日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)反転する空っぽに向けて

……月に五本の雑記を書いたなんて随分久しぶりな気がする。

暫くぶりです、長月です。年度末の忙しない時期に失礼します。
ざっと過去の雑記原稿(バックアップ用に全部取ってある)を確かめてみたのですが、最後
に五本書いたのは一昨年の七月だったようですね。ちょうどあの頃は公募初挑戦が見事一次
落ちだったり、プロットを書き溜めていたりしていた時分でした。
……残弾がないと言い訳している内にもう二年も経ってしまったんですね。幸いこの一年程
で自分のリアルは大分前進こそしましたが、物書きとしてのレベル(と表現してしまうのは
少々画一的を強いるようで宜しくないか)はあまり変わっていないような気がしなくもない
です。とかく量ばかりがもっさりで、一層俺得状態が進んでいるような……。それでも日々
アクセスは大なり小なり刻んでいるようなので、直接レスポンスを交わすでもなく手に取っ
てくださる方はいるのだろうとは思うのですが……φ(=_=;)

(現在進行形の)当面のスケジュールは、先ず月頭の三題二本を書き終え、その上でユー録
の次章執筆に移ろうというものです。当稿現在で来月第一週分の三題は上がっているので、
もう一本ですね。まぁネタが降ってくるのは半分は運というか、はたとしたタイミング次第
であるので、気長にやろうと思います。自分で自分に課したマイルールとはいえ、一度その
“惰性”を断ってしまうともう戻って来れないような気がするんですよねぇ……。

なもので、つい「したい」よりも「やらなきゃ」で自分を律してしまうものだから、尚の事
その都度書き上げたものが満足いくものか?全力を出せたか?とどうにも慎重というか、疑
いの眼を持って睨めっこしてしまう。コレジャナイ──コレデイイノカ感。だけどもスパン
の為には期限の余力みたいなものがあって、結局軽く手直しこそしても大体はえいままよと
投下しているのが実情です。

では具体的に、どんな文章だと「コレ」なのか?

まぁその辺がはっきり自分にでも分かれば(言語化できていれば)苦労しませんわな。
実に曖昧。尤もその不確定さの中でもがき、試行錯誤し続けることが創作なり物書きであっ
たりするし、明確に「答え」が明文化されてしまったら創る──物語という形である必要性
すら無くなるのかもしれません。喧しい、細かいことは(ry パッションに任せてぶつける
先であればいいんだとはよく云われますが、多分そういうのがぐるぐる捻じれて一繋ぎにな
って、物語としての論理構造が何処か途中でぼやっとしたまま放り出される──自分として
は何だかはっきりしなくて収まりの悪い感触なっているのかなぁ……?ヾ(:3ノシヾ)ノシ

所詮、毛が生えた程度のアマチュアが論ずる所であって、実際これ自体が大分「感覚」的で
はあるんだけども。

ただ「精進あるのみ」と嘯いているだけでは駄目だよなぁと思うのですよ。

柔こめ? 硬め?──エンタメ? 文芸?──エンジョイ勢? ガチ勢?
色々筋を、立てなきゃさ?


毎週三題を書いている時は特にその傾向があるなぁと思うのですが、つい自分はお題を踏み
台にして「主義主張」を書いてしまっている気がするのです。
それは単にイデオロギー的なものを書き連ねるような仕事では胡散臭いし危ない人だし、何
よりもそれにそこに“物語”が欠けてしまえば小説ではなくなっていく、小説としての輝き
を失っていくだろうと僕は考えるからです。

何というかな……直截的では「芸がない」んですよ。せめて含ませるというか、仮に書き手
が描きたいイデオロギー(良く言い回せばメッセージ性)を込めるにしても、それ自体を話
の前面に掲げるのでは面白くない。物語のセカイの中で、人々の静と動の中に“読み取れる”
ようなものであるべきだと。押し留められて、昇華された上で載せられるべきだと。

それを思うと、ここ暫くの自分の三題はどうにも直截的なような。
そりゃあ形式上先にお題ありきで、そこからパッと浮かんだファクターに話としての筋道を
付けるのでダイレクトになりがちなのでしょうが、そうだとしてもこう……もっと巧いこと
できないもんかなぁ?と。
「芸がない」というのは、要するに「興醒めする」という事です。
何かメッセージを込めようとして強い言葉のみで押し切ろうとしても、僕らの多くは彼らを
真っ直ぐには見てくれない。興醒めという感情・態度を皮切りに急に無関心になったり、反
発したり、或いはグレードの下がったものとして見下す。
ことリアルの方、政治・社会に対してのデモ活動はそんな実例としてしばしば観られること
だと僕は思っています。掲げられた義憤──特定の共感に染まってくれ、はああいう活動で
あれ文筆であれ、基本的には主張する側の「我」の産物だと思うのです。だからこそ、物語
というオブラートに甘えて自分を特権的に思うなんてのは驕りだし、仮にも藝の一形態とし
て世の放つのなら、相応の“細工”を施さなければ……。

何年か前までは、病気になった直後でもあって本当に僕は空っぽでした。将来の見通しなど
まるで見えない真っ暗の中で、只々自分の中の「無い」を抱えてぼうっと崩れ落ちたまま、
何一つする気力さえ湧きませんでした。
……それが、今や気付けば単純に『空っぽで辛い』から『有ろうとしても埋まらなくて辛い』
という感慨に変わってきたと思います。創作趣味は発病前からあったのですが、学業の合間
ちょこちょこと触る程度で、今のようにライフワーク化していなかったという部分も大きか
ろうとは思いますが……。それだけ一頃よりは治癒して(相変わらずインドアだけど)地の
活力も備わってきたのかもしれません。
だからこそ(だから余計なまでに?)拘ってしまうのかもしれませんね。
個人の思いとしてはがっつりとした、暗喩的な物語を書きたい。大よそ好む。だけど現実に
はそれらとは真逆の──別ジャンルとして一線を画したライト層、ビターやバッドエンドを
好まない受け手が大きな勢力となっている。勿論、こちら(硬派?)側を好んで読んでいる
人達もいるけれど、やっぱりそれは今も昔もニッチではあるのか、そもそも僕自身そちら側
に(得意の題材的な意味で)フルスロットルで毛色を揃えられてもいない──。

確かに自身の精神衛生上、好きなものを好きなように書くのが一番穏やかだろうし、その上
で読者さんがついてくれればwin-winで上々僥倖だとは思います。だけども、如何せん僕個人
は馴れ合うことも中途半端にできなくて、自分なりの、同時に可能な限り他人びとからもOK
を貰えるような「コレ」を目指している節がある。
だからなのかな? 何か新しく書こうとしても、これはテンプレだからとか、もう○○が先
にやってるとかと早々に“駄目”な点を見つけては切ってしまうきらいがある。そういう没
案も何時かはふっと全く別の何かに転用できるかもしれないし、何よりそうやって書こうと
身体を傾けたのにそこに「無」を作ってしまって、結局自分を苦しめることになるにも拘わ
らず。──(新しい、創った物語セカイが)有ろうとしても、埋まらなくて辛くなる。

何でこう、極端に振れるのかなあ。
数年前は空っぽ自体が消えてしまいたくなるほど辛かったのに、今ではまるでそんな自分が
反転でもしたかのように『有る筈なんだ!』ともがいて苦しんでいる。まぁそれらも含めて
創作活動、愉しさなんだと嘯いていれば世話ないけれど、その割にはじたばた悶々としてい
る瞬間の方が圧倒的に多い気がする……。書き切れた、更新できたという達成感・高揚感は
ほんの束の間であって、ややもすれば直後どんと反動(疲れ)が来て、心身が沈み込む……。

エンタメ寄りか、文芸寄りか?
明るくコメディな世界か、暗くてシリアスな世界か?

これまで何度も言ってきた(言い聞かせてきた)ようにどちらも一長一短で、どちらが必ず
しも優れているとは限らないのだけど、やはり自分のように後者を好み、書き慣れていると
その文章はどうしても「説教臭く」なり易いのかもしれない。勿論、前者は前者でクスリと
させる独自の計算高さ・経験値が必要とされるのだけど、やはりこちら側とて茨の道である
ことには変わりないように思える。あと僕自身が半端者であるのも相まって。……まぁ、かといって
100%ライトなコメディとかも自分には難しい(挑戦してみる気概ならあってもいいとは思うが)

未来の僕へ、いつかこの雑記達を読み返す僕へ。

コレジャナイ、コレジャナイと没で足元が埋もれて「何か」に手が届かず苦しくても、その
鬱憤や私情を直截僕らの物語(セカイ)に叩き込まないように。芸なく汚さないように。

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  1. 2016/03/31(木) 00:00:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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