日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)制度機構(システマティック)は歯車の夢をみるか

連載の執筆もしてるけど、他にも色々創り散らかしたいですね(挨拶)
こんにちは。誰が呼んだか(←誰も呼んでない)誰得拙文を書き散らす者・長月です。
気付けば今月もはや一週目が過ぎていますよね。
はたと勿体無いと思う一方で、何処かしみじみとしてしまう今日この頃。

それぞれの都合などお構い無しに、時は確実に流れていきます。
──その中で、自分はどれだけのことを成しているのでしょう?
さりとて振り返れば過去は常にこちらを見つめています。
──その中で自分はどんな思いを胸中に抱き捏ねてきたのでしょう?

(文章量がもっさりなのは相変わらずですが)どうにも最近の自分の文章は「感情」に比重
が掛かっているというか、人間の内面への眼が強くなっているような気がしています。
小説という内面を抉りうる媒体なら表現の幅が広がっているのだ云々と歓迎できるのなのか
もしれませんが、如何せんそればかりに傾斜してしまっても駄目じゃないかとか、どうにも
心配になるなぁというか。
これでも以前は「理屈人間」を目指していた筈なのですが……一体どういう事なのやら;


現在の連載小説が迎えている展開、その込めている(つもりの)テーマが感性のアンテナを
向けさせているのか、どうにもここ暫く僕の思考の中を泳ぎ回ってならない者達がいます。
端的に言葉に起こすのは、今も難しく──むしろ簡単にでき解を導けていればこう長々と小
説を書いている必要性もない訳で──悩み悩みしつつなのですが、ざっくりと表題化してし
まえるのなら、それは『多くの為に少数を切り捨てることの是非』なのでしょう。
謂わば理屈──制度(システム)と感情(エモーション)、それぞれから考え、そしてどう
にも対立的なすれ違いになってしまう人間観の問題なのだと。

前者──制度(国ないし組織)としてみるのならば、特に教化的な意味合いならば、間違い
なく返ってくる回答は「是」であるでしょう。
彼ら(システム)からみる人間とは、何処までいってもあくまでその全体を機能させる為の
“歯車”であり、個々が如何あるかという事には頓着しません。むしろまばらである方が害
だとすら考えるかもしれません。
そしてそれら歯車の中に“不良品”がある場合、往々にして制度というものはそれらを排除
する──残り多数を求める姿に保全する、次々とそんな整った歯車を供給し続けることに力
点を置くことでしょう(大事なのは個が如何在るかではなく、個が如何役に立つか)
ですが、後者──感情の存在としてみるならば、こうした均一的、流れ作業的な志向とはあ
る種真逆の方向性を持つことが多い筈です。
如何役に立つかではなく、如何在るのか。そこに自身の意味をみるからです。

故に、両者は往々にして対立的になりがちです。
個々の思いは様々で、そして自分こそを見てくれと本質的に願って止まない。
だけど……システム(ないし其処に立つ者達)はそんな個の一つ一つを顧みていくことは残
念ながらない、できないのが現状であると僕は思うのです。
言い換えるなら『想いを汲み取るというシステムが確立されていない』から。

ならば制度を変えてゆけばいい。そう貴方は考えるかもしれません。
ですが……僕個人は変えるべきものはもっと他にもあるのではないか? そう近頃思ってな
らないのです。
『制度(システム)は個々の想い一つ一つを顧みない(みれない)』
しかしそんな“仕方なさ”は、制度が対面する物事を“解決すること”に重きを置き過ぎて
いるからではないでしょうか?
確かに現実の問題を解決することは必要ですし、しなければならないでしょう。
その為にはモノにもヒトにも「力」が必要で、だからシステムはそれらを生み出すサイクル
を何としてでも確保しようとする。
だけど、それでいいのでしょうか?
全てが「強く」あること。それは理想的です。僕らが目指すべき方向として全くの間違いと
は言えないと思います。
でも、それでも……僕らは皆が皆、そんなに「強く」在れるのでしょうか?
もっと具体的に表現しましょう。
例えば強い国を、強い組織を、強い人民をつくる。そう政治や社会が標榜するとします。
実際、そう決断されれば少なからず世の中はその方向へ遣られていくでしょう。……そう、
“遣られていく”のです。

これこそ理想論かもしれません──が、ここが何より今回僕の思う部分なので文字量を割か
せてせて頂きたく思います。
つまりそうした前提の下での制度とは“強くあることを強いる”空間を作ることに直結する
のではと考えるのです。そして、これらが求める強さに至らぬものを「不良品」の如く排除
していく、それが当たり前であるかのようになっていくシステムでもある筈です。
強くあること、豊かであること。
それらは確かに必要です。目指したいものです。
それでも……皆が皆、そう「強く」あれはしないではないですか。
自分の中での捉え方の問題、努力の不足、自己責任、いやいや制度の管轄外──。
そうして不良品だと、至らぬ者だと制度から烙印を押されても、責められるのは常に彼の者
一人ばかりで。だからどうしようもなく、辛い。そして憎しみや哀しみばかりになる。
僕らは無個性な部品じゃない。──感情(こころ)を持った代替のできない存在の筈です。
そもそも、制度(システム)は何故作られなければならなかったのでしょう?
言わずもがな、それは“人が幸福で安心であれる”為に他ならないのではありませんか。
つまり手段。なのにそうして「強さ」にあぶれた者を弾き出す仕組みは既に「目的化」して
しまっており、本義を失っていると考えられはしないでしょうか?

何も「皆の幸福」の為に一から十まで“解決”することが全てではない筈です。
強きものならそのまま進んでゆけばいい。
でもそうでなければ、挫けそうになって弱さの泥濘に足を取られて嘆いていれば。
その傍らで“寄り添う”こと、それだって彼の者にとっては(束の間であれ)幸福となりは
しないでしょうか? 今までの僕自身雑記などで言葉にしてきたことではありますが、何も
画一的な是だけが人の幸福だとは言えないと思うのです。
むしろこれしかないという“画一を強いる型”よりも、強きも弱きも、真面目も不真面目も
多様なる個を許容できる“変幻自在の型”の方がずっと、きっとこの世の中は豊かで柔軟性
に富んだものになる筈だろうから。

システムという機械に乗り込み、皆々で進軍するばかりではなくて。
時にはそっと、項垂れる誰かの傍らに寄り添える、寄り添っても詰られる事のない、そんな
柔らかさを備えた世の中になって欲しいなぁと、僕は常々思うのですが……。

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  1. 2012/02/08(水) 06:00:00|
  2. 【雑記帳】
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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