日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)私の中の憎しみに告ぐ

気付けば今日で3.11から三年を迎えました(-人-)

なのに自分はつい先日まで執筆を、ある種快楽に浸っていた訳で。
いやまぁ、年中喪に服せなんていうのはナンセンスにも程があるんですが、ふと我に返って
世間を見渡すと、嗚呼やっぱり(噛み合わないな)という感慨が湧いてくる訳で……φ(=_=;)
ともあれ、皆さん如何お過ごしでしょうか? こんにちは、長月です。

という訳で先日、連載(Dear~)の四章目をUPしました。既になろうさんの活報やツイッタ
で言及している通り、同作は今回をもって一応の〆となります。機会があれば続編をこさえ
てもいいかなぁとは思うんですけどね(保険乙
……これで七本、ユー録を含めると長編系は八本を形にしたことになりますか。
もこもこ数ばかり増えていきますなあ。それでも「足りる」思いに至ることは未だになく、
十中八九、何日かしたらまた筆を取っているのでしょう。創作中毒──この云いも自分の中
では結構に使い古してきたものですが、逆に「足りる」に至り、出し切ってしまえば、その
時は自分という創作者は終了するのかしらん? とも。物書き仲間さんとの語らいの中で、
とある方が語っていた一節でもあります(そこまで至ればもう悔いはない、的な)

されど自問してみるに、自分自身、そんな境地はどうやら随分と遠い所にあるようです。

安易に光溢れる甘々とした世界よりも。
たとえ闇が覆おうとも、彼が彼女が一条の光を見出すその瞬間を。

しつこく描くんでしょうね。
何度も何度も、手を替え品を替えねちっこく。

嗚呼、性格悪いなぁ……_(:3 」∠)_


冒頭でも言及しましたが、今日で東日本大震災から三年が経ちました。
僕は当時も今も関西在住で、福島を始め東北の被災地が人々がその後どんな思いをして今日
という日を迎えたのかは分かりません。分かったような面をしたくもありません。
ただ……こうした“苦難”にさも乗じるように勇み、自分を演出する話の種にしようという
姿勢は、何とも不謹慎というか誠実ではないような気がします。
こうした節目で大義名分を得て、喧伝される「絆」。
さてはて、僕らはその言葉尻に酔ってはいないか? 本当に自らの──人の本質を自覚し、
善く治めようと力を尽くしてきたのか?

こう言うとひたすらネガティブになってしまうのだけど、結局世界はまるで変わっちゃくれ
ないんだなぁと。
3.11後の「原発」一つを取っても、現実実際に苦しんでいるであろう人々を置き去りにして
脱原発を喚く人々とそれに眉を顰める、反撃していく人々という構図があるし、政治も失望
の末の元鞘──今は熱を上げている保守タカの謳歌であり、国と国、文化圏と文化圏の領土
などを巡る争いは飽きもせずに引き起こされる……。世界は、ただ時間だけを刻んでいく。

随分とクローズドなミクロな話になりますが、また両親が喧嘩していました。
プライベートが絡むので詳しく書く訳にはいきませんが、“家族”が故の雑事に関してです。
その場に居合わせた僕が悪かったのか、まだ青いというだけなのか。
母はそれとなく、繕い以外の何物でもない笑いをみせながら、僕を遠ざけました。
その人払いに僕は応じ、多くを語らないままその場を後にしました。
それでも二人の言い争う怒声は聞こえます。……僕は悔しくて、抑え難くて、その拳を壁に
叩きつけていました。

──『憎悪』の原型。僕にとってはおそらくそうした光景なんだと思います。
争いなど、何処にもあった。その芽はもっと、それこそやれ国だ世界だとマクロな言葉を紡
ぐ前から溢れていた。
五月蝿い。苛立たしい。悔しい。僕はそんな「争い」を止めたかった。許されるなら起こる
その度に当事者双方をぶち殺してでも“静か”にしたかった。静穏がよかった。
だから、これは決して「正義」なんかじゃない。僕個人の「欲望」だ。故にこうした胸奥か
らの願いは綺麗なものなんかじゃなく、それを愛だの絆だのと云って装飾することすら、僕
は自身がとんでもない邪悪に為ることなんだと思っている節すらある。
「絆」の喧伝、美談をありがたがる人々、俗に言うポジティブ教。
はっきり言ってしまって、僕はそういう文句は大嫌いだ。苦しんだ本人がそう“ぽつり”と
零して笑顔になってくれるならまだしも、周りがそもそも直接彼・彼女に関係のない輩ども
が勝手に人垣を作って、それを拡声器で語り出すなんてことがあれば……僕は軽蔑しうる。
確かに「博愛」の心でこの世界を包みましょう、正しましょうというのは理想というかアプ
ローチの一つにはなるんだろうなぁと思う。
だけど、そもそも世に蔓延る差別や争い──諸問題の概ねの根っこって、むしろ『人が人と
関わっている』からに尽きるんですよね。もっと言えば『(他者に)為してやろう』と思う
ことこそが(良しにつけ悪しきにつけ)出発点になっている。その点から考えればむしろ、
僕らがこれら世の差別や争いを極力なくす最強の手って、相互に「独立独歩」で「不干渉」
で且つ「無関心」を遵守することじゃないの?って思うんですよ。
これまでも雑記などで使ってきた“領分”という云いと、これらはイコールだと僕は考えて
います。個人の部屋も家も、地域も国も、お互い「そもそも理解し切れないから」わざわざ
境界をこさえてる部分があるのに、それをひょいっと安易に──手前の理屈と利益の為に越
えてしまっては、そりゃあ平穏になるものも平穏にはなりませんし……。

だから、僕という人間がものを思い、書くその源泉とは間違いなく憎しみです。諦観です。
嘆きであり、諸々の事象に抱いてしまう空虚さです。
それでも世にはポジティブ教というか、愛や感謝や奉仕の心で君は変われるるんだ!と言う
人々が──表現者の先達すらいらっしゃいますが、きっと彼らは「幸せ」だったのでしょう。
少なくとも自分達と違う(暗がりの中の)ルーツを辿ってきた人間達がいるのだという事実
を、現実を、彼らは軽く見過ぎている(或いは忘れてしまった)
……とはいえ、それらは、僕らの持つ「憎悪」をそのまま世界にぶつけていい、という理由
とイコールにはならないのだろうなとも、一方で僕は思うのです。

本来、憎しみとは個々人の感情です。その原因が外側のもの、何か大きな力だったとしても、
その念を真に分け与えられる(受け取ってくれる)他者というのはほぼ存在しないと考えて
しまっていい。
似た境遇の者同士で団結する──原因と断じた何かを攻撃する──。
それらはきっと、膨れ上がれば膨れ上がるほど「悪」の源泉になるのですから。そしてどれ
だけ貴方がその報復に“正当性”を主張しようとも、実際にその行為で傷付いたり大切な何
かを失った「他者」が生まれれば、憎しみはきっと“増殖”する筈です。貴方が憎んだ世界
が、他ならぬ貴方の手によって一層黒く塗り潰されていくことと同義なのです。
だから──そして僕自身がいち創作人が故に──『絞る』必要がある。絞られなければなら
ないのです。その憎しみを、思いの丈を、よりスマートに絞って己の言の葉に落とし込み、
害少なき「ワクチン」に創り変えなければならない。
物語とは大きく分けて二種類あると思うのです。
一つは娯楽、一つは哲学。前者はこのクソッタレな現実世界から一時目を逸らし、笑うこと
ができたことで、もう一度立ち向かう準備なるもの、その目的に資すれるもの。後者は逆に
そんな安易な逃避は許さないものの、サンプリングされた“セカイ”がそこに示されている
ことで手に取った者各々が「気付く」ことができ、より深く考え、以降の実践に活かすこと
でこのクソッタレな現実世界と生きていくことに資すれるもの……です。
だから『絞られて』いなくてはならない。心だって「病原菌そのまま」を打ち込まれてしま
えば、病んでしまうのは当たり前ですよね?

何より……僕らは何処かで解っている筈なんだ。或いはいずれ解る時が来る筈なんだ。
『世界は“敵(イヤな奴)”もわんさかいるけどそれが全部じゃない』ってこと。そもそも
自分とまるで無関係・無関心な他者が実は大半だし、もしかしたら逆に“味方”にすらなっ
てくれるイイ奴がいる何処かに可能性だってあるにはある訳で……。

勿論そうした「敵」や「味方」だけで世界を観るのは、少なくとも精神衛生的によろしくは
ないし、どんな相手でも、自分にとっての「良い」と「悪い」はその人一人の中に混ざり合
って存在しているものなのだけど。
そもそも、そういう事を知識として“判って”いても身体が“解って”くれないってのは、
結構色んな人が経験していることな気もする。

その憎しみ(思い)は、スマートに表すべきだ
(勿論、それらを自分単身で消化できるのならそれに越したことはない)
少なくとも、ただ喚くだけじゃ届かない。芸が無い品が無い。世界は──変わらない。
そもそも貴方は、どうしたいんだっけ?
誰かに解って欲しいの? 原因(てき)をぶち殺したいの? それとも克服して往きたいの?

せめて互いに気をつけ合おう。集団感染を防ぐんだ。
剥き出しの病原菌じゃなく、ワクチンを打つんだ。

色んなワクチンを……創るんだ。

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  1. 2014/03/11(火) 18:00:00|
  2. 【雑記帳】
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

この言葉を贈っておきましょう
「大人はな、孤独でいいんだよ。
理解できない考え方や価値観が世の中には山ほどあって、それをお互いに尊重していればいい。
てめえの価値観を押し付けるな。
ドゥヨアビジネス、全部オレの勝手だ。」
子供向け野球ゲームからの引用です
  1. 2014/03/12(水) 13:03:54 |
  2. URL |
  3. 名無し #-
  4. [ 編集 ]

レスポンスありがとうございます。

えっと……つまりどういう意図でしょうか?
価値観を押し付けるな──お前の主張なんぞ知らん、不愉快だ、という表明でしょうか?
それとも気に病み過ぎだということなのでしょうか??
一応、あくまでこの時の私見を言葉にしたまでです。お互いに毒をぶっかけ合わないで済む
ような世界がいいのになぁと、そういった思いでの心算です。
愚痴の多い雑記ばかりですみませんm(_ _;)m
  1. 2014/03/12(水) 18:52:03 |
  2. URL |
  3. 長月 #oOZ748FU
  4. [ 編集 ]

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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