日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(歌帳)とある物書の気紛短歌 2015

ここでは、拙いながら自分が気紛れに練ってみた短歌をまとめていこうと思っています。
なのでこの短歌という形態での創作は不定期となります(何よりも専門?ではありませんし)
一応「五・七・五・七・七」という、短歌としての最低限の形式になるよう文字数は調整
している筈ですが、時折変則的な読みをさせている場合があります。あしからず。
(その際は括弧付きでその読みを併記しておきます)

他の書き物共々拙作ではありますが、束の間の一興にでもして頂ければ幸いですφ(=_=)
(肝心の句は追記部分に掲載しています↓)


@2015.01-06
・明ける度 一年(ひととせ)重み 軽くなる この身の生も 然(さ)に為るようで
・年跨ぎ 壊れる私物 次々と 凶兆(きざし)だろうか 芽吹きだろうか
・寒かろう 小屋に敷きたる 毛布をぞ 愛犬(きみ)は蹴り出し 僕はまた敷き
・早々に 金を使うな 怒る声 然らば今年も 景気回復(よく)はならじを
・暦(れき)一つ 増えただけでは 変わらない 今日も早速 喧伝家ども(イデオロギスト)
・単語だけ 主義用語(コピー)ばかりを 嗅ぎ付けて 手前の暴力(こえ)に される不快さ
・解り合う ことは出来ぬと 解るべし 言い切る非情(つよさ) まこと持つべき
・行事(イベント)も テレビ吐き出す 笑声も 親すら雑音(ノイズ) 狂気にも似て
・感覚と 天運に寄る 筆ならば 定まりはせじ 論理(ロジカル)よりも
・降り積もる 雪も何時かは 無に還り 未だ僕らは 残されたまま

@2015.01-21
・コミュニケイ 貴方の好きは 僕は厭 僕の好きには 顰め苛立ち
・白銀の 世界愛でる 暇もなく 仕事に行けぬ 嘆く親の背
・愛犬の 本音(こころ)は何で あるのだろう 舐めて甘えて 特集(ばんぐみ)を観て(※字余り)
・愛想が 良きは商人 チラシのみ 打算なきには 交わらぬもの
・其はまるで 生まれながらの 罪のよう 人好きなのさ 君に言われど
・時代(とき)は今 盟主割拠の 様のよう 広告の為 諍いの種
・表現は 私想(げんぎ)が故に 暴力で 忘れ驕るは 三流以下ぞ
・諍って 結局相容れ られぬなら いっそ全てが 密でなければ
・本来は 必要も無く 纏まらぬ 頭の中の 思考に悶え
・今日も書く 創らざるには いられない 現実(リアル)に何も 出来ないままで

@2015.02-05
・ふと仰ぐ 空は青さを 失って 往々曇り 雪風が舞い
・厠飛び 嘔吐伴い 腹下し 脆き身すらも 呪う冬の日(ひとこま)
・異国にて 捕え刎ねられ 首二つ 論争(りち)の火種が 爆ぜたる心地
・暴力が 連鎖してゆく 彼の地にも 他人で埋めるな 手前の不満を(※字余り)
・外側の 血塗る暴力 すらも尚 踏んで叫ぶは 糞野郎(イデオロギスト)
・厭に蓋 すればどれだけ 楽だろう 知って見ざるは 敗れたようで
・君の為 そう加えれば 免罪符 不服許さず 非難鞭打つ
・仕様が無い その一言で 頷けて いればそもそも 病みもせまじと
・創らねば 今や我が身を 急かす(みたす)もの 手目反転 埋め合わすもの
・何者に なれぬ脳裏に 妄想片(ものがたり) この子らはさて 幸せたるか

@2015.02-20
・暮れなずみ 暗さはた疾し 室の中 されども暫し 佇みたくて
・吹き付ける 風の冷たさ 他人の群れ 被る面(ころも)の 心強きや
・疲れ果て 愚痴る貴方の 背中観て 働きたいと 思いたるやは
・義憤とは およそ全ての 悪とすら 尽きぬ炎(じけん)に 煙たく思い
・愉しみも 怒りも全て 寄越される 多数派(それ)が厭なら 去ぬる他なく
・血色が 良くなったねと 言われれど 患い無くば 僕は何者
・語らい場 彼ら(ひと)に慣れ出し 微笑(わら)う皆 そこに溶けては ならぬ気がして
・書かぬ時 忘れ余所事 したる時 安らぐのなら 創らぬべきか
・何時からか 思考(おもい)此の身の 毒と為る 想わざるには 居られないのに
・毒に為り 世(ひと)と愉しみ 別つなら 辞めてしまうか 我が道をなぞ

@2015.03-06
・誰某の 小母さん口が 軽いから 警句説く人 陰口の人
・出せば雲 入れれば晴れる 洗濯の 春は未だかと 干竿見る眼
・愛犬と 遊ぶ一時 人の身の 時はこの仔の 幾倍になる
・毒と為り 害を為す人 きっといる 許せば鎮め(きえ)ぬ 排せど滅び(きえ)ぬ
・君が言う 非ある言霊 諌めんと せども伝わる ものは少なく
・差し伸べる その手僕には 眩しくて 与(あずか)る資格 在るのかと問う
・戒めて 幾度も鳴らし 目を覚ませ 鈍い身体が 何故と意味問う
・物語 行き着く果てを 何とする 定めなからば 駆け出せぬよう
・言葉とは 尽きる事なき 凶器やは 紡いだほどに 壊すことしか
・人間は 善か悪かと 惑い自問(と)う 出会い見聞 両極に振れ

@2015.03-21
・春風に 揺られる衣 その袖を 仲間の肩に ずらり乗せつつ
・寄る歳と 生きた時代が させるのか 常に苛立つ 父の横顔
・此れしなさい 其れはしちゃ駄目 一言で 縛り続ける 母といふ人
・ねぇ聞いて 問答無用 雑音を 解決せずに 賛同してよ
・信じ込み 己がセカイを振りかざす さまを観る度 拓かなければと(※字余り)
・格付けて 下の輩(すうちひとつ)を 哂う者 この世の縮図 画面の向こう
・怨嗟の音 吐いて散らして 去るのなら 僕らは此処に 集わざるべき
・変質す 人や物らは 詮無くて 出て往くだろう 何時か僕らも
・その義憤 君が起つべき 必要は 自力はあるか 適材(ひと)はいないか
・進む春 筆は針(しごと)に 変わるだろう 長き冬眠(ねむり)を 明かすその為(※字余り)
・身近な光(ひ) だけさえ見れば 幸せに なれるものかと 世闇肩越し
・どれだけの セカイ創れば 足りるのか 暦睨んで 筆割く思案

@2015.04-10
・繕わむ 見知らぬ君の トモダチを 筋張る指は 働く証
・良き縁に 言葉綻び 浮付いた 頬へぴしゃりと 叩(はた)き入れつつ
・一冬で 穴空き破れ 靴下ら 磨り減りたるや 春に急いで
・濡れそぼる 咲きし桜の 寒戻り 散れば絨毯 吹けば吹雪か
・雨曝し 芝生に何を 見るものぞ 小鳥啄ばむ 彼方(あちら)に此方
・政(まつりごと) 言霊を繰る 仕事なら 狩りに勤しむ 卑賤や知らじ
・好きすらも 小さき幸も 怨むなら 解かりも合えず 語るべからず
・此の世には 悪人達が 跋扈する 失させず擁け 君に在る善
・考える 為に考え 悩むこと 漠な不安は 詮無しと都度
・はたと差す 光に僕は 何処にまで 埋没する(しずむ)のだろう 進化する(すすむ)のだろう

@2015.04-21
・葉桜の 移ろう時の バロメータ 咲く花だけが 趣でなく
・春嵐 室に篭もりて 作業せり(はたらけり) 黙しセカイが 沈む心地の
・日暮しに 一利を嗤い 嘆く親(ひと) 凡庸なるに 苛立ちすらし
・良識派 画面越しに 評す君 違うと言えぬ 捻(ひね)し魂
・腐すしか 語る形を 持たぬのか 公論はなく 口論ばかり
・凡人は 口を噤みて 愚痴を呑む 愛を正義を 愚者は叫んで
・解ろうと する気頭に 無いのなら そもそも他人と 交わるなとさえ(※字余り)
・書き散らし 一月三作(みさく) 回し切る 次月を思う かくに時経つ
・浮かされて 筆を走らす 趣味人(アマチュア)の 被虐誇るな 黙して創れ
・至近距離 己が充足(しあわせ) されど他人 周り世界観(み) 負い目の類

@2015.05-04
・車内越し 背面鏡(バックミラー)に 己が顔 目に付く白髪 老いが追い来る
・犬小屋の 敷きし毛布が 枕へと 屋根に移れらば 時流れ
・初夏のよう 差す日厳しく 重い足 心と体 切り離すよう
・暑を嫌い 頭に影を 往く眼には 伸びる夏草 何故に競り合う
・語るべき 言葉は絞れ 軽口や 己が魂 弱くなるぞと
・囃される 人に必ず 裏はあり さりとて叩く 理由(べき)にはあらず
・忘れない あの日の事を 私達 悲劇の美化か 只の鎖か
・腐す為 哂う為にぞ 真実(じょうほう)を 歪め採るなら 混じる筈なく
・君が吐く 他人への毒も 我が毒も 見せつけるなら 死ねばいいのに
・仕事中 物語(セカイ)の欠片 抱きつつ 爆ぜよ色づけ 筆執る時は
・ミチミチと 頭の中に 物語 されど他人様 余所のセカイで
・紡ぐこの 言葉は侭(まま)に 伝わるか 語るその咎(あやうさ) 変わらぬ筈で

@2015.05-20
・昼下がり 山の対面 移る影 空の営み じっと見ている
・刈り取った 庭の草花 伸び直し 夏が来るぞと 言われたようで
・一過して 見上げた空は 青々と 頭上は濃いめ 遠くは薄め
・いけ好かぬ やはり僕には 商人(あきんど)の 土足で内に 踏み込まむさま
・まつろわぬ 者は即ち 敵である 斯く言う君は 我が仇(てき)である
・先方(てきがた)を 滅ぼすだけが 唯一か 穏健過激 のチキンレース
・電波越し 買ってくれよと 販促番組(プロモート) 必死と哂えば 苛つかず(いからず)済むか
・子は騒音 老いは害虫 扱いし 皆が苛々 社畜満つ国
・天仰ぎ 一喜一憂 晴れや雨 俯くよりは 成長したか
・笑ってる 時が増えたね 母が言う 職は蝕む(かえゆく) 赦されたのか
・嵩張らぬ 昔に比べ 書きしもの 研鑽の程 今も判らず
・物語(セカイ)には 鮮度があります 己が中 褪せぬ輝き 如何に描けるぞ

@2015.06-06
・回覧を 届けに隣の 孫と祖母 幸の自慢か 思う捻くれ(※字余り)
・私には 分かると豪語 頑なに 老いは災い なりとぞ思ふ
・水無月の 曇天の下 蛙(かわず)達 物陰潜み 今やとぞ待ち
・夜すがら 雨音しきる 室(むろ)一人 五月蝿きものよ 消え失せ給え
・議論(まじめ)すら 熱く諍う だけならば 静かに滅ぶ 道を選ばむ
・思想屋と 揚げ足取りが 跋扈する 議論という名の 野卑のデパート
・代議士は 民(ひと)に叩かれ 何ぼもの 同胞(ひと)も叩けば さにもあらむよ
・口撃と 武力(こうげき)何が 違うのか 腐す為なら 悪であろうよ
・腐す為 手段も倫理も 問わぬなら 黙して抱け 美しくない(※字余り)
・変わり映え しない眼ならば 充足や 義憤(いか)った所で 生まず壊して
・明るさと 笑いに満ちた 物語(せかい)をば 描かぬ描けぬは 楽に逃げしや
・遠きより 近く(ここ)を見つめて 恐れあり 小さな幸も そぐわぬのでは

@2015.06-19
・確実に 愛犬(とも)へと迫る 今際どき 衰えようとも 次(きみ)は看取らむ
・帰宅せど 開口一番 喧嘩腰 父の不器用 笑えもせずに(※字余り)
・雨水田(あまみずた) 幾つも波紋 降りて消ゆ たわわに実れ 励ますように
・部屋の外 紫陽花雨に 打たれつつ 負いつけ追い越せ 一昨年のそれ(※字余り)
・右左 啓蒙(うちわ)で語り 盛り上がり 時に口撃(えんせい) したり受けたり
・ど右(う)にかを そうは左(さ)せない 喧々と 口論(ぎろん)の末に 得するは誰
・心なき 商いだけは 許すまじ 不幸を売るな 幸の笑みこそ
・込める事 語る事すら リスクやは 諭すな黙せ 彼は他人なり
・良き今も 老いゆく親見 剥がれ落ち 明日(あす)の暗さの 厳然な異を
・愉しさや 只其れだけでは 届かなく 抜きん出た強み(もの) 看板(ゆるし)が欲しい(※字余り)
・先に立つ ものや天下の 回り物 渡せ渡さぬ 悶え伏す国
・かつて祖は 世界股掛け 戦いし されど僕らは 等しくもなく

@2015.07-11
・曇り空 軒に干し直ぐ 晴れ蒸して 押しつ押されつ 夏の変わり目
・何時の日も 風は僕らに 教えてく 春の温か 夏の厳しさ
・慰霊碑に 頭を下げる 男性(ひと)を見て 歌ぞ過ぎりし 其処には居ません(※字余り)
・食い尽くし 時が経てば 消えてゆく どんな物語(セカイ)も 拓きまた次
・許すまじ 叫び詰りし 者どもの 其れが暴力(ちから)と 解らぬままで
・反対を 知性理性と 名乗るなら 嬉々とし他人を 腐すべからず
・気に食わぬ 想い言刃(コトバ)で 武装して ヒトは何時でも 滅ぼしてきた
・諍いの 種が咲いては 駄目なんだ どうか嫌悪の 呪(たね)を撒くなよ
・小手先の 慰みだけでは 染まるまじ 不安失望(かつてのじぶん) 騙す気がして(※字余り)
・この言葉 君に迷惑 ではないか 他人との距離に 幾重もの輪(※字足らず)
・夢想して 図面設え 形にす その時既に セカイは褪せて
・創ること 夢想(ゆめ)は作業に 置き換わる 時には戻ろう 疲れ病むなら(※字余り)

@2015.07-23
・幹照らし 草木陰りて 染みる蝉 じっと汗落つ 夏の夕暮れ
・嵐去り 爪痕残し 人惑い されど営み 続ける大地(ほし)の
・夏の陽も 冬の凍てすら 球児達 大人共等の 美談の贄(にえ)で
・平和たれ 語る者達 徒党成し 政権(あく)を倒せと 諍いを撒く
・悪という ものが真(まこと)に 在るならば 正義と名乗る 信仰ではと
・真実が 癪なるもので 曲げむなら 僕らはきっと 和解出来まじ
・他人の不和 世の騒ぎすら 見たくなく 再び篭もる 間違いではと
・禍と福は 量に限りが あるのでは 僕が奪えば 君は苛む
・上滑り 明るく笑う 影(ぼく)がいる 中身己は 暗がりの中
・創らねば 膨れては折れ 被り没 己が価値とは 何処にぞや在る

@2015.08-07
・梅雨明けの ぬかるむ大地 日差す空 ぴょんぴょん跳ねる 蛙(かわず)小さき
・気が付けば じっと店先 閉ざされし 荒み虚ろう 夏の陽炎
・穴ぼこが 繰り返されて 作業台 手馴れ歳月 過ぎし日々を
・短冊に 書いた諍い 無き世をば 叶わぬだろう 何処ぞ吹く風
・古老とは 原風景(かつて)を語る 何度でも 責める要なし 何時かは僕も
・一時代 殿堂荒む また一つ 稼げ喰らうぞ カネの生る木を
・被ると 他人(あく)を指差し 排斥(パージ)する 善の徒党(そんなむれ)こそ 悪ではないか
・他人の死も 不幸は先ず是 金に換え 哀より早く 厭こそ弾き
・平和など 何時の時代も 在りはせず 武力出ずとも 言罵(コトバ)満つなら
・慰霊の日 御霊の前で 詫び続け 眠らせもせず 後世(のち)の慰撫(オナニー)
・一握り 零れた同胞(とも)が 嫉妬して 狂うその横 震えて書きつ
・否定せば 理性であると 優越と なれば書こう 在るがままをぞ(※字足らず)

@2015.08-24
・夏半ば 衣肌蹴て 耐える中 忘れるなよと 蟲指す痒み
・指先の 皮は捲れつ すがめつつ 手仕事磨げし 誉れのような
・帰宅して 開口一番 疲れたぞ 共感しろと 社畜の罪過(※字余り)
・愛犬に 入れ替えてやる 水の皿 弾く眩しさ 夏が縋って
・レイディオと 蝉の鳴く音 競い合う 冷やした室内(なか)で 手仕事す傍
・悪癖や 慣れ親しむほど 不躾に 振る舞う気楽 己を律せ(※字余り)
・盂蘭盆会 戦の終わり 落ちし艇(ふね) 潰されそうな 重なる祈り
・弔うは 亡者(かれら)にあらず 生者(ひと)の為 眠る傍ら 喧伝する(わめく)のならば
・十五日 項垂れるべし 敗戦日 分かり合えぬと 思い致す日
・殺められ 上に立つ者 謝らず 澱みは底に 溜まるばかりで
・創らねば 創れないまま 無為となる 日々(とき)すら焦る 振れ幅ぞ無駄
・突き詰めむ 好きを哂うは 世間様(じょうしき)で 緑眼故や ハードモード(※字足らず)
・三つの十(とお) 夏が消えゆく 涼やかに 僕は何者 何を為(し)たろう

@2015.09-12
・また一人 窓に張り付く 蛙腹(かわずばら) 遠退く夏を 惜しむが如く
・覗く陽と 雨の印(よほう)を 睨めっこ 干せども嵐 軒縁荒し
・人の手が どれだけ垣で 固めても 草花繁茂 生命(いのち)前向き
・袖裾を 伸ばせ秋風 迫るよう 着慣れぬ心地 じきに慣れども
・祭りさえ 哂い足取り 阻むなら 政(まつりごと)など 決まる筈無く
・天災や 見栄が削った 人災や 下る天罰 彼ら(そこ)じゃ無い
・奉仕せよ ズルを許さず 払わない 石も投げるは 己(うぬ)ら国民
・否定せむ 賛美も哂いも 頑なを 巡り巡って 肯定とせむ(※字余り)
・生きている 事があたかも ペナルティ 次々届く 料金の山
・志 だけで膨れる ものでなし 膨れ迫るは 現実(リアル)なりけり

@2015.09-30
・竹林 畦の緑に 彼岸花 秋が来たぞと かしましい彩(いろ)
・踏み込んだ ペダル目落とし まだ五十 通い慣れたる 路を見上げつ
・薄着の身 脚元狙う 薮蚊たち 未だだ冬眠(ねむ)らぬ 意地の一刺し
・休日や 飲み食い無双 親父殿 開けろ淹れろと 僕は召使い(サヴァント)
・愛犬の 老いが彼女を 黙らせる 苛立つ父と 足して割れれば
・テクノロジィ 学ばぬ母を 捨てて往く 人を援ける ものでありしに(※字余り)
・戦いを させぬやらぬと 闘うは まさに戦争 なのではないか
・正義らや 思惑同士 ぶつかるを 戦と呼ばず 何と言うのか
・何時の世も 如何なる場所が 生まれても 人は内輪に 外(てき)は弾いて
・三十路来る 祝うよりかは 呪うほど 己が遅きを 足りぬ経験(こと)らを
・後進の 好む処に 顰めれば 成る程これが 歳月(とし)というもの
・出来るなら 幸に微笑む 物語 他人や資すべき 穿つではなく
・愉しより べしを重ねて 書きし日々 折りつけぞ問う 意味は有りしか

@2015.10-15
・冬支度 秋を蹴飛ばし 紅(あか)黄色 も少しゆたり 過ごせぬものか
・石敷きの 水路に湿る 水ちらり 乾きはやっと 退いたのだなと
・愛犬の 骨皮繋ぐ 肉付きす 己が腹まで 倣わなくても
・濃ゆくなる ますます早く 髭面の 我が身見る度 若くはないと
・正しさを 叫び闘う 人よりも そっと佇む 人であれれば
・敵味方 作り貶め 持ち上げる 事なく語れ 然(さ)なくばいっそ
・義憤(いか)ること 止めてしまえば いいのだろう それが大よそ 災いの元(※字余り)
・打ち解けた 筈と漏らした サブカル話(わ) 無視され自責(せめ)る 壁は在るのだ
・非凡では 無いと知るこの 力では 何を何処まで 創れるだろう
・物語 それは己に 留むべき 他人に説くより 身の内へこそ

@2015.11-02
・刈り取りて 潰し鼻突く 草の香と 集めた焚き火 芋の甘き香
・あの子より 勤続為せし この身体 今は昔の 易き病か
・紅葉道 ひゅるり一陣 吹いた風 円舞(ワルツ)描いて 過ぎたる赤葉
・秋雨す 束の間山に 靄の列 冬へ向かふと 流るるがさま
・事切れる 愛犬(とも)は家族(ぼくら)に 見送られ 応ふべき無し 君や幸せ
・小屋の前 遺影に供ふ 母の背を 眺めつ仰ぐ 君は今何処
・正しいと 他人を蔑み 叫ぶなら 味方は常に 内輪(うち)へ狭まる
・弾き出す 諍う者を 両成敗(さゆうなく) されど塵(ゴミ)とは 掃いたとて塵(ゴミ)
・弾き出し 悪(がい)を切り捨て 当然と 哂う世界が 幸せだとは
・嘲笑や 己が保身 絶望に 他人を使うな 災禍が廻る
・描きたく 託す明日の 自分へと 昨夜は朝の 昼は夜長の
・暴力(ちから)こそ パワーなるかや 世の中は 言の葉使い 意味は何処(いずこ)に
・手は痺れ 肩凝り繁し 歯にも穴 軋み攻め来る 三十路なる哉
・創りたい 湧いて散らかす 頭中(あたまなか) 比べ身体は限りあるまま

@2015.11-17
・吹く度に 飛び降り隅へ 黄に紅葉 過ぎし宿した 残骸ならば
・ただいまと 帰る度に 呟けど 写真(うつし)出迎え 空の犬小屋
・其れは然も 旧び壊れた レコードで 記録は出来ず 記憶(かこ)のみ語る
・面前の 会話寸断つ 着信(コール)音 続きの会話 重み割くかは
・朝毎に 闘うのかは 眠たさと 縫い付けるよう 布団の魔力
・嫌(や)な奴を 貶し口撃 する為に 権利叫ぶ(よぶ)なら 努力甲斐無し
・人はまま 貶すばかりを 語りたき 黒き言の葉 如何にぞ白く
・偉大なり 叫ぶその名は 神か魔か 所詮彼らの 匙加減(つごう)だろうに
・異なるなら せめて棲み分け 出来ぬなら 片を滅ぼす 他に無きしや
・許すべし 断てよ憎しみ 云うけれど 遍く人を 仏にとでも
・口にすは 創り愉しみ 満ちるさま 他人の辛みを 生みやせぬかは
・杭を打つ 白紙の上を 文字の上 未定苦しむ 未定楽しむ

@2015.12-04
・吐く息の 白さに負けじ 夜の星 瞬きぞ増す 冬の楽しみ
・一月後 愛犬(きみ)の幻視(まぼろし) 減ったよう 風化すること 消え失せること
・寒さ故 身体に纏う 布の壁 この身は既に 肉壁(にくかべ)なのに
・緑喰う 山の彩(いろ)付き 遠巻きに 気付けば艶ぞ 失せるかは冬
・晩酌す 父の嘆きは テクノロジ 老体一つ スマホらの中
・快不快 善悪繋げ 脅す者 偽善と呼ばず 何と呼ぶのか
・国(むれ)の所為 それとも個(ひと)か 災の元 国なぞ哂う 他人を横目に
・私怨では 変えてならぬと 手続主義(よぼうせん) されど最後は 陣取りと為り
・非をくべる 独善(ドグマ)声高 力押し どれだけ注ぐ 先ぞ違(たが)える
・年の瀬も 直に迫ると いう時も 諍い止めぬ この世人々
・波打つ身 心良し悪し 吐き散らし 凹みつ創る 狂喜の沙汰で
・駆け抜けて 創り暮らして 一区切り 前を見るらむ 在りし過去(ひび)より

@2015.12-20
・今何て 問うて始まる コミュニケイ 年波寄るや 先ずは苛立ち(※字余り)
・鍋囲み 突き駄弁って 忘年と 未だ半月 残る勤務日
・風呂洗い 水ぞ冷たき 冬の朝 これも修行と 嘯いてみる
・葬祭に 帳面捲る 横顔を 舌打ちさせる 他人の生き死に
・否定して 哂う貴方に 挑めども 其れすら哂い 薬さえ無く
・流行だと 世相であると 託(かこ)けて 己が思いを 押し付ける世の
・一丸と 成るべき徳(もの)は 在る筈と 抱くことなど 間違いなのか
・一丸と 為らぬことには 一丸で しかし得ずんば 文句たらたら
・政(まつりごと) 次善選べば 慈善など お上ども等は 考えもせず
・積み上げた 自分の物語(かこ)に 勝てなくて 破れよ越えよ 次の物語(せかい)で
・平穏と 無事に埋もれる 杞憂かな 疼く負い目を 何度慰め
・何創る 如何に創る 終日(ひもすがら) 時ばかり過ぐ 夜が年の瀬
・踏み出して 駆け抜け過ぎた この年を 過去と未来の 僕は微笑(わら)うか

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  1. 2015/01/06(火) 00:00:00|
  2. 【詩歌帳】
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<<(長編)ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-Ⅴ〔59〕 | ホーム | (雑記)白だ黒だとルサンチマン>>

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自己紹介

長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
します。

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