日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(企画)週刊三題「もう一度、咲いて」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:夕陽、観覧車、ヒロイン】


 正直、すぐにでも帰ってしまいたかった。
 悠馬の四方八方から聞こえてくるのは、その大よそが歓声の類。
 無理もない。今自分達がいるのは遊園地、その正面ゲート前なのだから。
 しかし……この目の前の状況において、そんな周囲の行楽客達のざわめきすら、むしろ彼
には焦りと気鬱さばかりを強調させるものでしかない。
「よ~し、全員揃ってるな? それじゃあ、ほい。例のサービスチケット」
 今日ここまで足を運んだのは、悪友である浅田からの一言が切欠だった。
 ──なぁ、今度の日曜暇? 暇だろ? お前も付き合ってくれよ。
 入手ルートまではしらないが、彼の手にはこの遊園地の割引券が握られていた。
 枚数は六。その期限が迫っているので一緒にどうだ? という誘いだった。
 正直を言えばあまり乗り気ではなかった。
 悠馬自身、この手のアグレッシブさには縁遠い──からこそ、逆に浅田のような社交的な
友が出来たのかもしれないが──。今週末もいつものように本を読んだり、ペット達とのん
びりした時間を過ごすつもりでいた。
 だから後悔した。やっぱり家でおとなしくしておけばよかったと嘆きたくなる。
 先程も言ったようにメンバーは自分も含め六人だった。
 悪友の浅田、同じく親しい友人の中尾。浅田と似た社交的な性格のクラスメートである天
城さん、ちっちゃくも剣の心得がある橘さんに、如何にも育ちの良さそうな結ヶ瀬さん。
 男子が三人、女子が三人。事実上のトリプルデートの態である。
 嗚呼、なるほど……。悠馬は浅田(とも)が妙に嬉々としているように見える理由に合点
がいった。
 大方、面子を集めてあわよくば……という事なのだろう。
 もう彼の性格は知り尽くしているし、自身も慣れたものだが、それでも悠馬は内心気鬱さ
というか後ろめたさに苛まれて仕方なかった。
(……よりにもよって、結ヶ瀬さんが一緒なんて)

 その心情の理由は、一旦およそ一月前にまで遡られなくてはならない。
 悠馬はその日、友人達との賭けポーカーに負けてしまい、罰ゲームとして任意の女子への
告白をすることになってしまったのだ。
 困った事になった……。悠馬は悪ノリする友人らの中にあって思った。
 しかし悠馬とてごく普通の、健全な男子高校生である。
 意中の異性がいない訳ではなかった。

 結ヶ瀬華(ゆいがせはな)。それが相手の名前だ。
 人伝に聞いた程度でしかないが、確かいい所のお嬢様。いち庶民の自分には先ず接点など
持ちようもないと長らく思っていたのだが──。
『……あ』
 どんよりとした曇り空。
 ある日の下校中、近道の為に公園を横切ろうとしていた悠馬が見つけたのは、ダンボール
箱に入れられた一匹の黒猫──捨て猫だった。
 箱は相応に時間が経っているのか、随分と汚れボロボロになっている。植え込みの大きな
木の下に置かれていることで雨風がしのげていたのが幸いか。悠馬は肩の鞄を一度ぐいっと
背に回し、こちらを見上げてくる黒猫へと近付いていく。
『お前、いつからここにいるんだ?』
 ちょんちょんと指先を差し出し、噛み付かれることもないと確認した上でそっと優しく撫
でてやる。
 人恋しかったのだろうか。思っていた以上に黒猫はすぐに悠馬に甘えてきた。目を細め、
撫でられるがままに気持ち良さそうにしている。ついつい、こちらも表情が緩む。
 悠馬は無類の動物好きだった。父が自宅に隣接する店舗で獣医をしている影響が大きいの
だろうと、自身自己分析をして久しい。
 物心ついた頃から動物達がいた。
 その愛くるしさ、同じ生命であるという事実と輝き、そしてその生存をエゴだけで安易に
危うくしてしまう世の飼い主達──。
 この黒猫もそんな被害者(猫?)の一人なのだろうと思った。
 ちっぽけかもしれない。けれど疼く正義感というか、使命感というか。
『……そうだ。これ、食べるか?』
 言って、悠馬は思い出したように鞄の中を探り、包装フィルムの中でまだ半分ほど残って
いる焼きそばパンを差し出してやる。ちょうどこの日、昼食にと学校の購買で買ったものだ
が、元々そう大食ではなく余らせていたのだ。
 なのに……まるで掌を返したように、この黒猫はぷいっと顔を背けた。
 それはあたかも「食べ残しなぞ要らん!」と突っ撥ねるかのような。
 案外プライドがあるんだな……。悠馬は妙な悔しさを抱きつつも、なら仕方ないとそれを
引っ込める。
『──あ、あのぅ』
 ちょうど、そんな時だった。ふとそんなおっかなびっくりの女の子の声が、背後から聞こ
えてきたのだった。
 肩越しに振り返ってみて、内心ドクンと緊張で胸が鳴った。
 いかにも育ちの良さそうな、そして清楚可憐を絵に描いたような女の子が、心持ち遠巻き
にこちらを見て立っていた。
 制服はうちの学校の女子用(もの)だ。とはいえ、自分には見覚えのない顔である。
 そして傍らには友人だろうか、小柄だがいかにも気が強そうな感じの女の子が一人寄り添
っている。
『す、すみません。ルドルフ──その子、ご飯にはうるさくって』
 どうやらこの黒猫の名前らしい。
 まさか彼女がこの子を捨てたのかと一瞬思ったが、ならわざわざ現場に戻ってくるものか
とも思い直す。悠馬が少なからず頭に疑問符を浮かべていると、彼女はもう一人の彼女を連
れたままこちらに近付いてきて、これまた可愛らしいポーチの中から袋詰めされたクッキー
を摘み出す。
 黒猫の態度が一変していた。そっと彼女がクッキーを差し出してやると、嬉々として食べ
始める。しゃくしゃく、傍から見ていても歯ごたえのある食感の音。……もしかしてこれ、
かなり高いお菓子なんじゃ……?
『うーん、やっぱり舌が肥えちゃったのかなぁ。駄目だよ? 好き嫌いしちゃ』
 悠馬はドキドキしていた。
 すぐ傍でドストライクな女の子が猫と戯れている。ぱあっと花が咲くように微笑みを零し
ている。畜生、何だかうらやましい。勿論そんな本音を曝け出すことはしないけれど。
『──じゃあ結ヶ瀬さんもこの子の面倒を?』
『は、はい。以前、お散歩している時に偶然見かけて、それで……』
 この女子生徒こそが、件の結ヶ瀬華その人だった。
 そして傍らに立つのは橘さん。曰く彼女の付き人をしているのだとか。……お嬢様という
噂は本当だったようだ。
 そんな彼女達と、こうして悠馬は期せずして接点を持つ事になった。
 箱の中にちょこんと座るルドルフと遊んでやりつつ、二人は暫し互いの話をする。少なく
とも彼女が捨てたという訳ではない。それははっきりとした。
『結ヶ瀬さんのお家って大きいんだよね? その、この子……引き取れない?』
『そ、それは……ちょっと』
『難しいですね。結ヶ瀬家は古くから続く呉服屋ですので。猫を家の中で飼いでもすれば、
商品に傷がつきかねません』
『ああ……』
 ならばお屋敷にと思ったが、苦笑する結ヶ瀬さんとすかさず補足を入れてくれた橘さんの
それぞれの反応・言葉で悠馬はすぐに納得した。それは無理な相談だ。詳しいことはまるで
分からないが、着物をダメにした際の損害となれば間違いなく桁違いであろうから。
 だからこそ彼女もこうして足を運び、世話をしてやる他なかったのだろう。
 悠馬はちらと彼女の横顔を見た。指先で黒猫(ルドルフ)の喉元をゴロゴロと擦ってやる
姿はとても優しい。だけど、そんな“お節介”が彼女にとっての限界でもあって──。
『だったら、僕が引き取るよ』
『えっ? でも……』
『大丈夫。うちはごくごく普通の家だし、何より父さんが獣医をしているんだ。いざって時
にもこれほど安心な環境はないんじゃないかな?』
 次の瞬間、結ヶ瀬さんの表情が希望を見出したようにぱあっと明るくなった。後ろで立っ
たままの橘さんとも顔を見合わせ、その少し考えてからの首肯を確認する。
『本当に、いいんですか?』
『うん。一応父さんに事情を話してからになるとは思うけど、多分大丈夫』
『……! ありがとうございます。本当に、ありがとうございます……!』
 ぺこぺこと頭を下げられ、悠馬は苦笑する他なかった。
 お嬢様だと聞き及んでいたのに、凄くいい娘じゅないか……。
 それが彼の抱いた正直な感想であった。だからこそ頼られるのが嬉しく、自分も精一杯応
えたいと、ごくごくナチュラルに思うようになった。

 そしてこの一件が切欠で、悠馬と華はたびたび会う──明確な接点を持つようになった。
 とはいえ、表向きの理由はルドルフに会う為。休日を中心に彼女は橘(つきびと)を連れ
ては悠馬の家を訪れ、存分に再会したルドルフを可愛がった。……その時のルドルフが、自
分の時よりも明らかに懐き、甘い声を出しているのが何となく悔しかったけれど。
 ──可憐だけど、住んでいる世界が違い過ぎる。 
 ──お近づきになりたいけれど、いつも一緒にいる橘が怖い。
 後者はともかく、悠馬はそんな周囲からの評が誇大であることをそんな日々の中で確信す
るようになっていた。
 確かに生まれ育ちはお嬢様だ。だけど彼女は、凄くいい娘だ。控えめで内気な所はあるけ
れど、凄く魅力的な女の子だと思う。
 だから……これも何かの縁、機会だと思うことにした。
 切欠は他愛もない罰ゲームだけど、一度この想いを伝えたいと思った。
『……ッ! ご、ごめんなさい……!』
 なのに。いや予想していなかった訳ではなかったけれど。
 いざ本番、校舎裏に呼び出しての告白の結果は──否。
 明らかに怖がらせてしまっていた。酷く緊張した面持ちになった次の瞬間、彼女はそう自
分に半ば叫びながらその場を走り去っていってしまったのだ。

(──何がなんでも気まずいよ……。なんて顔すればいいんだよ……)
 故に、悠馬はこれから皆で遊ぶという楽しみよりも、彼女に何と接したらいいのか、そん
な気まずさばかりを感じて気鬱にならざるをえなかった。後ろめたくて仕方なかった。
 みれば当の華自身も、橘の陰に隠れるようにして俯き加減になっている。
 無理もない。向こうは向こうで、また迫られるとでも思ってしまっているのではないか。
 悠馬自身、そんな無茶をするつもりはないし、女の子を怖がらせて愉しむような趣味だっ
てない。
「どうかしたか、悠馬?」
「ほらー、早く行こうよー。時間が勿体無いよー?」
「う、うん……。今行く」
 しかしそんな悠馬の内心を、周りの友人らは見透かすでもなく。
 券を手にしてゲートへ向かい、こちらに手招きをしてくる彼らを追うようにして、悠馬は
華たちはのたのたと足を踏み出していく。


 気まずい空気を解し、逸らすという意味においては、自分達の若さには感謝すべきなのか
もしれない。
 事前の集まりもそうだったが、六人の内皆を引っ張るのは基本的に浅田と天城、社交的な
二人であった。次いで大柄な体躯だが冷静な中尾が緩衝材の役割を果たし、悠馬以下おとな
しい面子をそれとなく牽引する。
 天城のリクエスト──というか好みにより、初っ端から絶叫マシンに乗ることになった。
 悠馬は正直気が進まなかったが、特に断ることもできない。むしろ自分だけ外れて同じく
怖そうにしている華と二人っきりにでもなれば、それこそ間が持たない。苦渋の選択だ。
「んー、二列の席か」
 最初のアトラクションに入り、席(シート)に着こうとする。
 天城が言う通り、乗り込む機体は二人一組のシートが縦長に続くタイプだった。
 さて何処に座る? そう眼がこちらに向けられている間も、周りの客達は次々とシートに
着いていく。
「心配要らない。こういう事もあろうかと用意してきた」
「え?」
 するとそんな中で、浅田が取り出したのは六本の細い棒っきれ──くじだった。
 片方の先を手の中でぎゅっと握り隠し、さぁと悠馬たちに引くように言う。
「折角の三・三だからな。今日はこいつで毎回ペアを組んで遊ぼうぜ」
「なるほど。……で、本音は?」
「勿論、女の子とニャンニャンできるから!」
「さいですか」
 嗚呼、やっぱりこいつはいつも通りだ。
 悠馬はそう素っ気なく呟きつつ、一本を抜き取る。それを合図にして中尾や天城、つられ
てクスッと笑っていた華と橘もそれに続く。
(……天城さんとか)
 六本のくじの先にはそれぞれ三対になる赤・青・緑の色が塗られていた。
 この同じ色同士でペアになる相手を決めるのだ。悠馬が引いたのは青色──同じく青を引
いたらしい天城がにかっと笑っている。その後ろでは華と橘、浅田と中尾のペアが出来上が
ったのが確認できる。
 ──何で野郎(おまえ)なんだよ!?
 ──俺に言われてもな……。男女別に分けなかったお前の落ち度だろう?
 出鼻を挫かれるような組み合わせになって、浅田は中尾に泣きついていたが……まぁ彼の
言う通りだ。生温かい眼でそっとしておくことにする。
「ほらほらー、皆乗った乗った。係員さんも困ってるよー」
 そうして天城の一声で馬鹿騒ぎも収め、悠馬達は急いで先程のペア順で残りのシートに乗
り込んでいく。
 正直、ホッとしていた。もし結ヶ瀬さんと一緒になってしまっていたら、いくらこういう
絶叫マシンの類では静かな気まずい雰囲気にはなり難いにしても、自分はこの場を楽しむ事
すらままならなかっただろうから。
『それでは出発します。もう一度シートベルトをご確認ください──』
 だけども、悠馬は後悔することになる。
 ……まさかこの後、絶叫系ばかりを八個連続で乗ることになるなんて。

「う~ん……」
 ようやく天城のご満悦が得られた頃には、悠馬はすっかりグロッキーになっていた。
 場所は屋外から室内に移った。所謂ゲームセンターに相当するブースで、元気なことに浅
田達奥でガンシューティングに興じている。一方華は三個目の時点でギブアップ、橘と一足
先に離脱している状態だ(だからこそ悠馬は降りる訳にはいかなかった)。
「大丈夫、佐野?」
 どちらにせよいい事無しか……。そうぼんやりとブース内のソファで横になっていた悠馬
の頭上から、はたと天城の声が降ってきた。
 顔に被せていた腕を退け、悠馬は彼女を見遣る。
 すると、ついっと差し出されたのは、二人分の缶ジュース。
「……正直、まだぐわぐわするよ」
 気を利かせてくれたという解釈でいいのだろうか? 悠馬は数拍目を瞬き黙っていたが、
やがてそれを受け取るとのそりと身体を起こした。
「あはは。ごめんねー? あたしばっかり楽しんじゃって」
「それはいいんだけど……。僕のペースに合わせることはないよ」
 ばつが悪そうに、だけども普段の言動がそう思わせるのか、あまり反省しているようには
見えない苦笑い。それでも悠馬はそれ以上文句を言う気も持てず、一言二言呟いただけで缶
のプルタブを開けた。
 果汁と甘味がほどよく喉を潤してくれる。実際身体にはもっと良い水分補給があるのかも
しれないが、心持ち的に慰みがあれば個人的にはもう充分だ。
「……」
 しれっと、天城は少し間隔を置いて同じソファに腰掛けていた。彼女もまた悠馬と同じく
開封した缶ジュースに口をつけている。
「ねぇ、佐野」
「うん?」
「人伝に聞いた話なんだけどさ……。あんた、華ちゃんにフラれたんだって?」
 悠馬は思わずジュースを噴き出しそうになっていた。ゲホゲホと咽返りつつ、何とか耐え
てから揺らいだ瞳で彼女を見る。
「ほうほう。図星かー」
「……誰から聞いたの?」
「特定の誰かじゃないよ。言ったでしょ? 人伝だって」
 真っ先に考えられるのは、あの賭けポーカーに参加していた野郎どもだ。だが、あまり自
身想像したくないのだが、気の知れた彼らが他人の不幸を恥もなく笑いの種にしているとは
思いたくない。むしろ女子の情報網か、或いは……。
「まぁ相手が悪いよねー。あの華ちゃん、言わずと知れたお嬢様だから。そんな子に遊び半
分で告ろうってものなら──」
「違う!」
 そう思考があさってに行きかけていた所為もあったのだろうか。
 だから、つい彼女が笑って言いかけたその言葉に、悠馬はキッと食ってかかっていた。
 そんなのじゃない。結ヶ瀬さんとは、そんなのじゃ──。
「ほう……? じゃあもしかして、佐野として本気だった訳だ?」
「……うっ」
 しかしそれがよくなかったらしい。
 気分を害しこそしなかったようだが、むしろ彼女は「引っ掛かった♪」と言わんばかりに
したり顔をしてずいっと、心持ちこちらに詰め寄ってきたのだ。
 故に沸いていた憤りは次の瞬間あっという間になりを潜め、悠馬に何とも言えぬばつの悪
さと退くに退けぬ状況だけが残る。 
「まぁ、うん。切欠は確かに罰ゲームだったけど……」
 変に誤解されたままでは結ヶ瀬さんの方にだって迷惑が掛かるかもしれない。
 悠馬はそう思って、自分に言い聞かせて、訥々とながら話し始めていた。
 何故自分が彼女を告白相手に選んだのか──ルドルフを切欠としたささやかな交流の事、
その中で自分が密かに抱いてきた想いを、恥ずかしながらも正直に話さざるをえなかった。
 勿論その結果、逃げられてしまったことも。
 もしかしたら何処かで、彼女に話しておくことで、今日一日の後ろめたさを少しでも和ら
げたかったのかもしれない。
「……ふぅん、そんな事があったんだー。へぇ……」
「あ、あの、天城さん。この事は他言無用で」
「あーはいはい。分かってるよ? あたしに任せておきなさいって」
 いや、間違いなく言いふらす気満々だろ。やたらに目が輝いてるし……。
 自分で話しておいてなんだが、悠馬は激しく後悔した。和らぐなどとんでもない。むしろ
自分で地雷を設置したような心地である。きっと気のせいではなく、当初の気鬱さが三割増
しくらいにはなったかもしれない。
「あはは。そんなに凹まない凹まない。根暗な男は嫌われるぞ~?」
 バシバシと無遠慮に肩を叩かれ、更に二割増し。
 やはり今の内に帰ってしまおうか? だけどそうなると結ヶ瀬さんはどう思うか……。
「……。あのさ、佐野」
「何だよ」
「華ちゃんのこと、もう諦めたんだ?」
「……それは」
 思わず口を開きかけた。だけども悠馬はそれ以上の言葉を返すことができず、つい顔を彼
女から背けて黙り込んでしまう。
 諦めるもなにも……もう拒絶されたんだから。


 単に気のせい、自意識過剰なだけかもしれない。午前中にあんな事を言われたからなのか
もしれない。
 悠馬は益々気まずく、華の顔をまともに見られなくなっていた。
 なのに昼食時、テラスの円卓に席を取った際には、彼女と自分が隣り合う位置取りになっ
てしまった。ぼうっと立っていた自分が悪いのもあるのだろうが、浅田も中尾も自分の惨敗
を知らない訳ではなかろうに。なのに何故、そうやって奥に詰めろと言わんばかりに陣取っ
てくるのか。
 昼食は、何と華のお手製弁当だった。
 浅田や天城も目を輝かせていたが、正直これは悠馬にとっても嬉しいものだった。
 家の人が用意したのかという中尾の問いに「い、いえ。自分で作ってきました……」とか
「皆さんのお口に合うといいんですが……」とはにかみながら答えるのを見ていると、もう
それだけでお腹いっぱいである。
 事実、料理それ自体もかなりの美味だった。文句なしの盛り付けだった。
 自身も含め、悠馬達はその腕前に存分に舌鼓を打つ。但し付き人故に慣れっこなのか、橘
だけはいつものように冷静沈着に咀嚼していたが。
「あ、あの……。佐野君」
「はひっ!?」
「はう!? あ……えと、どうですか? お口に合いますか?」
 なのに彼女は、一度振った相手であるのに、自分にもそんな配慮を向けてきてくれる。
「う、うん。美味しいよ、凄く……」
「……! よかったぁ……」
 嗚呼、僕に向かってそんな満面の笑顔を向けないでくれ……。気まずい。凄く気まずい。
 素直な喜びも、一瞬で覆い隠されてしまうような気鬱。
 悠馬はやはりばつが悪いといった様子でそっと彼女から視線を逸らすと、口の中でやたら
に柔らかいハーモニーを奏でる玉子焼きをもぐもぐと咀嚼する。

『で? 何でここに来てお化け屋敷なのさ?』
『何でって……決まってるだろうが。こうホラーなシュチュエーションでキャー! って女
の子に抱きついて貰う為だよ!』
『……予想はしていたけど、力説ご苦労さま』
 昼食を済ませても尚、悠馬達は遊園地を遊び回った。
 午前中のトラウマもあって流石にまた絶叫マシン──という事にはならなかったが、代わ
りに今度は浅田が力強くお化け屋敷に入ってみようと提案する。
 入る前、くじを引く前に何となく訊いてみたが、やはり理由は下心満載だった。
 とはいえ、今更この悪友の性分を直そうという気概はとうに無い。悠馬はある意味こんな
状況でも自分自身でいられる彼をうらやましく、そして同じぐらいうざったらしく思いつつ
も皆と共に今日何度目かのくじを引く。
(──そりゃあ、結ヶ瀬さんとは気まずいって言ったけど……)
 結果は、橘とのペアだった。
 今二人は薄暗い廃病院(という設定)の内部を進んでいる。
 お化け屋敷という性質上、雰囲気はばっちりだった。事実道中は何度となく絶叫ポイント
があり、物が落ちてきたりゾンビ達が沸いては追いかけて来たり……。
「……」
『ひっ!?』
 なのに、何で自分達はこんな事になっているのだろう?
 ゾンビ(やくしゃさん)達が、演技そっちのけでビクつき、後退っていた。
 理由は単純。驚かせようと襲い掛かってくる彼らを、一緒に歩く橘さんがその体躯に収ま
り切らないほどの威圧で以って追い払ってしまっているからだ。
 嗚呼、そういえばこんな人だったっけ……。
 ここ一ヶ月弱の記憶を思い起こしながら、悠馬は彼女から一歩下がった位置で苦笑する。
 結ヶ瀬さん付きのボディガード。その力量は少女ながらに凄まじく、剣道・合気道を修め
ているという猛者……。
 女に守られてりゃ世話ないなぁと思いつつも、まぁ彼女なら仕方ないかとあっさり諦めて
しまう。そんな所がこの佐野悠馬という少年の優──良くも悪くも大人しさだったりする。
「何をぼさっとしている。行くぞ」
「は、はいっ!」
 ホラーアトラクションって何だっけ? そんな疑問符すら許されず、悠馬は橘に促されて
暗がりの中を往く。道中点々と半端な蛍光灯や赤色灯の明かりが視界を広げてくれたが、既
に他とない用心棒がいるお陰でもう怖さを楽しむ余裕など失せてしまっている。
「……佐野悠馬」
 それから、どれだけ淡々と順路を行った頃だったろう。
 ふと橘が足を止めた。「は、はいっ」と悠馬が情けない声を絞り出す。
「……先日、お嬢様に告白したそうだな?」
 正直、心臓が止まるかと思った。むしろもう彼女の方がホラーだった。
 返事の言葉が出ない。だけども答えない訳にはいかず、何度もコクコクと頷く。そんな悠
馬のさまを、橘はちらと肩越しに見遣って黙り込んでいた。
「今日木刀を持ってきていれば、この場でお前を始末できたのだが──」
「ひっ!?」
「──冗談だ」
 顔が笑ってないです……橘さん。
 どうやら、少なくとも此処で“制裁”が下される訳ではないらしい。だとしたら、彼女は
一体何を思っているのだろう?
「正直、驚いていた」
 橘はぽつぽつと語り始めていた。
 ちらと遣っていた肩越しの眼は外され、背を向けたまま正面を。だが不思議と紡がれる声
は、場所が場所だけに静かなこともあって、やけに耳に響く気がする。
「気付いていると思うが、お嬢様はあの通り内気な方でな。これまでも男に言い寄られる事
こそあれど、全て私を介して断ってきた」
「……はあ」
 つい生返事。要するに以前の彼らには“制裁”が下されたのか。
「だが……今回ばかりは、お嬢様の落ち込みようは生半可なものではなかったよ。正直私は
お前も悪い虫の一人だとばかり思っていたのだが」
「……? あの」
 何を言いたいのだろう? 要領を得ない──記憶が正しければいつも凛とした、頼りがい
ある(あり過ぎる)結ヶ瀬さんのボディガードというイメージである筈の──その言葉に、
悠馬はようやく不審を見出して眉を顰め始めようとしていた。
 だが、それ以上は許されなかった。暇がなかったとでも言うべきか。
 もう一度だけ、今度は一瞥ではなくしっかりと見定められるように、悠馬は彼女から肩越
しの眼を向けられていた。
 何という眼力か。見られているだけの筈なのに、動けない。
(橘、さん……?)
 だけどももっと不思議だった。
 今まで気付かなかっただけなのかもしれない。
 もしかして彼女の瞳に宿るこの強さは、彼女自身というよりはもっと別の誰か──そう、
あの娘の為に依っているような、そんな気がして……。
「……」
 どれだけ睨まれて──見つめられていただろう。
 やがて視線を解いてまた前に向き直ったのは、彼女の方だった。
 ようやく硬直が解けたように、悠馬はよろっと思わず足元がふらつく。そんな彼を置いた
まま、彼女は一人ゆっくりと歩き始めていく。
「──あんな楽しそうなお嬢様は見たことがない……」
 だがそんな彼女の呟きは、幸か不幸か、再び周囲の雰囲気に呑まれ出した悠馬には届いて
いなくて。


「よーし、では本日最後のくじ引きだ!」
 夕暮れが迫っていた。
 空は茜色に染まり始め、中には早めの帰路に着く人々の姿も見える。
 それでも、悠馬達はまだもう一つ、最後のアトラクションを楽しむことにしていた。即ち
目の前に高くそびえている観覧車である。
 例の如く浅田がくじを取り出し、一同に差し出してみせた。
 六人くらい一緒に乗れるんじゃないの? そう悠馬は言おうとしたが、妙に眩しい彼の笑
顔を前にまた言い出せずに終わる。ただ仕方なく、そしてこれでようやく精神をすり減らす
一日が終わると言い聞かせ、皆と共にくじを抜き取る。
「あっ──」
 思わず声が漏れた。
 くじの先に塗られていたのは赤色。華と、同じくじの色。
 残りは中尾と天城、浅田と橘だった。
 二人一組に分かれる。ごくごく自然に、しかし悠馬と華だけはお互いに緊張した面持ちで
視線も中々合わせられない。
「ほら、悠馬。色的にお前らが最初だぜ?」
「お嬢様。もし辱めに遭ったなら報告を。……始末します」
「はずかっ!?」
「だ、大丈夫だよ香月ちゃん。……佐野君は、そんな人じゃないよ」
 お化け屋敷の時のあの妙な態度は何処へやら。
 悠馬は顔を引き攣らせて身震いしたが、次の瞬間、苦笑いを交えて応えていた華の言葉に
思わず振り向いてしまう。
 そんな人じゃ、ない……?
「お客様」
「あ、すみません。い、行こうか……結ヶ瀬さん」
「……はい」
 先ず第一陣、悠馬と華のペアがゴンドラに乗り込む。丸い金属フォルムにガラス窓を取り
付けたごく普通のものだ。
 ゆっくりとゴンドラ達が、底部から上空へと向かって上っていく。浅田達も次いでやって
来るゴンドラへと係員に促されて乗っていく。
「……大丈夫だろうか。二人とも」
「なぁに。あたしが話を聞いた限りでは満更じゃないみたいだし、あとは勢いよ勢い」
 そしてそれは、間違いなく二人に声が届かないと確認した上でのやり取りだった。
 乗り込みながら中尾が目を細め、ニカッと天城が笑う。
「だな。罰ゲーム(あそび)とはいえ、あいつには悪いことしちまったからなぁ……。今日
は俺達からのせめてもの罪滅ぼしなんだ。上手くいってくれなきゃ困る」
 同じく浅田が、それまでのおちゃらけた表情(かお)をフッと引き締めて呟いていた。
 橘も頷いていた。悪い虫は始末する──それは半分本気だが、何も主の本意を退けてまで
成すことではない筈だ。だからこそ、自分も今回の作戦に手を貸した。それとなくあの男の
心根を探ろうとした。
「……頑張れよ。グッドラックだ、結ヶ瀬」
 おそらく中程へと上っているであろう二人のゴンドラを茜空を見上げて、この親友はそう
皆と共に成就を祈る。

 ──来て欲しくない瞬間が来てしまった。
 気まずい。凄まじく気まずい。ゴンドラ内の悠馬は華と向かい合って座り、只々ぐわぐわ
と視線を移しながら押し黙っていた。
 夕陽の色が心なしか眩しい気がする。ただでさえ可愛いと思っている彼女の姿が横顔が、
余計に儚げで美しく見えてしまう。……色ボケ、と言われればそれまでかもしれないが。
 ゴンドラは静かに上っていた。
 意識していなければ動いていることも感じ取り辛いほどのスローペース。観覧車とは元よ
りそんな亀足ではあるが、今日という日ほどこのゆったりさを呪うことはないだろう。
(康祐……降りたあと覚えてろよ。お前の“ニャンニャンしたい”に巻き込まれてこんな事
になるなんて……。嗚呼、どうすりゃいいんだよ……何して過ごせばいいんだよ……?)
 長く沈黙が続いていた。
 何か、何か話さなければ。
 昼食の時は比較的大丈夫だったが、やっぱり彼女は──。
『あ、あのっ』
 打ち合わせなど勿論していない。
 なのに、悠馬と華、二人の声がぴったり同じタイミングで重なっていた。
 顔を上げた二人。ほうっと赤みを差す頬。
「ご、ごめん。は、話なら先に」
「う……ううん。さ、佐野君こそ先に」
 何とか作り出そうとした突破口を互いに塞ぐような格好になってしまい、また二人は黙り
かけてしまう。
「…………。えっと」
 しかしそこで踏み止まった者がいた。華である。
 今にも消え入りそうな声だった。だが周りには邪魔する者も雑音も殆どない、遮音性が高
いのか周りの窓ガラスが軽減してくれているらしい。
「その……。ごめんなさいっ!」
「えっ?」
 最初、悠馬は何を言われているのか解らなかった。
 むしろ謝るべきは自分の方だ。偶然出来た接点に乗じて、こんな娘に迫ったのだ。康祐に
半ば無理やり誘われたからとはいえ、そもそも彼女が来ると知っていたらいけしゃあしゃあ
と顔をみせるような真似はしなかった。
「な、何で結ヶ瀬さんが謝るのさ? わ、悪いのは僕なんだよ? ……あの時、急に呼び出
して怖がらせて──」
「違いますっ」
 なのに目の前の少女は言う。
 緊張している、身体を震わせているのが分かる。なのに何故この子は、そこまでして自分
と話そうとするのか。
「……私、あの時逃げたんです。佐野君が勇気を振り絞ってくれたのに、自分の臆病さに負
けて逃げ出したんです。ちゃんと返事だってせずに、逃げて……」
「え? でもあの時、確かにごめんなさいって……」
「違います……。あれは、佐野君が嫌いだとか、そういうことじゃ……なくて」
 気のせいじゃない。身体中が沸騰するように熱くなっていた。
 訥々と、だけど必死に紡がれる彼女の言葉。そこに嘘だという要素は見られない。
 じゃあ? じゃあ、今までずっと自分が思っていた“失恋”は──。
「……私は昔から、大事に大事にされて育てられてきました。うちには他に女の子がいない
から、お父さんも心配性で。香月ちゃんにも」
 語られるのは、吐露。華自身から語られる、洗いざらいの告白。
「それに文句を言うのは我がままなんだって思っていました。私の事を思ってくれているか
ら、あれは危ないこれは駄目だって……。でも、やっぱり私だって色んな所に行きたい、色
んな人と触れ合いたい。鳥篭に飼われるだけは……嫌です」
「……」
「だからかもしれませんね。ルドルフを見つけた時、香月ちゃんに無理を言ってでもお世話
をしようとしていたのは。飼われるのが嫌だから、別の何かを飼うことで──」
「違うよ」
 だから悠馬ははっきりと言い返していた。
 所詮は代償行為なんだ? 違う。僕は見ていた君はそんなんじゃない。
「そんなに自分を責めることなんてない。一緒に見ていたじゃないか。動物だって心がある
って僕は思ってる。もし結ヶ瀬さんが上っ面だけでルドルフに接していたのなら、あんなに
懐いてはくれないよ。……今でもあいつ、僕より結ヶ瀬さんの方に懐いてるし」
 揺らいでいた彼女の瞳が、崩れるのが分かった。頬に大粒の涙が伝い始めていた。
「……やっぱり、佐野君は優しいです」
「あ、いや。別に……、ただ僕は」
「嬉しかったんです。守られるだけじゃなくって、守られる生き方もできるんだって。それ
を一緒になって喜んでくれる人がいて。でもだからびっくりしちゃったんだと思うんです。
今までなら香月ちゃんに頼んで断って貰っていたけど、佐野君にはきちんと応えたいって思
ったから」
 悠馬の中の仮定が確信に変わる瞬間だった。
 まさか。それは自惚れだろ。そう自分に言い聞かせて哂っていたのに、目の前の彼女は今
まさにそのまさかを現実にしてくれようとしている。
「……実は今日は全部この瞬間(とき)の為だったんですよ? あれから佐野君、私を避け
るようになっちゃって、でもあんな態度取っちゃったから無理もないよねって思って、だけ
どもう一度ちゃんとお話したかった。そうしたら香月ちゃんと祥子さんが」
「康祐や正宗と一緒になって今日の集まりを計画した……と?」
 コクリ。彼女は小さく、そして恥ずかしそうに頬を赤らめて頷いていた。
 あいつら……。悠馬は思った。確かに途中から何か妙だなとは思っていたけれど、まさか
自分以外全員グルだったとは。だけど……もう悪い気はしない。
 夕陽がそっと差し込んでいる。ゴンドラはいつしか頂点に辿り着き、園内と遠くに広がる
山野の景色を見せている。
 勘違いだったのだ。自分の後ろめたさと、彼女の優しさが絡まってちょっとややこしい事
にはなっていたのだけれど。
「佐野君」
 胸がドクドクと小刻みに鼓動を打っているのが分かる。目の前の彼女の頬が、夕陽の所為
でも何でもなく、純粋に赤く染まっているさまがしっかりと瞳に映っていた。
「……すっかり遅くなっちゃったけど、あの時の返事をします」
 悠馬は頷いた。恥ずかしい事この上ないけれど、もう受け止めないなんて選択肢、自分の
何処にもありはしない。
「私も、貴方が好きです。私でよければ……恋人にしてください」
 はにかんだ少女の微笑みと、同じく真っ赤になって頷く少年の優しい表情(かお)。
 
 花は、一巡りすれば、きっとまた咲いてくれる。
                                      (了)

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  1. 2013/05/19(日) 18:00:00|
  2. 週刊三題
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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