日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)廻る社会の歯車(ヒューマンギア)

季節は春を迎えたのに、世の中はどうやらまだまだ冬景色のようです(挨拶)
相変わらずの不景気で自分も周りも辛くてと敵わんとです……orz
加えて東日本大震災で被災者の方々を始め、多くの人々・財物が大きな痛手を受けているの
にも関わらず、どこぞの首相は消費税を釣り上げることに躍起になっているというこの上下
のアンバランス模様(´・ω・)<解せぬ。
「金がない」ってのは分かってるんですが、ね……(無い庶民からもいでどーするのよと

さて……創作日記。──先日、連載の二十一章をUPしました。
これで第Ⅱ部『皇国再燃』編も中編を終えた(前・中・後編)区分となります。
残すは後編。皇国における内乱もいよいよ最終局面を迎えます。
相変わらずの、分量もっさりで硬い・長い・臭いの三拍子?が揃った拙作ではありますが、
今後とも手に取って下さる貴方の愉しみや思索の一助になれば幸いですm(_ _)m
(また近い内に続編のプロットを書かないと……φ(=_=;)


今回は、そんな僕の創作世界と現実世界(リアル)についての思考をば、だら~っと。
読んで下さっている方には(おられるのかな?)分かるかなと思うのですが、本編第Ⅱ部は
国の内乱──“諍うこと”を大きなテーマに据えているつもりでいます。
何故人は分かり合えないのか。対立してしまうのか。苦悩する先に光はあるのか……。
加えて僕なりの考え(理想論)も滲んでしまっているのかなぁと、そんな“説教成分”が色
濃くなってしまっている自覚が、あるのです(不快な方は本当にすみません……)

ですが、最近思う所があります。
いえ……以前よりあった懐疑心が増したというべきなのでしょうか。
それは『現実が辛いのに、物語世界まで辛い(その世界の)現実を描いてしまっていいもの
なのだろうか?』という読者さんのニーズを考えた時の躊躇いであったりします。
色々、過去にも僕は足りない頭で以って思考を捏ね回してきたつもりです。

──現実が辛いから、せめて物語の中で安息を。という以前友人より賜った言葉。
──自分の思考を捏ね回した結果を「ドヤ顔」で叩きつける為に書いてはいないか?
──実際として、多数の小説を手に取る人々は“手軽さ”や“娯楽”を求めていること。

それらの思考や事実(らしいこと)を併せると、やはり自分はニーズという観点でも、独り
善がりであるという自戒の面でも、小説書きとして失策を重ねているのではないか? それ
こそ『そんなの、論文でやってろ』状態ではないのか? そう自分を疑ってしまうのです。

小説などの創作を嗜む人間自体が少なからぬ自己顕示欲の塊である、とは云います。
それは実際僕もそうですし、その欲望──ひいては創作の原動力でもあるこの衝動・想いを
一切合財否定するのは一介の創作人としてはナンセンスだとも思います。
だけど……。やはりどうにも疑ってしまう。自信がない。
僕の紡ぐ言葉は、物語達は、ただ『理想』を語るだけで、何も手に取った誰かに意味を成し
ていないのではないか? 或いは良くない影響に引きずり込んではいないか?(自身、己の
思想が今日の社会と合致していない場合が多いことは自覚していますし、しばしば他人様よ
り指摘されている節があります)そんな無力さ、自己嫌悪に悶々としてしまっていて。

何も僕個人の経験だけではなく、今の世の中では普遍な事例だと思います。
お金がない。不景気だ。仕事がない。家計が成り立たない──そして度重なる諍いと重苦し
い空気が辺りを包むやり切れなさや自罰的感情をたっぷりと含んだ不快感。
もっと家の外に目を向ければ、同じように嘆く人々の姿があり、それでも旧態を引き摺って
“柵”となり続ける人の(広くも狭くも)社会が持つ束縛力・強制力。
何よりそれを仕方ないと苦痛に耐えるばかりの「現実」を強いられ、一方でお上連中はそう
した僕ら庶民のことなどどうでもいい──正確には選挙の札であるくらいの認識か──よう
に「現実」離れした足の引っ張り合いを晒しているという醜い体たらく。

……思うのです。これだって、きっと理論論だと哂われるのだろうけど。
僕らは何の為にこの世の中に産み落とされたのだろう? 何の為にここにいるのだろう?
少なくとも僕の眼には、それは「お金を稼ぐこと」「社会の歯車になること」だけに収斂す
べきではないと感じて止まない。
確かにお金が無いと生活はできない。そういう制度的な事実はある。
でも本来お金はツール──手段であって目的である訳ではないのですよね?
なのに、朝から晩まで働いてぐったりとして家に戻り(場合によって戻れず)、また翌朝に
は同じことを繰り返す為に出掛けることを強いられる日々。
生活を豊かにする、その交換手段としてのお金が目的になってしまっている。
僕自身、ではお金に替わる交換価値があるのか?と問われると、そんなものはありません。
別に経済評論家でも、革命思想家でも、僕はない。強いていうなら『いていいよ』という誰
かからの眼であったり、良き倫理を軸にした『信頼』なのでしょうが──今の時代のスタン
ダード(?)からすれば馬鹿にされてお終いなのだろうなという諦めも少なからず。
『お前らは、社会の歯車になる為に生まれてきた』そんな云い方もされます。
実際社会という制度はそれを要請しています。その為の駒を作るのが教育であるのですし、
そうした歯車として動くことを求められ、応えることが“社会人”なのでしょう。
だけど……今の僕らは、その歯車という部品であることに誇りが持てるでしょうか?
先に語ったように、くたくたになる位に働かないといけない──そうでもないと充分な生活
の糧(お金)を得られない。というよりそれでもままならない事が多い──なのに、上層部
が下した判断一つで簡単に切り捨てられる。まさしく代替可能な部品として。

歯痒い。悔しい。やるせない。そして……虚しい。
何の為に僕らはここに在るのだろう? いやそもそも“僕”でなくともいいのでは?と。
毎年、春になると新入生・新入社員という存在が生まれる。
これから頑張れよと、そう雇用された日々がスタートする。
だけど、既に多くの人々が感じているであるように、報われない。強いられるのは苦難だけ
で、生活の為の労働なのか労働の為の生活なのか分からなくなってゆく。

だから……僕は後ろめたい。
そんな少なからぬ人々に物語の中ですら苦境の姿をみせて“説教”することは、本当はもの
凄く業深い(彼らの傷口に塩を塗るような真似、且つ自分の悦の為に彼らを踏み台にしては
いないか?という双方において)ことではないのか。そう……思ってしまうのです。
救いたい。少しでも安息を。
そう口先では胸の内では願っていても、やっていることは違っているんじゃないか?
結局、自己顕示欲に任せて「ドヤ顔」をしている・したいだけなんじゃないか?
というよりも、そもそも救いたいと願うこと自体が酷く偽なの善ではないか?
そんな事を……悶々と。

言葉じゃ、何もできないのかな。
創作じゃ、何も変えられないのかな。
春先。新しく歯車が補充され、或いは散ってゆく季節の中、なり損ねの歯車はそんなことを
もやもやと考えては一丁前にもがこうとしています。

──せめて僕らが“僕”であっていい歯車で成り立つ。そんな社会になって欲しい。

そんな、嫌儲だの非現実的だのと哂われるだろう理想(きれいごと)を抱えながら。

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  1. 2012/04/11(水) 00:20:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

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