日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)相対と自由と責任と

久方ぶりの政(まつり)が終わりましたね。

一応自分も権利はしっかり行使してきました。まぁ開票開始半時間で自民党圧勝との報に、
思わず画面の前で苦笑してしまいましたが。
やはり民主政権の三年がよっぽど反感を買ってたんだろうなあ……f(=▽=;)
転げ落ちるって事は始まる前から目に見えていたとはいえ、どうにも極端というか。
民主主義は所詮「数の暴力」なんですから、ある程度は拮抗した分布にならないと「議論」
がなおざりにされかねない(数で押し切れる故に)訳で……。
それがまた一つ、不安要素。

ここ一週間ほどは連載(ユー録)の執筆に掛かっていました。
現在で二万字近く。プロット的にももう少しです。今週中に上げられればいいなあ……。
書き出しの頃にはやって来たスランプ?にうんうんと唸っていましたが、人とは慣れの生き
物であるようで、それでもぼつぼつと書き進めています。
筆先を感性に委ね、理屈で調整する。
直球もいいけど、迂遠に語るもまた余韻の味がある(と思いたい)。

おそらく次回の更新で今年の連載UPは終わりになると思います(モチベの波と日数的に)。
本年も多くの方に手に取って頂けました。
相変わらずの遅筆鈍行・誰得もっさり思考ではありますが、拙作らが少しでも貴方の愉しみ
や糧になっていてくれれば、これ幸いでありますm(_ _)m


まぁ折角?のイベントが世間で起きたので、今回は先日の選挙についての雑感をば。

個人的には、まぁ概ね予想通りの結果ではありました。
前書きでも言及しましたが、十中八九民主から票が離れて揺り戻しが来るんだろうと。
ただそれが予想以上に圧倒的過ぎたので、人によっては「また出来レースか」みたいに余計
に冷めた眼で見られたんだろうなあと思うと……正直しんどいのですよね。
そして巷では自民再登板を警戒している(左巻きの?)人達が、
『改憲で徴兵制が導入されてしまう!』
『人権への規制がされてしまう!』
『古い政治に巻き戻ってしまう!』
『まだ原発に依存し続けるのか!』
等と既にネガティブキャンペーンを展開し始めているようで、また個人的にはげんなり。
肝心なことは人々の暮らし、その“至近距離”を守る為の議論・政策だというのに、一応の
民意が示された後もギャースカと文句を垂れている。イデオロギー闘争ばかりしている。

……何をやっているんでしょうね。
改憲=即軍靴というのは跳躍している(そもそも軍事番長アメリカですら志願制。お隣韓国
が徴兵制なのはまだ北と“停戦中=戦争は続いている”からであって。勿論、戦争なんて起
こらないに越したことはありません)し、規制云々はどの党というよりも政治家個々のイデ
オロギー(とバックグラウンド)で視るべき問題だし、諸々の枠組みを打破することはして
も「その先」が明示できないようでは創造的破壊ではないし……。
(一般に)左派とされる第三極が振るわなかったのも、そういう国民と彼らとの間の温度差
が大きかったからではないかと思うのです。

当たり前のことな筈なのですが、100%“自分”に都合のよい政治なんてないのです。
にも関わらず、都合が悪ければ不当だと文句を言い、逆に良ければ勝利だとのたまう──。
僕は比較的、政治に関して興味を持っている人間なのかなと思っています。
だけども周りの人間はむしろそんな僕を「オカシイ人」扱いします。今回の選挙でも同様、
彼らの反応は冷たく、実際に投票にも行っていない人が少なくないようでした。
「仕事が忙しい」「興味ない」「どうせ年寄りばっかだし」そんな冷めた意見が何とか行か
ないか?と促してみる僕を何度も哂い、弾き出したのもまだ胸奥に残っています。
「別に政治がどうなろうがどっちもでいいし、投票に行けって強制するのは駄目だろ」
更にはそんな、政治にすら“相対主義”を持ち込む意見もあったりして。

『──バカが多過ぎるんだよ。バカをバカと叱る奴がいなくなって、そいつらの言葉ですら
繰り返し口コミされりゃあ「正しい」ものになっちまう』

だけど、一方でそう今日のシニカルさを(毒舌ですが)憂う人もまた一方ではいるのです。
そんな主旨の見解をその方から聞かされた時、僕はある言葉を思い出しました。

“ならぬものはならぬものです”

確か江戸時代の会津藩、日新館という学校の「什の掟」の後書きだったと思います。
嗚呼、そうだなぁと、僕はハッとなりました。
「自由」であることは基本的に素晴らしいことです。僕自身も規制で雁字搦めにするより、
多様な価値観が許容される世の中であって欲しいなあと考えるクチです。
でもそこには責任というか、しっかりとした“善き倫理”がなくてはならない。さもなくば
周りに害を与え合うだけの我がままに堕ちていってしまいます。
以前の雑記でも言及した表現ですが僕は「多様で在ること、自由とその責任に人々が皆が耐
えられますように」と結びました。
だけど……現実はそうじゃない。
自由さを求めて、大事な片輪を放り出して、闊歩する人々。
果たして彼らに「哲学」はあるのでしょうか?
貴方にも経験があるかと思うのです。相手の「自分ルール」によって振り回され、不快な目
に遭ったという類のケースが。価値観は人それぞれだから──そんな文句が免罪符となって
自分に襲い掛かってくるかのような事例が。
違うと思うのです。
人間とはお互いに自分勝手です。よほどの博愛精神がない限りそこは死んでも治りません。
だからこそ「自由」という概念ができた。それは何をしてもいい、ではなく、貴方達に極力
迷惑を掛けないから干渉しないでくれ──そういう性質のものではないのでしょうか?
そしてこの自由さ(棲み分け)を担保するおそらく唯一の戒律が、可能な限り最小サイズで
共有される“善き倫理”なのだと僕は思うのですよね……。

相対化されるにしても、そこで肝心なことまでファジーになっては困ります。
だからこそ、僕らは個々に軸を持たなければならない。持たなければ時々の喧伝家によって
あちらへこちらへと流されてしまうでしょう。
先述の方の言葉を引用すれば「愚民」の誕生そのものだと。
そしてそんな人間ばかりで政治をしたって、世の中が良くなる訳がないと。

しかし……僕はそこまでこの方と同意見ではありません。
確かに「デキない政治家を選んだ責任は主権者たる国民にある」というロジックは分かるの
ですが、だからといってすぐに人間を全面的にネガティブに評価したくはないのです。
ご本人も言葉の端々に含めていましたが、こういう(愚民だ云々)を真正面から発言すれば
世間様から袋叩きに遭うでしょう。それこそ普段、政治家や官僚・既得権益者らに対して吐
き出されている彼らの“私怨”の矛先がこちらに向かって来かねません。
……自分が引き受ければ少しはマシになるかな?というのはきっと幻想でしょう。少なくと
も僕は徒らに憎悪を煽るだけの言葉は紡ぎたくなくて。

考えを、イメージを改めねばなりません。
今までは謂わば「平面的」に並立する価値観の群れを行き来し、侵略しない「自由」でした。
でもそこに僕の思考力が及ばなかったものを加えたく思います。
それは「三次元的」にこれら価値観の群れにリンクする“ならぬものはならぬのもの”──
もとい“善き倫理”という基盤、X軸・Y軸・Z軸……(以下任意に増築)なるもの。

何処かに留まり、或いは折を見て移動してみたり。
それ自体──価値観という止まり木が違うことを「攻める」べきではないのです。
時には語る・語らないさえも。尤も、双方にメリットとデメリットはあるとの認識の上で。

もう個々の価値観(じく)を攻め立てることはいい加減止めて欲しいなあと、僕は願います。
大きな集団でも小さな集団でも、その一番の目的とは“如何に皆が最大限幸福であれるか”
に収斂される筈です。“味方”持ち上げ“敵”を貶めることだけではない筈です。

やはり多くの人に持って欲しいなと、僕自身ももっと備えなければなと思います。
多様であること──“自分”に都合の悪い価値観が在ること許しつつも、自身は自身の立つ
位置を安易にはブレさせない、本来的に孤独であるセカイに耐えてゆく力を。
「議論」とは、そんな互いのセカイを少しずつ組み替える試みである筈なのですから。

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

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