日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)その足元に流るる清濁をみろ

「宿題は朝の涼しい内に済ませましょうね~」
──その朝から既に暑いんだっつーの!( #゚д゚)⊂彡☆))Д゚;) こんにちは、長月です。

お盆が近付いているということもあって、暑さが有頂天になってますね_(:3 」∠)_
昨日で暦の上では秋──立秋だったそうですが、涼しさなんて欠片もありゃしない。日中は
ただ無慈悲なる日差しが注ぐだけです。それだけ昔の暦(が語るこの国の気候)と今日の気
候が乖離してしまっているのでしょうか? そう思うと何となく罪深いような。
(……あ。でも昨日、ちょうどうちの方では小雨ながらにわか雨があって、確かに風「だけ」
はいい感じに冷やっこくなっていた気がします)

先日より、ユー録の続き(四十一章目)の執筆を始めています。
既に例の如く、折につけてツイッタに進捗日記を書いているので併せてみて頂ければと。
流石にこんな暑さもあって、日中に時間が取れてもあまり進みません。
なのに夜、空調を利かせた自室に篭もれば──あら不思議。昼間の能率が嘘のように盛り過
ぎてしまうほど……というのがここ数日の流れであったりします\(^o^)/
(まぁ昼間にプロットを読み返したり、頭の中で仕込みをしているからというのもありますが)

節分け上、執筆は既に折り返しを迎えています。
今週末~翌週明けには三題執筆を挟むにしても、お盆くらいには原稿書き上げ→更新作業と
したいところですねφ(・_・;)


先日、海外のヘイトスピーチに関する訴訟の記事を見つけ、目を通していました。
フランスだったでしょうか。ある有名人への中傷を巡って発言主の身元を差し出せという要
求があり、SNS側(というかツイッタ運営です)が難色を示したものの、結局出るとこに出さ
れた結果提供することになった……という顛末だったと記憶しています。
ざっくりと解説しておくと、ヘイトスピーチは『憎悪表現』とも訳される概念で、差別的な
思想を喧伝することで特定の相手への反感・敵意を集積させしむ行為群を指します。最近の
国内の具体例を挙げれば「在特会(在日特権を許さない市民の会)」のデモ活動などがそれ
に当たるでしょう。

この手の問題のややこしい所は、そうした「○○憎し」「○○を殺せ」とさえ叫ぶ表明を、
社会秩序の破壊・相互理解への障害として規制すべきなのか?(すべきとしても表現の自由
との兼ね合いは如何するのか?)という点が一つ大きなものとしてあることだと思います。
実際、件の記事の中でも、中傷された側へ発言者の情報が渡ることに反発する──思想統制
だとみる意見も少なからずあったようですし……。
事実、既にヘイトスピーチを規制する各種法律は欧米を中心に制定されています。
一方で日本にはそうした目的の為の法律はなく、現状は侮辱罪や名誉毀損罪、威力業務妨害
に脅迫罪といった個別の違法行為として処理するものとなっています。

……ただ、今回僕がこの問題に関し雑記にまでしたためたのは、そういう形式ばった是非と
はちょっと違う方向からの動機なのですよね。
即ち違和感なのです。
はて。じゃあ“憎悪”を表明させないことで、本当に社会は「安定」するものなのか?と。

言ってしまえば僕の思うそれも、表現の自由との兼ね合い云々の中なのかもしれません。
確かに「憎悪を煽るから(=他人様に迷惑になるから)」という理由を持ち出して表現を取
り締まられることには不安というか、警戒心が拭えませんし、既に少なからぬ人が懸念を示
しているように、ヘイトスピーチ規制もまた「誰」が「如何」やって規制法制を運用するの
かという大きな(恣意的に動かせうるが故の)問題点があります。僕もその懸念に関しては
同意する所です。
……ただ、もっと深刻というか隔絶されているなぁと思うのは、別の部分。
大きく整理するならば二つあります。
一つは「規制する側」に、もう一つは「規制される側」に。
先ず前者に対して思うのが【奇麗なものだけになれば世界はもっと良くなる】という思想が
根っこにあるんじゃないか?ということを。
次に後者に対しては、ただ表現の“自由”だけを叫んでも肉薄した説得力に欠けるじゃない
か?──【悪目立ちする同胞という現実があるのに、自分達の理想的部分(きれいどころ)
しか紹介しない手口の浅さ】を、僕は思い、憂うのです。
クールジャパン(笑)だの強い国・美しい国だのというスローガンから続く、僕の懸念なり
眉を顰める思考ではあるのですが、どうにも昨今のお偉いさん+αは“上澄み”だけしか見
ていないような気がしてならないのですよね……。

僕個人は、あまりヒューマニズムに富んだ人間ではありません。
だから「憎悪」を人から取り去ることなんて不可能だと──事実不毛なエネルギーの対象で
はあるにしても──考えていますし、そういう決して「奇麗」ではない感情が渦巻くからこ
その人間であるのだとも思っています。
創作だって同じです。純正のエンターティナー精神の持ち主ならともかく、創り出すのは人
なのですから、やはりそのセカイ達も少なからずが「奇麗」ではないもの──極端に振れれ
ばエログロ・ナンセンスであるのも当然であって、故にその上にこそ名作(お上が“クール”
な作品だと呼ぶもの)も存在しうるのだと僕は解釈しています。
……だから、そういう「奇麗なものだけを表出させようと必死になっている」さまというの
は、僕からすれば馬鹿らしいと思える訳です。
勿論そうなってくれれば理論上、醜悪も諍いも駆逐されます。が、実際はそんなことはあり
得ないのです。禁じれば禁じるほど、彼らが眉を顰めるダーディな思い・嗜好は地下深くへ
と潜っていくだけです。即ち「やった、奇麗になったぞ!」と喜んでいるそのすぐ足元で、
閉じ込められた人間らしい怨憎(ヘイト)はよりどす黒くとぐろを巻くことになる……。

実害を与えた個人に咎を見出し、罰することまでを否定する訳ではありません。
ですが、それはやはり「根本治療」ではないのだと言わざるをえないのではありませんか?
月並みな言い方をすればそれらは「皆の責任」──社会全体に突きつけられた影なのです。
そこを充分に鑑みず、革めようとせず、ただ生贄的個人を「汚い汚い」と言って足蹴りにし
ている僕らは、はたして彼らとどう違うというのでしょう? 五十歩百歩──もしかしなく
てももっと性質の悪い存在なのではありませんか? たとえ彼・彼女が漏らす不満が思いが
門違いで一蹴してしまえばいいと思っても、導かれることなくただ足蹴りにされた当人らに
とっては間違いなく、その“憎悪”を増幅させる「経験」にしかならないのだと思うのです。
……だからきっと繰り返される。
憎しみは伝染し、誇大され、集団となりて、再三と善良を標榜するその他大勢を襲う──。

欧米では、他人の気持ちなど分からないのだから勝手に解釈しては駄目だと教わるのだそう
です。それはおそらくいい意味での個人主義で、第三者の内面をこちらが勝手に規定しては
ならないという精神を意味するのだと僕は解釈します。

……なのに、何故欧米だろうが日本だろうがあれこれ理由を持ち出して「均そう」とするの
でしょうか? 所詮その内面がどす黒い──自分達にとって都合が悪かったり不快だったり
すれば、簡単に飛び掛っていいや、と思う程度のものなのでしょうか? 杓子定規に、相手
(敵)に耳を傾けたら「負け」ということなのでしょうか?

“毅然と見下してやるだけ”でいいじゃないですか。
どうせ「嗚呼、こいつは馬鹿げたことを言っている」と思っているのだから、別に躍起にな
って法律で縛り上げずとも、素直にそう表明してやったらいいじゃないですか。そして忘れ
ずに諭し、秩序(ルール)を教えてみる──話してみることをすればいいじゃないですか。
そういう内面の敵視(本音)と(繕うだけの目的という意味での)奇麗事の乖離なんてのは、
結構見破られているものだと、僕は思うのですけどね。
自分は虐げられている──そう感じ、叫んでいる誰かというのは、きっとそんな経験を他の
誰よりも(往々にして主観的にではあれ)多く積んでしまっているが故な気がするから。

……故に僕らは、それらこそを断ち切らねばならない。本当に憎しみの連鎖を憂うならば。

湖面ではなく、もっともっと深い所の汚泥を掬い上げるのが筋ではないのか?
そう思うのです。

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  1. 2013/08/08(木) 18:00:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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