日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)自戒・有限・シンパシー

家のワンコが身体を壊しました(´・ω・`)
元々お婆ちゃんとはいえ、あまりに元気が無かったので、翌日母が動物病院へ。
検査の結果、何かしら薬剤の類を誤って舐めたのではないか?という、警戒を緩ませられぬ
状態となりました。現在はその動物病院にて入院しております。
……正直慌てましたね。ちょうど家のリフォーム(と言っても部分的なのですが)が一段落
つき、仮置きしていた家財を運び戻す作業に追われていた最中のことだったので。
事件?というのは、はたして往々にして徒党を組んでやってくると言いますか……。

と、少しリアル話が過ぎますかね。
前置き部分の本題というか、創作の近況報告をば。
上記のようにバタバタっと雑事に時間を取られてることもままありますが、ユー録第Ⅳ部の
プロット作成は尚ぼつぼつと進めています。
現在、ざっくりとですが、Ⅳ部全体のおよそ1/3程──前中後編と分けるなら前編終了まで
固まった段階に来ています。

……何とも亀足_(:3 」∠)_
これまでの反省を踏まえ、もっとしっかり纏めておこうとしている点も多分に影響している
と思うのですが、まだまだ部のエンドマークまで固める→執筆再開・更新という流れに掛か
るにはどうにも道のりが遠く……。
起こすこと、それ自体は腰を据えて時間を取りながらやれば何とかなるとは思うのですが、
目に見えての本編再開というのは延びそうですφ(=_=;)

まぁそれでも、こんな状態でも日々拙作らを手に取ってくださる方達がいるのは折に触れて
確認しております(亀足で申し訳ないやら、励みになるやら。気持ち半々)
宜しければ例の如く、気長に生温かい眼でお付き合い頂ければこれ幸いですm(_ _)m


ワンコの異変に気付いた時、前置部の通り僕はおろおろしていました。
血便をし、食欲もなく、何よりこちらの呼びかけにすら反応できずにただじっと黙り込んで
いる──苦しみに耐えている?姿。はたと僕は「すわっ、遂にお迎えが来たのか……!?」
とそんな思考を脳裏に過ぎらせもしたのです。

過去、僕はもう一頭別の犬を飼っていたことがありました。
確か記憶では、祖父(当時は存命)がご近所で生まれ、引き取り手に困っていた仔犬を一匹
持ち帰ってきたのがそもそもの切欠だったように思います。茶色い雑種の雄です(現在の件
の子は白い雑種の雌です)
僕ら自身、犬を飼うのが初めての経験だったいうのもあるでしょう。まだ小学生だった自分
はその雄犬と共に成長しました。どれだけ僕らが不慣れで彼によろしくない思いをさせてし
まっても、その所為なのか警戒心の強い孤高な性格になってしまっても、晩年僕には心を許
してくれていたように思います(傍に座っても撫でても大人しかったので。多分)
……なのに、僕は彼の死に目に会えませんでした。
老衰です。かねてより眼も濁り、一日の殆どを軒下で過ごす晩年だったのにも関わらず、僕
は彼が逝ったその日、ちょうど出掛けていたのです。
帰って来た時にはもう、終わっていました。他の家族に看取られたのち地元の葬儀場でその
亡骸は焼かれ、我が家の庭に埋葬されていました。
『どうして知らせてくれなかったんだよ!』
あの時僕は、珍しく激怒して両親に食って掛かった記憶があります。
二人はただ「すまない」と物静かに応えただけでした。

だからでしょうか。
この一匹目の死から何年かし、裏山で彷徨っていた今の二匹目を保護した時には、今度こそ
目一杯可愛がろうと内心思ったものです。
実際、子育てと同じで、二例目となると飼い方のノウハウは素人ながら付いてきている訳で。
僕は一時(学生時代)遠方に進学して離れていた時期もありましたが、彼女はよく僕ら家族
に懐いてくれました。
それは生後間もなく野良であったが故の反動なのか、拾ってくれた恩義なのか、それとも柄
ではないけど、愛情が伝わっていたのか、彼女は人懐っこく穏やかな性格に成長しました。
(まぁそんな“癒し系ワンコ”に為ったゆえ、番犬としては難のある子にも為ったのですが)
親馬鹿──といえばそうなのかもしれませんね。
でも、実際こうして老いてゆく日々にさまに寄り添い、大きくその生命を揺るがされた瞬間
に出くわしてしまったことで、僕は大きな不安を──過去の後悔と共に──抱えたのでした。

……そしてだからこそ、一方で僕は今、この感情に関して別な戸惑いもあります。
それは『愛犬達にはこうも親愛を注ぐのに、人間の身内にはそんなことが全然なかった』と
いう回想、自身への自罰的な思いで──。

現在僕は、近しい身内として、既に父方の祖父と母方の祖父母を亡くしています。
うち母方の二人は(学生時代で故郷に不在だったため)死に目にすら会えていません。父方
の祖父の時は最期を迎える前後に居合わせ、実家で葬儀もしたというのに……家族を含めた
出席者達の中でただ一人、全く泣くことができませんした。
──これが今、ワンコの大病という事件に出くわした、僕が抱いている違和感です。
同じ「家族」の括りなのに、ペットの死は哀しめた。なのに祖父の時はやたら淡白だった。

酷いとは思いませんか?
薄情だとは思いませんか?
何より自分が“不平等”だと認識せざるをえません。

理由自体は、はっきりしています。嗚呼「悪い」なとは思いつつも、はっきりしています。
要するに“情を相手に持っていたか否か”に尽きるんですよね。
ワンコ達は先述の通り言わずもがな(ちょっとばかし親馬鹿)ですが、亡き祖父の場合は逆
にそんな感情を持ち合わせていなかったのですから。
……よくある話です。
僕の祖父は、戦前に生まれ育ち、戦時中は北方での兵隊経験もある“旧き人”でした。
だからたとえ故郷に復員後、町工場を興して財を築いても、どだいその後の世代である僕ら
の価値観とは相容れなかった──封建的な家長のままであったのです。
死人に鞭を打つべきではないですし、今更祖父を酷評する必要性もありません。
ただそんな互いの齟齬が僕らをギクシャクさせたことだけは、事実として経験として僕という
人間にも少なからぬ影響を与えている筈です。

何を今更……と思うかもしれませんが、この情(相手への好意な印象)というのは恣意的な
ものなのですね。死それ自体は同じ──生物的にはタンパク質その他諸々の塊になる、宗教
的には(罪業などを除けば)同じく等しい魂──だというのに、こうもその相手への態度、
いわばシンパシーが異なってくる訳です。
僕は、いち物書きとして、しばしば登場人物が死に至る(或いはそれに匹敵する地獄に陥る)
といった描写・展開を紡ぎます。
でもフィクションだから。虚構の中の要素(記号)だから。
確かにそれは一面を突いているのですが、でもやはり僕はこの一連の経験と回想を宿すこと
で、今まで描いてきた「死」や「苦痛」が何とも下手糞というか上っ面だったのでないか?
と懐疑するようになってしまっているのですよね……。

勿論、極論?をいえば実際自分が死にかけでもしない限り「死を知る」なんてことは不可能
でしょうし、故に一介の生者が描ける「死」や「苦痛」はどうしてもイメージや外部文献の
模写に過ぎなくなるのだろうなぁとは思うのです。
だけど、それでも……僕は今、問い直したくなっています。
死や苦痛、或いは表裏一体でもあろう生や喜びといった他者の感情への『共感』に関して、
僕はもっと慎重で配慮に富むべきであるのではないか?と自戒の眼を向けてしまうのです。

どだい自分は自分で、他人は他人だ──。
それでも、僕らはもっと誠実に他者の思いを“想像”し、可能性を先回りして行動してゆく
べきではないのだろうか……。それが共感(シンパシー)というやつではないのか……。今
まではつい、愚行なる他者を浅薄と哂う性根の悪さが出てしまってきたけれど、もっとそう
した態度は恥ずべきことだと、強く戒めないといけないのではないのか……。
そうして「遠慮」することで被る被害(リスク)もあるけれど、物事は程度物であって……。

入院してしまったたワンコ、自分の生涯二匹目の家族の回復を願いながら、僕はそんなこと
をぼんやりとぐるぐると考えてしまうのです。

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  1. 2013/06/13(木) 22:00:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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