日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)闇は人で。光も人で。

なでしこジャパン等の、○○ジャパンってネーミングは一体誰が決めているのでしょう?
少なくとも彼女達は所謂ステレオタイプな「撫子」ではないですよね?(男性顔負けの奮闘
という意味で)
しかし彼女達ですら、暫くは持ち上げられても、ほとぼりが冷めたら結局空気化するんだろ
うなぁ……。それが流行り廃りというものなのだけど、まぁ世の人達は飽きないですよね。
ホントに。これも仕方ないのですかね。世の常として(´・ω・`)
こんにちは、絶賛遅筆中の長月です。……orz
しかし何かとネガティブなニュースばかりになりがちな昨今、此度の女子サッカーの世界一
は人々に光明をもたらしたと言えるのでしょうね。
まぁ、そんな一縷の光すら掻き消してしまうのが現実という名のクソゲーなんですが……。


以前の雑記で、せめて物語の中では「救い」を「光」を描きたいといった旨を綴った自分で
すが、 さてはて実際はどうなのか。
書いてきた小説などを見返してみると、その中には割合バッドエンドな“どや顔”的〆方の
ものも少なからず含まれているように思います。
短編という形式上、確かに緩やかな温かさよりも多少シニカルだったりダークな雰囲気の内
容の方が(この手の形式の威力を大きく左右する)インパクトは大きいという事情は……確
かにあります。
でも自分で書いておいて何ですが、同時にそうした作風は読み手を 「突き放す」 という側
面を持ちます。どんでん返しやインパクトを楽しむという視点ではさほど気にならないのか
もしれませんが、少なくともそこに「救い」は少ないのではないでしょうか。
かといって、では理想論──或いはある種の楽観的にも取られうるポジティブさを前面に出
せばいいのかというとそれもまた違うと思います。光の強さが濃い影を生むように、その明
るさについていけない(僕自身も含め)読み手にすればそれらのポジティブな姿はいい意味
でも悪い意味でも眩しく映り過ぎるのではないでしょうか? 場合によっては彼らの「影」
をより深くしてしまいかねません。
(こいつらは前向きだよな。でもどうせ俺なんて、世の中なんて──という救いとは逆ベク
トルの反応として)

物語は確かに虚構です(ノンフィクション題材でない限りは)。
ですが時に読み手にとっても、そして作り手自身にとってもそれらは同時に現実の境界線を
跨ぐ──現実と様々な問い掛けを共有し、再び現実へと自身を向けてゆく為の糧ともなり得
る筈です。(大雑把ながら)その性質が種々の論理による「示唆」なのか、一時の安らぎを
提供し心を愉しませる 「娯楽」 であるかの差異はあっても。
愉しませる、或いはハッと気付かされる何かがあるということ。
僕個人の思いとしてはそれらが物語の効用であり、読み手を持つ際の存在意義ではないか?
だからこそ物語は愉しみ気付く「糧」であって、読み手を萎縮させてしまうような効用は本
来の姿ではないと思うのです。
僕も、かつては私怨を文章にぶつけて「どや顔」をしていた一人でした。
ですが、それで一体誰を救えるのでしょう? あり得るとすれば僕自身? いやでもそれは
結局斜に構えて世を哂って「光」を避ける幇助手段にしかなっていないのではないか……?
そう今の僕は思うのです。虚しさとでもいうべきなのでしょうか。
ただ勿論、創り手自身が愉しむことそれ自体は大事です。何だかんだで人間は“自分勝手”
ですからね。
自分の心身を無為に削ってまで他人に奉仕しようというのが“正しい”のだという言説に対
しては、少なくとも今の僕には賛成しかねますし……(他人に依拠し過ぎたサービス精神は
磨耗した末に報われず、反転して人を恨む末路となる危険性を孕むとも考えられますから)

それでも物語の先にあるのは、自分個人の満足から他の誰かの満足──を糧にするという自
分の満足──だとも思うのです。
ではその為に必要な事とは何か? それは文章の技術、発想の面白さといったテクニカルな
部分だけでなく、僕らを辟易させる現実(という諸問題)に立ち向かうエネルギーを養う切
欠を与えるんだという創作上の意識ではないでしょうか?
現実は、確かにネガティブで、醜くて不平等で理不尽で。
何よりそうした状況を作り出しているのが他ならぬ自分達人間なのだという事実が、何より
もどうしようもなく苛立たしくて情けなくて……虚しくて。
でもそこに風穴を開ける取っ掛かりも、時に一旦退いて気持ちを軽くすることも提示できる
ものが、僕は物語なのではないかと思っています。
ただ無闇にポジティブになればいいってものじゃない。
だけど斜に構えて嘯き、内向きになればもっとそのセカイは悪くなっていく──。
僕自身、かつての実感を通して思います。
それらを多少なりとも外側へと押し遣ってくれたのが、僕にとっての物語でした。人々との
語らいによる思索の中に見た光でした。
社会──色んな辟易してしまう諸問題も勿論含めた──を作ったのは、紛れも無く僕達人間
なのです。だから人は人でしか救えないし、他人任せにしちゃいけない筈で。
それを斜に構えて他人事の様に哂うのは……何処となくでもなく卑怯なんじゃないかって。
それすら奇麗事だと君は哂うかもしれないけれど、だけど君一人が抜けて、また誰かが抜け
て……状況は好転する? 悪化させるだけのリーダーなら挿げ替える必要はあるかもしれな
いけど、少なくとも揚げ足を取るだけでは悪しきものは治らない筈。
ただ闇に賛同するだけでは、ただ光を盲信するだけでは、きっと……いけない。
醜さも美しさも両方受け入れなければ。そこから初めて始められる。
だから現実を見据えて、そこから光を探し続けることがきっと必要なのだろう。それが多分
所謂「清濁呑み合わせる」ことのポジティブな意図なのだろうなぁと思っています。
「現実に妥協して諦めることも必要なんだぜ?」という意味合いだけではやっぱり陰鬱しか
ないんじゃないかなぁと思うのです。それは結局、理屈っぽくみせただけで斜に構えて誰か
を哂う事に本質的に変わりないですから……。
仮に妥協し諦観する現実を補完しうるものを“救い”と呼ぶのなら、きっとそれが僕の描き
たい物語の先に在るものなのかなって……。

創造の世界は虚構だけど、時に現実とリンクして示唆や安らぎをくれる。
その恩恵を受けた一人として、一介の物書き人として、今度は自分がその一端となれれば万
々歳なのかなと思うのです。
正直言って自身、直接的に人を救うだけの力はない。でもきっと多くの人がその筈で……。
だけど「救い」の形は何も一つじゃない。示唆や安らぎ、或いはその姿を示すことで誰かの
糧に、希望になれることだってある。
此度の女子サッカーの世界一も然り。頑張って頑張って報われたその姿に、見ていた方は何
かしらの「光」を見たのではないでしょうか?
スポーツ選手ならばその勇姿で、そして物書きならばその文章で。
自分のパフォーマンスが誰かの糧になってくれれば、それはとても嬉しいなって。
願わくばこうした方々の姿が只の“祭り”で終わらず、少しでも人々の中の暗雲を晴らして
くれんことを──。
(あとついでに僕もよりもっと良い物語を書ける力がつくことを……^^;)

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  1. 2011/07/21(木) 21:30:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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