日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)変質する場、移りゆく人

近所の山肌に根を張る梅が咲き、堤防沿いに連なる桜も蕾を開き始めています。

暫くぶりです。先日春分──暦の上でも文字通り春になりましたが、まだふと寒が戻って来
る時分があったりと油断できない日々が続いていますね。花粉症だけでなく、季節の変わり
目による体調不良にもご注意ください。

世間はもうすぐ新年度です。
かく言う自分もようやっと、微々たるものではありますが新生活?を送っています。手続き
の日程やなる早にという意向を反映して、今週から実質的なスタート──この当稿を書いて
いる今日昼間、行っていました。
仕事……と呼ぶには、如何せんスローライフのような。やっている事も修繕作業ですし。
それでも、じっとデスクワークをしているのは(時間さえ許せば日がなPCを触っていられる
のと同じく)性に合っているのか、中々楽しいです。ただそれ故、あそこに安泰とし過ぎて
しまわないよう、折につけ気を張っておかないと駄目かなぁとは思いますが……f(=_=;)

──そんな、明らかに忙しなくなるのが分かり切っていたのに、先日新しい小説の連載を始
めました。始めてしまいました。
題名は『サハラ・セレクタブル』、変身ヒーロー物です。コードは「電悩譚」。これまでの
拙作とは少々趣が異なり、基本的に二章1エピソードの前後編構成でお送りします。

更新目標は、ユー録と併せて月一を。
……でもまぁ、それってつまり三本同時並行──週一、月二のスケジューリングになるって
事なんですよねえ。この先間違いなく創作時間は減るのに、何を血迷ってるんだか^q^
だけども、折角こさえたプロットを先延ばし先延ばしにしたところで、結局“着想の鮮度”
は落ちる一方になってしまうのも……また事実で。
なので、先日まだ予定が空いていた所へ今回執筆・連載開始を捻じ込んだのは、実はそんな
中の人の算段があったからだったりします。

とはいえ(時間を捻出してでも)創作活動自体は続けていくので、今後とも引き続き、気長
に生温かくお付き合いいただければ是幸いですm(_ _)m


今回は(何時もの事ですが)不毛な話をします。

皆さんは「小説家になろう」というサイトをご存知でしょうか? 当庵を何度か訪れている
方なら知っていると思いますが、自分も利用しているウェブの小説投稿サイトの一つです。
先日、そこの関連でちょっとしたトラブルに出くわしました。

始めに──僕自身が、という訳ではありません。何よりこの一件に関して特定の人間を非難
しようという意図はありません。ただ哀しかったのです。
……事の発端は、同じくなろうユーザーであるフォロワーさんが、ご自身の頁で同サイトの
ランキング形式について「提案」をした事でした。
その内容とは、現行のランキング表示を書籍化作品とそうでない作品とで別枠を作ること。
同サイトを知らない方の為にここで筆を割くことにしますが、なろうのトップ画面の一番目
立つ位置にある累計ランキングは、お気に入り登録件数と評価点の合計(や増加量)を元に
算出されているようです。なので現状、ランキング上位=目に付き易い作品は、この累積値
が大きければ大きいほど長期間そこに止まり続けるという性質を帯びます。
それでは変化がないだろう──件のフォロワーさん(仮にA氏とします)はこの状況を見て
いて思い立ち、自身のページで上記のような提案をしました。
書籍化した作品というのは、言わずもがななろう内で多くの反響を得た作品です。
ですが裏を返せば、それら作品が延々とランキング上位(表看板)を占め続けれれば、後発
のより多彩かもしれない他の作品を、可能性を埋没させる大きなファクタになりうる──。
だからこそ、A氏は既に知名度のある書籍化枠と、そうでない枠にランキング表示を分けて
より多くの可能性(さくひん)がユーザーの手に届けばいいんじゃないか?と提案したので
すが……そんな言葉に、返って来た反応は手厳しかったようです。

『どうせ、自分の小説をランキングに載せたいだけの僻みだろ』

実際のレスポンスを僕はみた訳ではないので正確な表現は把握していませんが、氏が某所で
呟いていた内容からするとそんな“口撃”であった事は容易に見て取れます。加えて中には
まるで氏を詰る為だけに、その投稿作品自体を貶すような発言もあったと聞きます。
「ただ提案しただけなのに……」氏は語っていました。なろうという「場」をより良くして
いきたいと考えた氏の発言を、少なからぬ人達がただ単純に(自分達の属する)現体制への
攻撃と捉えて牙を剥いた。そんな構図のようでした。

……はっきり言って、僕は第三者です。ただ偶然TL上で氏の嘆きと賛成者らとのやり取りを
見ていただけの傍観者でした。
でも、悶々として黙っていられませんでした。余計なお世話だと分かっていながら唸りつつ、
氏がその提案を載せていた頁に自分のレスポンスを書き込んだのでした。

書籍化作品とそれ以外の作品でランキングを分ける改良案。それについては僕も賛成です。
可変性を許す環境というのは、ことクリエイティブな対象を扱う──創作活動を行う舞台に
おいては優秀でしょうし。
ですが、それ以上にただ伝えたかったのです。

──貴方が言っても変わらない。
──貴方一人では変えられない。
──何より、それでは貴方が報われない。

なろうさん内に限った話ではないですが、現状から○○して××すればもっと良くなる的な
提案に対して、即ち自分達の集団をより開かれたものにするエネルギーに関して、僕は正直
懐疑的な考え方を持っています。今回のようにA氏が先述のような提案を、たとえサイト内
の片隅で行ったとしても、それを歓迎するような住民がどれだけいるのか……怪しいなと思
ったからです。実際氏に返って来たのは短絡的に攻撃と捉え、口撃を加えるという、氏の心
を折ってくるレスポンスでした。まぁそこは、ことネットはそういう形の反応が飛び易いと
いう面もありますけれど、氏の良かれと思った言霊は……少なくとも裏目に出た訳です。

ご本人にも言及した内容ですが、正直アプローチが拙かった。
少なくとも当人らに悪意は全く無かったのですが、基本的にこの手の提案というのは、今回
のA氏の言葉を借りれば、『昔はもっと皆好きだから書いていたなろう』へのノスタルジー
が混じっています。それはつまり──なろう内における“世代間格差”に他なりません。

(此処だけに限りませんが)なろうも氏らが知る頃とは「変質した」のだと思います。
氏は良かれと思って提案した筈ですが、それは現在の変質を当たり前に活動してきた(或い
は前提にして成功してきた)人々にとってはある種恐ろしい威力を秘めていると思うのです。
だってそうでしょう? 昔は良かった(=今は駄目だ)を下地にして語られても、その過去
を決して“体験”出来ない後発組は、明確で且つ論理的な反論の術を持ち得ないんですよ。
その実、受け取られる印象はおそらくバイオレンスです。
手持ちの反論材料に乏しいため、安易に頷いては「負け」になる。何か知らんが今という自
分達を「壊された」感触ばかり強まる。なので余計に、自尊心や既得利益(?)を守る為に
も氏のような“上の世代目線”的な言葉は突っ撥ねざるを得ない。得ないのです。
故に、彼らのそんな態度を「知性的ではない」と攻撃し返せば……彼らは益々身の置き場が
無くなって反発以外の方法が採れなくなるでしょう。そうなれば、更に世代という時間軸で
異なった両者の溝は深くなる一方です。
正直言いまして『こそこそ陰で文句を言うなら、直接私に言いに来い』と発信していたA氏
のそれは、完全に悪手ですよねぇ……。経験してきた時間軸の違う住民らの、黒い心の炎に
自ら薪を放り込むような真似だと言ってしまっていいと思います。

だから、心配だった。
熱くなるのは分からんでもないけど、そのままじゃあ貴方が報われないよ?と──。

……そもそも、今回の件に関してはなろうの運営自体が、以前からアマ交流の場から商業へ
と活動展開をシフトさせているのがやはり大きく影響している筈です。
それこそ集団の(長から始まる)変質ですよ。良いか悪いか、時の流れと構成員らの事情の
変化によってどうしても起こっていく、その一つの形。加えおそらく多くの者が呑み込まれ
ていくであろう方向へ。
運営が商業との絡み=人気作の書籍化を後押ししている現状。ならばそのムーブメントに乗
っかっていこうとする住民達が出てくるのはある意味必然の流れとも言える。
そして現在、彼らは同サイト内で大きな勢力(発言力?)を持つようになった。
ではその上で、如何すれば自分(の作品)が目立てるか──? その結果が、所謂『営業』
し合いっこが常態化した一部の交流形態なのでしょうね。
理想としては純な交友であって欲しいものですが、そこはやはり人間。利害が絡んでくると
どうしてもそっちに動いていくものです。実際、世の付き合いって大抵それですしね……。

だから、いくら自分達がその「場」にあって先達であっても、変質するそれを認めずに以前
の姿を求め過ぎるのは(その理想の善悪、合理的正当性の有無などは関係なく)結局は徒に
各々の世代・立ち位置にいる住民らの対立を煽るだけになってしまうのではないかと危惧し
てしまうのですよ……。
先述したように、論理じゃない。
たとえ長い目で見て苦言を呈してみても──実際、可変性を許さない集団は遅かれ早かれ潰
えるものだとしても──そこに棲まう住民らのマジョリティ、コンセンサスを得られないの
なら、無駄だと、僕は思うのです。詮無いのです。

そっと出て行くしかないのかなぁと思うのです。
社会自体がそうであるように、集団を本来率いるべきは先達(かつてのひと)ではなく、より
若く新しい世代なのだと思うのです。たとえどれだけ、僕らが彼らのやり方・価値観を理解
出来ないと思っても、気に入らないと潰したくなっても、基本的にそれは“老害”の思想な
んですよねぇ……。それをされた、或いはされそうでされなかったのは、きっと僕らもかつて
通った道だからです。カイゼンを許さない非可変性も然る事ながら、コウハイを許さない非
可変性も、きっと将来的にはその集団(界隈)を滅ぼすと思うのです。

仕方ないなんじゃないかな? 集団が、なろうがこの先も営業と商業に特化していく道を選
ぶのだとして、その時僕やA氏らのような、カネモウケを二の次にしてでもただ書きたい、
錬磨していきたいという価値観を排斥するまでになったら……もうあそこには居られないん
だろうなと思っています。当庵オンリーなり、他のもっと緩い「場」を探すなり、どうして
も勝手は違ってきてしまいますが、他にもやりようはあるのです。願わくばそこまで追い詰
められるほど排他的な場所にならない事を望みますが、もしそうなればさっさと身を退いた
方がお互いの為でしょう。
(規模が規模だけに、運営にも色々入用が出てきているでしょうからね。まさか資本主義の
この世界で、利益よりも趣味を維持しろと強いるのは流石に分が悪いですし……)

……なので、もうこれは自分のユーザー頁で過去に言及し、ログも残している事ですが、僕
はそういう『営業』的な交流は殆どしていません。たまに感想なり活報にレスがあり、そこ
へ返答を書く事はありますが、基本的に黙々と投稿する形です。
(大体『なろうというこの場を借りて投稿しているのだから、その場のルールで勝負すべき』
って何だよ? そのルールはあんたら覇権争い組の、事後発生的な論理じゃないの? それを
他のユーザーにも“常識”として押し付けてくるって馬鹿なの? 死ぬの? だから与したく
なくなるんだよ……)
アカウント作成当初からのものですが、そもそも僕がなろうさんを利用し始めたのは、当庵
での掲載だけでは流石に手に取って貰えるパーセンテージは低いなと思ったからで。ある程度
大きなサイトと繋げれば、多少は確率も上がるだろうと。
あとは投稿用サイトという特性を活用して拙作の整理・リストも兼ねた利用、ですかね?
そりゃあこの好きな物書きを食い扶持にできるなら万々歳ですけど、もう結構書きたいから
書いてる(創ってる)という面(=創作中毒)も大きくなってますしね……。

諍いは、嫌いです。
だから棲み分けられれば、互いに蹴落とし合わずにそこに暮らしていければ理想なんですが、
中々どうして集団というのは自分たちの陣営と違う毛色の存在を許せないもので……。

実際、A氏の提案は氏をなろう“アンチ”と捉えた一部住民らによってその杭を打たれてし
まいました。ご本人も、もう何も言うまい。自分の書きたいに順じようと嘆息をついて記事
もこのまま放置する模様です。
なのでもう、この問題に関して僕も新たにレスポンスを書き込む事はない筈です。
少なくともA氏だけでなく、なろうにおける一連の固着したランキング云々への不満は他の
ユーザー方も色々な手段で表明しているので、殊更自分が騒ぎ立て直す必要もないですし。

……ただね。十把一絡げのアンチ認定を受ける事案なんて、もうあちこちの界隈で起こって
いる事だけども、そうやって可変性を認めない末に傷付いていく人を見て、聞いて、知って
しまうのがどうしようもなく辛い。今回なろう内だけでなく自分の本拠でこうして頁を割い
たのだって、氏へのレスポンスで割いた言葉だけじゃ足りなかったから、乱暴になるのを抑
えなきゃと思ってあちらでは書いたからで──。

ランキングに上がらないから文句をつけてるだけ? ただの嫉妬だ?
てめぇら、本当に創作人って生き物を解っててそんな口効いてるのか。

無い訳じゃなかろうさ。そりゃあな。何で自分の作品が評価されないんだ!? なのに他の
奴らの、あんなゴミみたいな尻軽い話ばかり持て囃される!? そう苛立つ書き手だって、
志望者だって、いるだろう。
……でも、それは本来ぐっと抑え込んで自分の中で消化するべきものだ。それこそ己の創作
にぶち込んで昇華して、どデカイ反撃にしてみせるのがクリエイターの本懐ってもんだろ。
正味な話、運だってある。時代の流れってものがある。出版社側の意向──そういう時勢を
汲んだニーズと自身の創りたいもの・語りたいものとの闘いなんだと思う。
(“金の為にものを書く”人間は、基本その苦労はしないけども)

創作人は、クリエイターは、大なり小なりそういうものとずっと闘ってる。その辺の一般人
よりもずっとず~っと我が強くて、それでも自分の中に滾るものの形を曲げられないで描き
続けてる筈なんだ。

それを、単純で卑しい嫉妬なだけだと言って哂う。より多彩で豊かな場にしたいという願い
すら聞き入れずに罵倒する。
そうして、一体何を得た? 一時的な優越感くらいだろう。だがその一方で、そんなクソみ
たいな浅慮によって完全に筆を折ってしまう人間が出るかも──出るんだぞ。その彼・彼女
が挫折した、そこまでに費やしてきた時間とエネルギーのふいを、その薄っぺらいクソな嘲
笑で一体どれだけ償える? 何が解る。

結局それぐらいで折れるような弱い奴だったと、切り捨てるだけか?
むしろライバルが一人減っただけだと考えて、にやりほくそ笑むか?

まぁ一理あるかもしれない。はいはい自己責任自己責任。
だが心底そう思うんなら、ヒトをコケにして喜ぶような人種なら……物語を書くなんて仕事
よりも、もっとカネに塗れて生きる事を自分は勧める。そしてもう二度と、彼らの前に現れ
るなと言いたい。
あんな風に折れていく同胞を見るのは、もういい加減たくさんなんだ……。

──。

結局この想いも、見つかれば“アンチ”扱いされるのかな? 万一垢BANされたらそれこそ。
気に入らないのなら見なければいい(出て行けばいい)みたいな、そんな感じの。

詮無いな。
そうやって排除していった先には、やっぱり自滅しか待っていないと思うんだけども……。

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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