日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)其処にいる、緑眼の怪物

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七月になりました。即ち今年もこれで折り返し、半分が過ぎてしまった訳です(´・ω・`)ハヤイ
ここ暫くは梅雨らしい梅雨模様が続いていますね。洗濯物が乾かないってのは何気に面倒で
はあるのですが、そもがっつりインドア派という事もあり、個人的には(中々適度なレベル
に収まってはくれないけど)雨音を聞きながらゆったりと過ごすのが好きだったりします。
何より日の光がギラギラ差しているってのが苦手でしてね……。こんにちは、長月です。

先日、ユー録の六十五章(と今週分の三題)をUPしました。
三月からサハラ~も併行して週一短編、長編月二本のペースで執筆スケジュールを組み始め
てちょうど今月で五ヶ月目になりますか。夏が本格化する頃には半年です。大体二週間ほど
を1タームとして俯瞰して進めていますが、やはり如何やったってしんどいものはしんどい
んだなぁというのが正直な感想('、3_ヽ)_ でもはたと感想が来て励まして貰えると、存外に
気持ちが昂ぶった自分に気付くのです。改めてこの場を借りて御礼申し上げますm(_ _)m

七月七日はご存知のように七夕。
やっぱり日本のあちこちでは短冊に願い事を書き、笹に吊るし置くなんていう風景が見られ
るのでしょうかね? でもあれって、厳密には『技芸の上達』を祈願するものなんだそうで
神社仏閣などでのざっくりとしたお願い事よりは割と限定されてるっぽいです。

……その話を聞いて、やっぱり自分が思い浮かべたのは己の筆力でした。
数こそはじゃんじゃか相応にこさえてきた心算だけど、はて肝心のクオリティは如何だろう
か? もっと埋もれぬほどの、なるべくn番煎じにならぬ物語を、と向上心なのか欲張りな
のか判然としない願望ばかりが渦巻く。されどそれ(創作)ばっかりでもなあ。現実問題、
リアルの生活をどうちゃんと真っ当にしていくか、そのスキルアップの方がよほど本来切実
な願いとなるべき筈なんだけど……φ(・_・;)

はたと過ぎる、最早悪癖とすら言っていいぼんやりとした“不安”。

かつての友人達はもうあんなに現実を生きている(生きざるを得ない)のに、自分は。
兄妹は自身の生に汲々として不機嫌で、両親は確実に老いて頼れなくなるのに、自分は。
だから、そんな圧倒的で静かなリアルに比べればずっとちっぽけだけど、変わらねばと。

今月から作業場での勤務時間を、これまでよりも早くする事にしました。
やはり朝の一時間は大きくて、早速貧弱な身体が悲鳴を上げているけれど、これも暫く耐え
ればまた慣れてくれるんだろうかしら? 体力気力の収支バランスがどうにも……。

先は長い。果てが、見えない。


なまじ病身──長いこと暗がりにいた手前、実際に《光》ある瞬間瞬間を自身が経験すると、
僕は綻ぶ一方でどうにも落ち着かなくなります。
それは単純に慣れていないというのもあるのでしょう。だけども僕が自分をその都度見つめ
直してみるに、やはりそうした感慨の原因は「後ろめたさ」と「恐れ」にあると思えてなり
ません。

前者は、これまで散々好き勝手やってきた(若さ故の過ちもあれど、結果的に自分の我が侭
を突き通して病にまでなって、少なくとも肉体的な大人になってもその責務を果たそうとし
なかった)のに、今更和気藹々・笑顔の絶えない職場(ブラックではない方の)という環境
に腰を下ろす事になった自分は許されるべきではない──許せないという意識がずっと何処
かで付き纏っているから。
そして後者は、文字通り怖いのです。
幸いにも僕は(数年越しとはいえ)病も大分治癒に向かってきた。
尤も一度投げ出し、普通というレールの上から下りてしまった烙印・療養生活の中で衰えた
身体はおそらく二度と元には戻らないのだろうけど、それでも「今」が「幸」であるさまを
誰かに見咎められるんじゃないか? 憎まれるんじゃないか? と疑ってしまうからです。
こうして当庵やウェブの海を流離っている貴方にだって心当たりはある筈だ。
ある意味、このインターネットという世界は現実とは切断された場所だけれど、一方でここ
は現実以上にヒトの悪意・憎念が形となって現れ易い場所だという事を。

療養時代、二・三年ほど前から僕はとあるサイト──と呟きを物陰から見ていました。
詳しいリアルスペックは分かりません(というか大抵の人は知られてしまってはが拙いから
インターネッツに棲んでる訳で)でもそのサイト主さんは折々、自身の“生き辛さ”を淡々
と紡いで文章にしている方でした。そして当時、まだまだ暗がりの只中で引き篭もるしかな
かった僕は彼のそうした嘆きにしばしば共感していたのです。

そうです──共感です。
つまりそれは、自分が彼と同じく“生き辛い”と感じている、器用に世界に順応してこれな
かった類の人間だとの思いを募らせていたことを意味します。
でも……歳月は救いであり、同時に残酷だったのではないかと思うのです。
数年後、僕はひょんな事から行政の手助けを受け、お世話になっている福祉NPOと知り合い、
現在の作業所通いを始めてその一歩を踏み出すことになります。するとどうでしょう。僕は
それまで目を通していた彼の嘆きが、何処かで“鬱陶しい”と感じてしまったのです。

掌返し。

その瞬間(とき)、僕は思いました。自分は何て薄情なんだと。
何だ、結局「自分が助かれば」他人の苦しみなんてどうでもよかったんじゃないか。加えて
それだけで留まりもせず、視界に入ったかつての彼の言葉を自分の「幸」に入り込む余計な
雑音だと意識の端で認識しやがった……。
今までも他人の言葉(それ)を“雑音”として厭ってきた事自体はごまんとある。でもその
殆どはいわゆるイデオロギーに関わるもので、大よそそれらは直接この(目に映る)世界を
掻き乱す諍いそのものだった。
なのに、彼の嘆き対してはそこからもっと個人的で、都合よく、不快を感じた。何よりそう
した掌を返すような自身の感慨が許せなかった。
尤も今では、その彼も少しずつ僕とは違うけれど互助的な活動を起こしている。歳月で変わ
っていくものは僕自身だけじゃなく、勿論彼ら他人達も同じだ。
でも、それでも……事実そう僕がとある彼といういち嘆き人(どうほう)を疎んじた、その
感情が起こった事は否定しようがない。直接言葉を投げて、そうトラブルを起こした訳では
ないにせよ、憎念に近い感情がくゆった。──それ自体が、罪だと思った。

援用してぼんやりと考えます。僕ですらこうなのだから、もっと他の普通の人達も程度の差
はあれ、多分同じような瞬間瞬間があるのではなかろうか? と。
つまり「その言葉は目障りだ」です。
他者の幸せ(よろこび)や義憤(いかり)、同情(かなしみ)、娯楽(たのしみ)の些細な
一つ一つが、その瞬間そのタイミングにおいて全てが彼ないし彼女を「苛々」とさせる切欠
になり得てしまう。
──誰かが幸せでも気に食わないかもしれない。自分は不幸だ。妬ましい、死ね。
──誰かが不幸でも気に食わないかもれしない。自分の不幸に比べれば温い。死ね。
勿論それが全ての動機ではないにせよ、そう想像していくと、ネットの向こうでしばしば辛
辣で攻撃的な言葉を叩き付けて憚らぬ人々に渦巻いた感情(どうき)というもの、その一端
が理解できるかもしれない(賛同するか否かは別にしても)……。

だからはたと後ろめたくなるのです。自分は此処にいていいのか? そぐうのか?
だからはたと恐ろしくなるのです。今の自分の幸は、誰かの憎しみを誘いはしないか?
そしてまさかと思うのです。僕は“裏切り者”ではないか──?

妬んで足を引っ張り合って低きに皆が留まり続けるよりは、そこから抜け出せた者が持てる
者となって全体としてのヒトを高きに引っ張り上げた方がずっとマシである。

でも……それは結局見かけでの高きでしかないのだろうな。少なくともミクロ、個別の人間
では今も数多くの人達が苦しみや憎しみを背負い、焼かれながら生きている。
だから寧ろ、自分が抜け出せたと(思って)安易に同情して──俺達は上だと、救ってやる
と手を伸ばすのは本当に正しい事なんだろうか? 逆に低きからの重みによってまた暗がり
の中へ引き摺り戻されてしまいかねやしないか……? 偽善者。そう言い切ってしまうほど
もう僕はかつてほど厨二病を拗らせてはいない心算ですが、どちらにせよ、自分が良い方向
に向かってきたからといってサラリと掌を返したようにポジティブ教徒に改宗してしまう事
だけは“いけない”──そんな気がしています。

……。嗚呼、面倒臭い。

相変わらず酷い衒学者っぷりだ。

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  1. 2015/07/07(火) 23:00:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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