日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)いわゆる、鈍感力

はえーよホセ(秋が)

あれだけガリガリと思考力を削りに来ていた夏も終わり、気付けば十月になりました。もう
今年もあと四半期ないとか……。時の流れは無慈悲や……(´=ω=`)

以前「空が高い。今年は寒さが早くなるね」といった老同僚さんの弁を借りましたが、本当
にそんな感じですね。まだ自宅ではゆったりめの格好をしていますが、それでももう半袖や
半ズボンでは寒いくらいです。秋の穏やかな天気──よりも寒さの進行が先行しているよう
な印象を受けます。まぁ実際それに合わせて辺りの植木や山も慌しく色付いてますが。

時の流れとは、無慈悲だ(二回目)

ちょっと、四季を愛でる暇も短縮されてんよーと悠長に構える一方、家で飼っているワンコ
も確実にその齢を刻んでいます。
今年で十四歳のメス。人間でいえば七十過ぎくらいでしょうか。お婆ちゃんです。
だからか、遂に先日から足腰がガクガクし始めました。一応(座って起き上がるのが面倒臭
いのか)立ちって日がなぼうっとしていますが、老いは隠せないようです。それでもまだ食
欲はあるし、家族に甘えたりする余力はあるので即という訳でもないのでしょうが、正直年
を越す頃にはどうなっていることやら……(勿論、最期まで世話する心算ですけども)

……自分も、何れはどうしようもなく体力気力が回復しなくなるんだろうなあ。
ここ数日はまた創作意欲が湧いてきて、小説やら何やらを企てているのですが、こう密かな
愉しみ・高揚感もその頃には味わえなく(作り出せなく)なっていくんだろうか……?

それは、怖いな。
曲がりなりにも創作人であると自負している分、それを取り払わざるを得なくなれば、自分
というものそれ自体が一挙に空っぽになってしまいそうだ。
何も感じられない、動けない、放てないというのは、ある意味精神からの死なのだろう。

まぁ今から過度に心配ばかりしても、磨耗していくものを惜しんでも仕様がないんだけど。


“雑記のネタがない”

今に始まった事ではないのですが、こういう状態というのは要するに無くなる筈もない自分
の「外」にある色んな物事へのアンテナ、感受性が鈍っているさまを言うのだと思います。
更にこれは感応──“憤ったり哀しんだりする力”と言い換えていいのかもしれません。
だから僕は、先日ふと思いました。
雑記の為とはいえ、そう一々物事に対して視線を向けて感情をコロコロと入れ替えなければ
ならないという事はない筈だと。

既出の言葉を借りれば『鈍感力』という奴でしょうかね?
一から十まで他者を気にしていたら心の安定なんて得られやしない。知らぬが仏でいられる
のならそれでいいじゃないか──。まぁ一方で『○○力って言われ方をされた時点で、もう
そういう能力は旧いものになってる』なんて指摘も、別の御仁がして久しいですが。

……枯れていってるからなのかなぁ。

諍いが厭だという自分の価値観・原風景が寧ろそうさせて来たにしろ、何だかここ暫く自ら
進んで世に溢れる諸々の問題(諍い)を覗き込み、ぶつぶつ長々とものを言うという営みが
減ってきたように思います。それは単純に体力や暇が限られているからというよりは“嫌な
ら見るな”というぐう正のアタリマエに、ようやく自分に順じようかという状態にふらつい
て来ているからなのでしょう。

僕がその問題を、対立を、凄惨さを解決できる訳じゃない。結局はいち外野でしかない。
今まで何度か言及してきたことだけど、では解決に向けて動こう! というアクティブさと
は縁遠い。只々その“正義”感で行動を起こして世の中を引っ掻き回す──その正義感に目
をつけた悪い大人達にいいように利用されるという好例を、僕らはみたばかりじゃないか。
これも以前他人様が言っていて、吸収した弁だけれど、僕らは『ただ一人でやろうとしては
いけない』のです。『もっと優秀な人の出現を待つべき』なのです。なのに情動を理屈で後
付けの武装として群れる、立ち上がる。大よその場合はただ文句を垂れるばかりで真の意味
で変革を成し遂げられる者達にはなり得ない(仮に変革という峠を越えても、その後も続く
組織や社会のマネジメントで躓く)自分一人で、自分達ごときでやれるんだというその自信
が『傲慢』なのです。
……情熱だけでは、感受性だけでは、世界は変えられない。つまり金とか利害とか。

ただこう引用すると、一方で僕の中の“作家様”が異議ありをぶち放ってきます。
それは逃げだ。他人任せだ。思っているのに口にしない、表に出さないなんて、お前はそれ
でも表現者なのかと。
だからこそ、僕はずっと揺れてきました。前々回の『突き放す人』然り、一から十まで世の
喧々諤々に関わらず、自分の持っている主義主張でばっさりと他者(敵勢)を切る。切って
捨てて哂うことに躊躇いを持たない。際限ない闘争に巻き込まれぬよう、ある意味自己保全
にその軸を置いている人──そんな彼らの冷静さと非情さに憧れつつも、同時にその排他的
と謗られようが(先ず自分を守れるなら)構わないという心に同化し切れない自分がいる。
行動力のある闘うネガティブも厭だけど、行動力のない(持つことを良しとしない?)哂う
ネガティブにも、いまいち諸手を挙げて賛同もし切れない──そんな半端な日々が僕の中で
ずっと続いています。

だから……こうふと折々につけ、感受性の“激しい”部分が衰えていく、静かに嗅ぎ取る部
分がより意識の上に上ってくるのは、もしかして悔やむべき哀しむべきことではなく、寧ろ
歓迎すべき段階(ステージ)なのかもしれません。
わざわざ絶えぬ人と人との争い、業の深淵を自ら覗き込まずにはいられない危なっかしさの
縁に居るよりも、もっと身近な──春は暖かな空気を吸い、花の匂いを楽しみ、秋には冷え
を孕む風に身を任せて色付く山々を眺める──そんなそっとしたものへの感応に寄り添った
方がずっと心は穏やかでいられるのではないか? と。
何を今更。そんなの至極当たり前の事では、あるのですが……。

語らずにはいられない、覗き込まずにはいられない。
でも、それで何かが変わる訳ではないからなぁ。
確実があるとすれば、もしかしたら自分のそれを害意と取った誰かに、槍を引っ下げて迫ら
れるリスクが生まれるという点くらいか。

分かり合えないもんだな。実際、分かり合う必要があるんだろうかな。

右も左も、お上も下々も、味方と思えばスクラムを組んで慰め合って内輪の鼓舞を繰り返し、
「外」側の「敵」を腐して悦ぶばかり。どっちが正しいとか、正統だとか、そんなのは関係
なく、只々リアルにも電脳にもそういう集団が無数に散在しているという事実がもどかしい。
まだ仲間内でワイワイ楽しんでいる“だけ”ならいいけど、その目的の為に別の誰かの尊厳
を犠牲するのなら……やっぱり僕はそこからも外れて遠巻きにうろつく他ない。

幸い僕は、一応の職場を得た。同僚の皆とも、そこそこ慣れた。

とかく我武者羅に激しく闘うのではなく、そっと静かに佇んでいられる方を僕は選びたい。

忘れ去ってしまうのではなく、抑えて居るのが、多分丁度いいくらいの按配だと思うから。

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  1. 2015/10/03(土) 18:00:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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