日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)アキンド×カルチャーCrossing

先日、十年来の相棒(ノートPC)が天寿を全うされました\(^o^)/長月です。
これまで何度となく時代の──技術進化の波に呑まれ続けたお爺ちゃん機体ではありました
が、この度遂にマザーボードからのお亡くなり。ほぼ逝ってしまったと考えてよいかと。
思えば僕がネット世界に触れ始めた当初からの相棒……。嗚呼、どうか安らかに(=_=)ゝ

一応予備のPCがあるのでこうした更新は可能ではありますが、如何せん家人の間借りという
態ですので、新調を果たすまではどうしても(利用時間の制約上)コンテンツの更新作業や
反応が遅れてしまうかと思います。
既にツイッタで言及し、個別のレスポンスにも随時対応していますが、改めてこの雑記の場
を以ってお知らせを兼ねてm(_ _)m
誰得ですがまったり気長にお待ち頂けると、気が向きましたら既存の拙作らを手に取って頂
ければ、是幸いです。

とはいえ、ほぼ強制的にPCを開けない時間というも無駄ではないのかもしれません。
何というか……創作にもメリハリが必要なんだなぁと。そんな感慨。
使えない間はだばだばとメモを走らせ、頭の中の世界を存分に捏ねる。
使える時、いざ執筆する時は、それまで溜め込んだウズウズした気持ちごと吐き出す。
皮肉にもむしろ今の方が実作業が捗っているような、ないような?
縛られるからこそ? むくむく頭をもたげ、プロットを量産してくる創作意欲。
あとは現実にこれらをこの身一つで捌くことの出来る、豊潤なキャパシティがあればいいの
ですが……φ(=_=;)


ところがどっこい。そんな(個人的な)意欲とは裏腹に、僕らの生きる現実世界はまた一つ
きな臭い方向へと進んでいくのかもしれません。
既にご存知の方も多いかと思いますが、先日(十月一日)より違法ダウンロード厳罰化法案
(著作権法の改正)が施行されました。
実物の条文は、
『私的使用の目的をもって、有償著作物等の著作権または著作隣接権を侵害する、自動公衆
送信を利用して行うデジタル方式の録音または録画を、自らその事実を知りながら行って著
作権または著作隣接権を侵害した者は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金および併
科する』というもの。
……要するに“違法なブツと知っててDLした人も犯罪です”という旨であると解釈すれば、
概ね間違っていないと思われます。
従来は処罰される対象が基本的に元の違法ファイル主=権利者の許諾を得ずにアップロード
した者だったのに加え、そこから芋づる式に違反者を摘発出来るという形になる訳です。

故にこの法案には、提出以前から批判や慎重論が(今も)相次いでいます。
曰く「法律をよく理解していない子供までもが、ワンクリックで犯罪者にされてしまう」や
「別件捜査が容易になり、プライバシー(通信の秘密)を侵害する」等。
そして何よりも僕個人──いやネットユーザーの少なからずに広がる虞があるのは、今回の
厳罰化による“萎縮”でしょう。
今回の改正ではリッピング(データをパソコンに取り込むこと)も違法とされており、これ
までの「音源を手に入れる⇒パソコンやウォークマンに取り込む」という、間違いなく多く
の人がやっているであろう利用方法までを“悪”としているのですから……。
一説には(いえ事実として)違法アップロードによるCD販売の不振に喘ぐ音楽業界が、政府
に働き掛けて成立させた業界保護ありきの法改正という指摘も成されています。
つまり彼らは『お前らが俺達の販路を邪魔するから悪いんだ』みたいな理屈であって……。
確かに実際音楽CDの売り上げは──彼ら曰く違法アップロードの所為で──落ち込んでいる
(売れる者は売れ、そうでない者はからっきしな二極化)ようですし、業界の危機感は何気
に相当なものなのでしょう。
ですが正直な所、僕からしてみればこれらの動きはやはり「著作権先行」なそれにしか見え
ないと言わざるを得ません。所謂囲い込みをしたとしても、ネットとは基本的にその逆──
奔放までの自由を好む世界です。データを掻っ攫う者は結局よりアングラへ潜るだけでしょ
うし、長期的にみればコンテンツの囲い込みはそれ自体を自滅させるだけだと思うのです。

……何だかなぁと思います。
やはり「文化」と「商業」とは、そもそも棲んでいる世界線が違うように思うのですよね。
言い換えるなら、自在に奔放に遊んでいる種々の文化を、商業というカネの眼がコンテンツ
商品として呑み込んで枠に嵌めたがっているような……そんなイメージ。
“嫌儲”か──。
そう仰るなら結構。実際その指摘は間違っていないと思われます。
だけど僕はどうしても違和感(のようなもの)を禁じえません。
創作に伴う種々の文化は、本来エコノミックな動きとは無関係というか、距離をおいて存在
している筈だというのが僕の見解なのです。
確かに、海賊版により収益が下がり、ひいては製作者サイドのモチベーションが下がってし
まうというのは否めません。趣味(アマ)なら兎も角、それを食い扶持にしているプロの方
ともなれば、これらは死活問題になるという点は僕も理解しない訳ではありません。
ただ……じゃあ『カネにならない創作はしない』というのは、果たして創造的なのか?と僕
は思うのですよね。
それこそ、文化としての創作が経済に呑み込まれている訳ですから。
何よりも、現在の版元(の形態)がユーザーを向いていなくなっている証なのですから。

どうにも、もどかしい。
文化は所詮オプションで、経済がカネが、世の中を回すのか……。
好きで創っていても、今日びは稼ぎにならなければ「道楽者」と指弾される日々。
好きで創っていても、カネになると判断されれば商品として摘み取られ消費される創作人。
色々思考を捏ね繰り回しても、やはりこの国は(もしかしたらセカイは)不寛容になってい
ると感じます。
あくせくと金儲けに汲々とし──しかしてその大半は報われる事なく──、更にそんな恨み
辛みを作り出された“異端者”や“罪人”に向けて吐き出す……何とも狭く危ういことか。
文化が善で金儲けが悪──とまでは言い切る訳にはいきませんが、少なくとも売れるか否か
だけが価値の全てになってしまうセカイは……あまりにも窮屈だと思うのです。

所詮は、持たざる者の嘆きでしかないのでしょうか?
だけど“文化の豊かさは国の成熟度を示す”なんて感じの言葉が、何処かにあったような。

願わくば、善い意味で奔放な創造がセカイが、無数に人々の胸奥に満ちますように。
どうかもっと多様で在ることに、自由さとその責任を持つことに、皆が耐えられますように。

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  1. 2012/10/03(水) 12:00:00|
  2. 【雑記帳】
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

ついに始まりましたね、違法DLの厳罰化。
これはtwitterに書いたので、おそらく目にされたかもしれませんが、あたしも初めてこの話を聞いた時は反感を覚えたクチでした。
ただ、先日同居人と話していて考え方が変わったのですよね……。
確かにネット上の音楽や動画に対する締め付けは確実にきつくなってきてると思います。
ただ、「動画サイトで動画を見ることは処罰の対象にはならない」「知らずに違法にアップロードされたものを見てしまった場合にも処罰の対象にはならない」って公的なコメントが出てるって話も聞きますし、なんだかまだまだ情報が錯綜してたり、音頭をとってる側の見解がキチンと統一されてないのかなって思ったり……。
個人的にはこの厳罰化のおかげ?で、普段よく使っている音楽のDL販売サイトが転送回数の制限を撤廃してくれたので、ちょっとありがたいとすら思ってますf(^_^;

……とゆー話はさておき、文化そのものの在り方については長月さんの意見に同意なんですが、創作物を需要する側の姿勢については、最近ちょっと疑問に思う部分があるんですよ。
うまく言えないんですけど、より手軽に、より安く創作物を楽しみたい、その為なら違法なことだって平気でやっちゃってOKみたいな流れが、主にネット上にできていやしないか、っていうね……。
ともすればインターネットとは「自由」な空間と言われがちですが、その「自由」だけに目を奪われて、そこにあるべき最低限のモラルがどんどん欠如して行ってるようにも思えるんですよ。
それって、本当に「自由」って言っていいんでしょうか?
キツい言い方に聞こえるかもしれませんが、あたしにはただのワガママに思えて仕方ありません。
創作物を提供する側(今回で言えば主に音楽業界?)と、それを需要する側(主にネット民?)、それぞれに改めるべきところがあるのではないでしょうか……。
論点ズレ&長文になってすみません。
  1. 2012/10/03(水) 14:33:36 |
  2. URL |
  3. あすか まな #-
  4. [ 編集 ]

どうも(・・)ノ 此方ではお久しぶりになりますか。
確かに法規制の運用側も一枚岩ではない(個々が損得勘定を弾いている最中?)様子はありますね。今後も
今回を始め、各種の規制の網がどんな様相になるのかは折に触れて注視していく心算です。

ユーザー側も自由(我が侭)ばかりを謳ってモラルが欠けているんじゃないか?という論点ですが。
それは僕も同意です。一応今回の雑記でも本文末に「善い意味で」「自由と責任」と言及はしましたし、
法律──自体がたとえ悪法だとしても──を破ってまでやりたい放題をする態度に与する訳にはいきませんし。
ただそれとはまた別に、供給側も需要側も“在る筈の相手”を見ていないよなあと、この雑記ではそんな
嘆きを込めたつもりなのです(儲けばかりで声を聞かない&文句ばかりで供給者の苦労をイメージしない)

売り上げる事への潔癖さ→安いに越した事はない消費者→苦しくて余計に囲い込む→押し付けられ嫌がる。
結局の所「いいから買えよ煩ぇな」と「俺らが欲しいモンを寄越せ」のぶつかり合いなんでしょうか。
自縛自滅をしているのは、何も業界だけの話じゃないって事なんですよねぇ……(´=ω=) 難しいややこしい
  1. 2012/10/03(水) 15:06:30 |
  2. URL |
  3. 長月 #oOZ748FU
  4. [ 編集 ]

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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