなあと感じ
てなりません。そういう──対人・対集団能力に難があるからこそ──障害だと以前は割と
軽く言い聞かせてそれで自分の中で通っていたのですが、どうも最近の我が内心はささくれ
立っているというか、妙に一々気になってピリピリとしている感じがあるのです。

最初に言っておきますが、これは間違いなく僕の我がままであり、押し付けです。
それでも以前よりはっきりと感じられるのは、他の面子がことコミュニケーションに関して
「下手」を打つ瞬間。配慮のない言動だったり、大声だったり、取っ付き難さ。或いは僕が
もっと上手いこと付き合えれば何ともないのかもしれませんが、如何せん「この人は……」
と苦手意識が生まれてしまうと駄目ですね。表向きはなるべく波風立たぬよう振る舞うし、
対応しているのですが、いつ向こうの感情が“爆発”するか分かったもんじゃない。正直言
って持て余します。必要外で関わりたくないなあという気持ちが湧いてきます。……昔は僕
もあんな感じだったのでしょうか?(今も捻くれ者に変わりはないのだろうけど)いわゆる
「普通」の人が考えないこと・やらないことを平然とやってしまって、且つ相手側が本気で
それに対して感情を露わにしてくるまで気付きもしない、改めようともしない……。

──ええ、分かっています。実際には当人らの少なからずが内心自覚はしていて、直そうと
はするのだけど、どうしても直らない。直せない。まるでそれが持って生まれた性格──己
を形作る頑なな根っこのようになっていて、自力の意思力だけではどうにもならないという
現実にめいめいがぶち当たっているのです(ただ案外、薬などで解くことは可能のよう)
だから厳密には「改められない」と表現すべきだろうと思います。でもここでは敢えて、僕
の思う所を吐き出す為に強めの言い方を選んでいます。少なくともそうした内実を知らない
相手にとっては「改めない」に見えてしまうのは無理もないことでしょうし……。

ただね? だからといって、丸っきりその「厄介な」自身の性質を自身のものだと諦めてし
まうのは違うよなぁと僕は思うのですよ。繰り返しますが、一般に僕らが障害者と呼ばれる
のは、物理的・精神的に現行の社会秩序に収まる上でその性質が不適合だったり不都合だっ
たりするからです。容赦なく言ってしまえばパージした方が手っ取り早いと、収まった側の
者達が考えてしまうからなんですね。……でも、だからと言って僕は「奴らを許さない!」
「我々を配慮しろ!」と正面から闘いを挑むような態度はナンセンス──それこそ「下手」
の極致ではないかとさえ考えます。寛容を求めておきながら、訴えるパワーは(自分達がな
れなかった)普通の人達への敵意では矛盾しているでしょう? それは結局、彼らからこの
社会の“生きやすさ”を奪ってパージし返すことを究極は目指してしまうのでは? と想像
してしまうからです。本質的には不毛だからです。──僕が、諍いが大嫌いだからです。

ミクロとマクロで大分話は変わってしまいますが、いわゆる“差別利権”なんかはその典型
ですよね。○○を認めないなんて、推進しないなんて、差別だ──そういった“リベラル的
な正しさ”でもって自称マイノリティの権利(版図)拡大を図ろうとする。でもこうした活
動って、傍から見れば、本来議論ですらないんですよねえ。少なくとも僕にはマウンティング
ありきに見えます。議論・言論の俎上に上るよりも前に自分達にとって有利な「空気」を醸
成しておいて、対抗勢力(と彼らが呼ぶ者達)が大手を振るって反論できないようにしてか
らごり押すなんて卑怯じゃないですか。
それに、寧ろそんなやり方で既存の価値観と「闘って」きたからこそ、反発も強くなってし
まったのでは? と感じます。地道に交渉せず、作り上げた正論でぶん殴ってきて且つその
ことに対する反省もなく、反撃も「許されない」となれば、そりゃあ逆サイドの人達でなく
ともヘソを曲げますよ。近年米国でトランプ大統領が生まれたのも、欧州で(リベラルから
見れば)極右勢力が数を増したのも、そんな所に一因があるのではないか……? 個人的に
はそう考えています。

……何より、僕が内心憤りを感じるのは、そうした公の場でマイノリティを担ぎ上げる勢力
が跋扈する現状が、本当の意味での「弱者」が益々肩身の狭い思いをさせられることにある
点です。突き詰めるなら、弱者とは、ただ単に自分達の属性や性質が現行秩序に対して不適
合にある者達、だけでは足りません。そういった生き辛さを“主張できない”者達こそを、
正義は真に救わなければいけない筈なのです。闘争できるほどスクラムを組み、他人びとを
巻き込めるほどの力がある勢力を、僕は「弱者」とは呼びたくない。

勿論、そう訴えなければいずれ消えてしまう、死活問題ゆえに立ち上がった人達だって少な
くはありません。問題提起の必要性、表明の自由までを否定するつもりはありません。
ただ、哀しいかな現実は、新鮮で物語性(奇麗事を作り易いバックボーンの)マイノリティ
達の存在を、差別利権の輩は常に狙っています。彼らの代弁者としてパワーゲームを制し、
より多くの金づるを手に入れたい。……そんな連中に乗せられて“悪目立ち”した「普通」
ではない人達と、僕らが日常で接するマイノリティの人達を一緒くたにされたくない。こと
障害者や傷んだ人達はよりナイーブで切実なんだ。或いはそんなパワーゲームの俎上にすら
乗れず、ただその煽りを受けて余計に反発的な憎悪でもってパージされる恐れだってある。
そんなことになるなら、いっそ表立って「闘う」ことをして貰わなくてもよい。どうかしな
いでくれ。パージされてきたと訴えて、してきた側をパージする──その果てに当人らとは
また別種の生き辛さを抱えた人々がパージされるのなら……手前ら、責任取れるのか?

幸いにして、現行秩序に収まれた人間は、考えなくていい。或いは何とか割り切れる。
だが収まれなかった人間は、考え込んでしまった。その違和感という名の沼に脚を取られ、
半身が嵌り、割り切れなくてずぶずぶと沈む。もがく。ただそこに生きているだけで苦しむ
道を強いられる。

だからこそ病まなかった人間は、中々理解できないのだと思う。何処かで理解することを避
けようとするのだと思う。気付いてしまったら引き摺りこまれるから。自分も同じ沼に脚を
取られてしまうから。安定していたい。嵌りたくない。その態度、結果が、不寛容だ。

だからこそ病んでしまった人間も、改めなければならない。少なくともただ誰それが悪い、
社会が悪いと唾を吐くだけでは変わらないし、変わってはくれない。何よりも美しくない。
“現行秩序に不適合である”という事実だけは曲げようがないのだから、この社会・世界を
変革するよりも、先ずは自分自身が少しでも折れる──その尖った性質を修正してゆく方が
ずっと堅実な筈だ。
大丈夫。○○でなければ自分は死んでしまう……! じゃあ一旦死んでみればいい。○○を
許さないような社会と、真正面から並存しようとしなければいい。よく『世間が許さない』
とは云うが、どうせその世間とは、さほど自分を守ってくれる訳でもないんだから。

それに案外、その拘りってものは、本当に病気だったりする。少なくとも自分の生にプラス
になっている内はいいが、マイナスにしかならないのならそれこそ専門家と繋がって治して
貰った方がいい。世界を変えるなんてデカい妄想よりも、自分が先ず変わらなきゃ。僕らは
大抵の場合“英雄”でも“天才”でもない。僕らの脳味噌なんて、結局は物質の塊だ。薬も
合う合わないは勿論あるけれど、それで変わるんだから、その凝り固まった考えなんてもの
は案外(物理的に)解きほぐせる。……身も蓋も無い言い方だけどもね。でもそんな事実、
経験を通ることができたなら、社会の方を変える! なんて意気込みが、どれほど空虚であ
って遠回りなのかを知ることができるだろうと思う。

……願わくば、社会秩序が複層的に存在すればいいんだけども。
今の主流のごりごり稼いで意識も高くって、リベラルの跋扈する世界。それとは別に、そう
いったダイナミズムから一歩退いた人達でゆるりと過ごせる世界。或いは一旦休憩する為の
社会層。ただまあ、実際には難しいだろう。何せ日本人は右倣え右だし、ズルを許してくれ
ない民族だから。パイの減った社会での取り合い、そんな奴ら(退いた人達)の為に金を使
うな!と批判が出るのは分かり切っている。それに何より、どれだけ“棲み分け”を行えた
としても、その王国──コミュニティの中心部から零れ落ちる人間というのは何処であって
も一定数存在してしまうものだ。そう考えると結局、人の群れを細切れにするだけで根本的
な解決にはならない。少なくとも何処かで、そういった“中心部”から零れ落ちるような人
達を支える仕組みを設けざるを得ない。

不寛容より寛容の方がいい。
「閉じた」人間よりも、ある程度「開いて」いる人間の方がそりゃあとっつき易い。
そして「開いて」いくことは、その人にとっても“強さ”のバロメーターになる筈だ。
ただそれも程度問題・個人の線引きに委ねる所であって、寛容を求める側にだって──相応
の努力と誠意は要る。あって然るべきだと思う。

「弱さ」に託けて、怠けてはいないか? 驕ってはいないか?

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  1. 2017/07/13(木) 23:30:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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