日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)数多の房に僕はなりたい

……口内炎が地味に沁む。食べづらい。

ぼやっとしていたらあっという間に前回から一週間が経ち、加えて今月も最終週へとなだれ
込んでしまいました(早いなあ)その間も落書きとか水面の創作思案とか、何も創っていな
かった訳ではないのですが、やはりこう目に見えた成果物が上がらないと物足りない感じが
強くて敵いません_ノ乙(、ン、)_φ
今に始まった事ではないとはいえ、楽しさが義務感になり変わって、形にすることを優先・
目的にし過ぎているんでしょうね……。そもそも365日創れる訳ではないのだし、駄目だなと
思ったらサクッと手を止め寝てしまおう、休める時には休んどけぐらいの気楽さでいいんだ
と都度自分に言い聞かせているのですが、それも「休まなきゃ」「次に備えなきゃ」という
“べき思考”であることには違いなく、こりゃあどうしようもない性分なんだろうなと一方
で諦めかけてさえいる。まぁ一晩がっつり寝れば、多少なりとも頭の中はリセットされようものですが……。

(例の如く)嘆き節をお許しください。

かれこれもう一年以上、作業場と自宅を往復する生活を続けて経ちましたが、ぼちぼち日々
の創作活動にも「惰性」だけではない一区切りを打ってもいいのかもしれませんね。新作と
いう刺激、或いは逆にこの惰性を断ってもっと創らなくするか。……前々から思っている事
ですが、楽しさよりも義務感で動いているというのは、しんどいです。そんな方法でないと
維持できない自分の性分というものも忌々しい。とあるツクール仲間さんからも、しばしば
自分がこの手の愚痴を吐いてしまうと、『(趣味なのだから)楽しければいいじゃないか』
『気が向いた時でいいじゃないか』と肩を竦められます。その通りなんですけど……この性
格がどうにもそれをさせてくれない。

何とか今週分の三題も片付けた。
サハラ~のプロットもこさえ終わって来月からの更新も再開できる。
ぼつぼつ、ユー録の次章執筆にも備えなければ。

コンスタントに書く。報われていないかもしれない、そんな気はしていても他ならぬ自分が
「やらない」方の惰性に沈殿してしまうのが怖くて書き続けている。それは要するに、他に
自分が今こうして生きている拠り所が創作“しか”ないから、とも言えるんだろうなあ。
ツクールも故にそこから手を伸ばし始めた新しい畑だけど、ご覧の通り二束三速の草鞋など
どだい難しく。まぁノウハウの蓄積枠がそもそも別物で、それこそ数をこさえなければ充分
なライフワークに加えられないのでしょうけれどヾ(X3ノシヾ)ノシ

どうなんだろうか? 拠り立つものが一つしかないから脆いのか。
或いは、だからといって自分のキャパシティを考えずに食指を伸ばした──そのことで却っ
て何も形にできず、悶えている自業自得というだけなのか。

一時の充足、或いは欠乏感。
いや、所詮はその都度だけの気の迷い?

中々どうして、自分(と近辺にとって)の最適解というのは見つからないもので……。


そんな感じで僕という「個人」ですら上手く御し切れないというのに、何人もの「集団」に
おいてそれをやろうっていうのは、そりゃあ元より無理ゲーってもんですよ。

各種報道でご存知の通り、先日イギリスが国民投票によりEU(欧州連合)からの離脱に舵
を切りました。外側の諸外国も勿論ですが、一番予想外の事に驚いているのは言い出しっぺ
のキャメロン首相でしょうね。元々英国内ではEUから求められる負担(資金や移民など)
が大きく、不平等だという不満があり、政権としても何とかEU本体に対して自国に有利な
条件を引き出そうと躍起になっていた状況でした。そんな中これまでちらつかせていたEU
離脱のカードを国民投票という形で実行に移したのです。
(英国は世界五位の経済力。EUとしても当初抜けられるのは痛い、筈だったのですが……)
しかし報道の通り、当初の予想とは打って変わって投票の結果は離脱派が辛うじて過半数を
獲得するというどんでん返し。どうせ残留派が上回ると高を括っていた首相達はまさに自分
で自分の首を締めてしまうことになったのでした。
結果、即日から金融市場は大混乱。EUを構成する他の主要国もドミノ式に離脱国が増える
ことだけは避けたく、それまでの慰留を翻して彼の国の「やっぱ止めた」の梯子を外す──
離脱やな? 本当やな? じゃあちゃっちゃと手続するで──と突っ撥ねてゆくスタイル。
首相も辞任を表明し、結局誰が得したのやら。一応国民投票に法的拘束力は無いとはいえ、
自ら切ったカードで離脱(じめつ)するのはほぼ確定といっていいのでしょうね……。

僕は政治学云々には全くの門外漢です。ですが今回の投票で、英国ないしEU内に燻る確か
な分断の構造が暴かれたのは間違いなさそうです。
それは理性と感情の対立であったり、老人と若者の対立であったり、或いは地域と地域の対
立であったり。
残留派は大きな見当違いをしていたと言えます。欧州統合、国や民族の垣根を越えた世界。
そうした理想──治める者達のポリティカルコレクトネスは、末端に生きるリアルの個々人
にとってはまさに忌々しい概念であったということ。どれだけ人・物・金の行き来を自由に
し、皆が一つになろうと唱えても、それよりも先ずその個人が満たされなければ「富を奪っ
てゆく余所者」としか見れないという現実。どれだけ残留によるメリット(主にインフラ的
な部分)を謳っても、格差・剥奪感に苛まれる彼らにとってはそれこそが憎しみの源泉その
ものだったということを終ぞ気付けなかったということ。「正しさ」とは正しいが故に暴力
的側面を孕み、そうした末端の声に耳を傾けなければ、結局それは押し付けがましいだけの
高慢ではなかったか。

……まぁ、他にも色々な分析眼はあります。
詳しい内容は専門知識に長けた御仁にお任せしますが、観測範囲内では既に幾つかのデータ
が出てきています。一つは離脱に票を投じた多くが老齢層──古き良き孤高の大英帝国を夢
見たノスタルジィであり、現実にあるメリットが故に残留に多くの票を投じた若者層を結果
として食ってしまった──この国における以前の大阪都構想の住民投票を彷彿とさせる構図
だったこと。もう一つは今回の賛否がブリテン本丸とイングランド以北でくっきり分かれて
いたという事実──地域間対立。実際に結果発表後、では自分達も独立する・自分達だけは
EUに残ると声を上げ始めた後者、波及しかねない各地の「併合」された地域が抱える怨念。
勿論、老年でも残留に投じた人も、若年でも離脱に投じた人もいたでしょう。
二項対立で語るのは確かに楽だけど、そうやって頭の中からすら「分断」してしまうべきで
はない──それでも、結果として大きな時代の節目に“感情”が勝った。ポリティカルコレ
クトネス、世界の表舞台たちが標榜する“理性”が負けたのだという印象を、僕は今拭えな
いでいます。

思うに、要は『衣食住足りて礼節を知る』ってことなんでしょうね。
やれグローバル化だの、博愛だのと言われても、自分のことで精一杯──所かそれすら危う
いって状況で他人を思いやれ、優先しろっていう方が無理なのですよ。誰も彼もが聖人君子
でもあるまいし。なのにちろっとパージするようなことを口にすれば「差別だ!」でしょ?
そういう包囲網が続けば思うことすら禁じられてくる。そんなことしたって却って人間の心
には反感しか溜まらないのに。
──正直言って、僕はそこまで必死こいて“皆を一つに”しなくちゃいけないのかなぁ?と
報道の経過を観ていて思いました。以前からぼやっと考えていたことではあります。
穿った見方かもしれませんが、所詮グローバル化っていうのは、資金と行動力のある人間が
自国だけでなく世界中から富を吸い取っていくのを合法化する為の方便でしょう? 廻り回
って庶民にも恩恵がーって言い分は聞きますが、そういうのって凄く後のことじゃないです
か。主に民生に流れてきたインフラとか、技術とか、そういうものであって富それ自体が降
りて来る訳じゃないですか。……結局差は広がる一方だと思うんですよね(かといって差を
ゼロにしろとまでは言わないけれど)色々言葉を奇麗に並び立てて、ごちゃごちゃに掻き乱
して、文句が出始めたら今度は相手に非があるように肩を竦める──知性の悪い癖ですよ。
何で100%門戸を開かないといけないんですかね……? それまで各コミュニティは何の
かんのでやってきたのに、なるたけ余所を侵食せずにやってきたのに、今やその“領分”を
も人は越えようとしている。躍起になっている。結局それって、自分の版図を広げたいって
だけじゃないですか。軍事的なそれと何が違うって言うんです。

英国はこれから多難、課題が山積するのでしょうね。
でも──たとえそれが知性の人びとに言わせれば「愚か」な選択でも、一つの集団として決
めたのならやってみればいいと思います。栄えるか滅ぶかは結果であって、未来の不確実を
もって相手を詰るんじゃない。
それに嫌ならば、その集団から出てしまえばいい。一々オレ達の意に添わないからと革命さ
れたんじゃ何もできませんし、不毛さや空虚さがマッハです。だから、その意味で人は一つ
に統一され過ぎるべきじゃない。ある程度緩々と複数のコミュニティがあって、個人の都合
と考え方に応じて互いに“棲み分けて”いく方がよっぽどヒト全体としては長続きすると、
僕は思うのです。
(でもこういう枠組みが成立するには、やはり余所者だからと「差別」されないことが前提
として必要になるんだよなあ……)

最大輪(マキシマム)より、至近距離(ミニマム)を。

大きな実にぎゅうぎゅう詰めより、幾つもの房(クラスタ)を。

やたらに加担して排除(パージ)するより、先ずは不干渉(スルースキル)な強い意思を。

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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