日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)勝ち負けに狂う病

今年は冷夏になると言い出した人は、正直に手を挙げなさい(^ω^#) 殴りに行くから。

梅雨入りが遅くなった分、まるで巻き返すかのように明けた途端にカッカ晴れ。
まぁ分かっていたというか、どうせ今年もと経験則から導き出してはいたんだろうけど、蓋
を開けてみれば猛暑に次ぐ猛暑。誰が呼んだか「災害級」。自分は基本、屋内での物仕事が
多いのですが、冷房を利かせていてもじんわりと汗ばむほど。とうに人間の体温さえ上回る
気候が続いています。皆さんも、熱中症にならないようお気を付けて。しっかりと水分や塩
っ気を補給しつつ、出来る限り炎天下で動き回ることは避けてください。
(とはいえ、そもそも職種によっては無理ゲーなんだよなあ……。本当にお疲れ様です)

……しっかし拙いな。ここん所あまり書けていない。一応月末から月頭にかけての三題だけ
は捌いたけれど、長編系の執筆モード(前半:ユー録次章)は結局先延ばしにしてしまいま
した。あんまりに日中暑くって、とてもじゃないけど集中できる状態ではなく、先の土日は
ぐったりと寝てたりゴロゴロしていました。休養に専念していました。お陰様で体力気力の
方は結構回復したかな? とは思うのですが……如何せん目下の環境が。いっそ昼間に書く
のは諦めて、夜時間に冷房をガッツリ入れて短期集中でやってみようかとも考えましたが、
朝から始めてエンジンが掛かるのに下手すれば丸一日掛かるような人間が、そんな都合良く
コンディションを持って来れる確証など無く(´・ω・`) そもそも、熱量とは代替性が皆無であって。
さりとて、これ以上ずるずると延ばしていると、月全体のスケジュールがもっとキツキツに
なってしまいますし、今週末こそはと書き出し練りやらそれ以前までの書き物やら(当雑記
を含む)を捌きつつ準備中です。申し訳ありませんが、もう暫くお待ちくださいm(_ _;)m

……うーん。別に今に始まった事ではないけども、やはり「ノルマ」としての書き物・創作
活動へと傾きまくってしまう。自縄自縛──内容に行き詰ったり、普段の生活に支障が出る
ようなら後回しにしたっていいものを、どうにもこれまで続けてきた“惰性”が止めてしま
うことを過剰に恐れているような。自信が習慣(ルーティン)の生き物だと自認しているが
故に、一旦プツッとそれを途切れさせてしまうと、簡単には戻って来れない(復旧困難な)
ような気がして。

書きたい時に書く。書きたいものを書く。書くことを楽しむ。

年初の抱負を始めとして、以前からさんざ事ある毎に自分に言い聞かせてきたフレーズ達な
のですが、未だに中々どうして身に成ってはくれないようです。多少昔に比べてバランスを
取ってゆく術を培ってはきたものの、それでも根っこはぼんやりとネガティブな世界観に支
配され続けているというか。

欲が──出るんでしょうねえ。今やただ書くだけでは満足できず(長持ちせず)に、もっと
良い文章、もっと良い物語をと追及を止めない。その癖変な自尊心というか、自罰癖で悦に
浸っておきながら、他人に受けるコンテンツとは? という分析眼・実践に徹せられない。
未だに小説なり創作というものを、利他=消費されて当たり前の娯楽ではなく、利己=自身
が思考を深める為の踏み台として突き詰めよう突き詰めようとしている。

良く言えば“藝術”志向……なんでしょうけどねえ。

その割には文体と題材がマッチしてないんだって、何度言われたら( ゚д゚)⊂彡☆))Д゚)φ


はい。そんな訳で今回は(毎度ながら強引な持って行き方ですが)藝とは何ぞや? という
益々もって小難しい、少なからぬ人にとっては倦厭される話。

前回の雑記からおよそ二週間。例の如くぼ~っと、ガタの来た感受性のアンテナをぶら下げ
て過ごしていた最中、また世間様ではややこしそうな炎上案件が持ち上がったようですね?
しかも政的な右左も絡んでいるらしいとなれば、処世術的には『触らぬ神に祟りなし』。

ただまあ……それでも大まかな話を知ってしまった、知った上で少し情報を漁ってみてしま
った以上、如何せんその状況を思考(把握)する過程においてモヤモヤする部分は残ってい
る訳で。どうせならと、ここで少し頭の中に溜まった断片を整理しながら、今後の自分の足
元を固める一助になればと思い、筆を執りました。現状大きく取り上げられている対立軸と
はまた別に、いち創作人としての思索をだばっと綴ってみようかと試みる次第です。

既にインターネッツ経由でご存知の方も多いかと思いますが、問題になっている(との表現
を使うのも、個人的にはあまり好かんのですが)のは、2010年から愛知県内で行われている
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」。調べてみると三年おきの開催だそうなので、今回で
四度目ということになりますね。
イベント自体は、現知事の先代にあたる神田氏のマニフェストから企画されたもので、当時
の世相の影響を受けながらもこれまで開催を続けてきたようです。広い意味の藝術──コン
テンツ産業に繋がるイベントは、従来からそれこそ数多開かれてきたものですが、今回ここ
まで騒ぎになったのは、ひとえにとある人物が芸術監督として手掛けた『表現の不自由展・
その後』という出し物の存在です。

ジャーナリスト、メディアアクティビストの津田大介氏。まぁ彼の来歴を多少なりとも知っ
ておられる方ならば、察しがつくかもしれませんが。
他にも展示物は色々あったようですが、発端はそれら出し物の中に、いわゆる従軍慰安婦像
や昭和天皇と思しき顔写真を半分燃やした「アート」などが含まれており、右派を自称する
人々から激しい批判が噴出した──というのがざっくりとした経緯です。当稿現在、会場へ
のテロ予告など過激な反応があったことで、同氏は展示を取り下げる発表をしました。また
このような(右派の言う)反日的な展示を県の公的イベント=税金でやったことへの批判に
対しても、改めて展示する際には私費や募金で賄うとも表明しているようです。

……分かりやすい火種を置いたもんだなあ。ニュースを最初に見た時、僕の思ったのは先ず
そんな印象でした。そもそもジャーナリストって、芸術監督とかできるの? 美術に通じた
専門家とかが監修するんじゃないの? とも、初っ端から個人的には小首を傾げる内容が次
から次に出てきたものですが……物好きにも騒ぎの渦中に飛び込んでゆく人々は、やはりと
いうべきかまたかというべきか、今回の一件もまた右か左かのイデオロギーの問題に結び付
けたがっているようで……。

幾つかの疑問点と、自分なりの回答(立ち位置?)をざっと綴っておこうかなと思います。
右だの左だの、政的な争いに関してはあまり突っ込んで話しません。どうせ面倒になるだけ
なので。今回この話題を僕が覗いたのは、あくまでいち創作人としての関心事──いわゆる
“表現の自由”に関わる案件だからです。

一つ。思想的にセンシティブに陥り易い題材をわざわざ取り上げておいて、叩かれたらすぐ
引っ込めるというのはアーティストとして如何なのか? 曲がりなりにも「表現の不自由」
を掲げるならば、過去弾圧を受けた作品群をもっといわゆる右派左派問わずに集結させれば
尚好かったのではないか? これでは努めて不自由に抗うのではなく、屈する実演になって
しまうような気がするのだけど。或いは炎上することも含めて作品だった?
(だとすれば、些か趣味が悪いなとは思いますが。どちらにしても中途半端なんだよなあ。
実際テロ予告なんて飛んでくれば、イベント全体の安全確保の為に致し方なしという部分も
あろうけど……。なら始めっからそんなリスキーを取るなって話で

一つ。既に反対側からさんざ言われている内容ですが──公費に集るのは拙いでしょう? 
少なくとも(藝術として)美しくはない。なまじ展示物が(反日的とされる)反権力を意図
し、そう取られても仕方ないものを県民の税金でやろうというのは、ダブスタというか都合
が良過ぎるのでは? 叩かれて引っ込める(のも一連の演出であるとしても)ぐらいなら、
最初から自分達有志でやれば良かったろうに。笠に着るようなことをするから、批判の口実
を作られちゃうんですよ……。あと何で県側も、チェックしていなかったんですか? 公金
を投じる事業である以上、その辺の把握や精査、リスクヘッジは主催側の責務でしょうが。
藝術は、何でもありの“免罪符”じゃないんですよ?(詳しくは後述)

一つ。今回の件に関し、大村知事は大よそ庇い立てに、同県名古屋市長の川村氏は展示を撤
回せよとの反発という真逆の態度を示していますが……貴方がた二人とも、このイベントの
運営に関わってるメンバーじゃないんですか? 意思疎通がなっていないし、擁護なり文句
を口にする前に、把握していなかった自分達の怠慢を詫びなさいよ。お互い思想的なバック
ボーンはあるのでしょうが、共に紛れもない公人です。左派ないし表現の自由の観点から懸
念を示す人々が既に発信している通り、一度アートとして発表されたものを、気に入る気に
入らないでひっくり返せる状況を当然のように作ってしまうのは、どちらにせよ創作活動に
関わる人々を委縮させかねません。少なくとも、センシティブな題材だとの認識が広がって
ゆけば、現実問題「じゃあ触らないでおこう」「関わっちゃ駄目だ。見ないフリしよ……」
という消極的なネガティブさが醸成されてゆく一方です。腫物扱いになってゆくでしょう。
芸術祭というイベントをわざわざ行政がぶち上げるのならば、それぐらい覚悟を持って関わ
ってくれないと。“一線を越えた”のは、何も津田氏ら展示した本人達だけじゃない──。

僕がキレてモヤモヤしていることは、大きく分けて二つあります。一つは藝術を騙り、自ら
の“思想”を創意工夫もクソも無く露出してアートだと称した、津田氏側の傲慢。もう一つ
は相容れぬからと、安易に「撤回圧力」まで踏み込んだ政治屋達やテロ予告などという論外
な暴挙に訴えた名も知らぬ自称保守層(と思われる誰か)への辟易です。

……普段創作活動などをしていない、縁の無い人には解らないかもしれませんがね?
創作とは、突き詰めて「藝術」に至ろうとする営みは、その本質に“綺麗な何か”ではなく
人の“業”と呼んで差し支えないような部分が根差しているのだと僕は考えます。言い換え
るなら、昇華した作品としての綺麗な「上澄み」を創り出すには、その一本とは比較になら
ない量の汚泥が足元に沈んで堆積しているのですよ。試行錯誤、失敗など数え切れず、それ
こそ作者自身の人生の少なからずを捧げながら、ようやく搾り出せた境地。その人にとって
無数の“汚い人間”達を見出してきたが故に、逆説的に描ける綺麗で救われる物語──まぁ
尤も、自分を含めて昨今のクリエイターは、そのまま「反面教師」的にその歪さ・醜さを作
品内に抽出しては閉じ込めてをやっているような気もしますが。少なくとも、そんな精神の
観察や自己嫌悪、人類嫌悪を自らの中で圧縮・ろ過するプロセスを無しにして、藝術作品だ
と名乗るなんておこがましい。

恥を自覚(し)れ、ということです。と言っても、それはイコール表現を自粛すべしという
意味ではありません。自分のやっている営みが、少なからず狂気の沙汰である──他人びと
の内心を混ぜっ返して不快にさせ得るんだということを、しっかりと理解した上で振る舞う
べきだと僕は考えるのです。ろくに創意工夫、作品として昇華もしようとせずに只々自分の
思いをぶん投げるというのは、暴力に近い。美しくない。せめてもっとクローズドな場所で
やるべきだ。変えぬというのなら、ひっそりと陰に暮らすべきだ。
その意味で、津田氏らのようなものを、僕はアートとは呼ばない。あれは思想の露出狂だ。
己が思いを否定されない“免罪符”を得る為に、藝術という肩書を(あまつさえ公金まで)
引っ張ってきた。僕にはそういう風にばかり見えるのです。

思いは──伝わらない。
だからこそ、伝える為に創作者は皆、血反吐を吐きながら努力する。自戒を込めて。昇華せ
ずして何が藝か? 僕が鼻持ちならないのは、氏らがそうやって(ただでさえ、しばしば世
の埒外とされてきた)藝術を安易に利用しようとしたと見たからです。何とか内外とのバラ
ンスを取りつつ生き残ってきたその価値を、貶めるような行いをしたからです。

……もうね。右だの左だの、そんなある種“信仰”の域のぶつかり合いに、周りを巻き込ま
ないで欲しい。対立自体は古今東西、どうしたって人が群れを作る以上無くなりはしないと
諦めてはいるものの、やっぱり不毛なんですよ。今回の右派からの批判・攻勢だって、かね
てから自分達の良きものと思っていたイベント(例:自衛隊コラボの展示会)を左派連中に
潰された意趣返しって部分があるでしょう? あいつが先にやってきたから、こっちもやり
返していいんだ! みたいな。心情的には分からなくもありませんが、その理屈が通るなら
また相手にやり返されませんかね? 同じ土俵に立った時点で負けというか……。
Aの仕返しのA´。その仕返しがBになり、また仕返しでB´。そうやって何度も攻撃して
は攻撃されてを繰り返している内に「そもそも」がお互い分からなくなる。でも、奴ら憎し
の感情だけは、拡散・継承されてゆく。歴史的に云々というよりも、個人個人の怨念が歩み
を止めさせない衝動になってしまう。某中東の聖地密集地帯でも、スケールこそ桁違いでは
あれど、似たような状態になってるじゃないですか……。

個人的には、やはり「撤回圧力」はやり過ぎというか、悪手だったと思っています。展示側
は『それみろ、不自由ガー!』と炎上商法が捗るだろうし、批判側も『え? 税金でそんな
アート(笑)やってたの? 税金だよ? 何で?』と、もっとスマートにシニカルに攻勢を
掛けることの出来たチャンスをみすみす手放した結果となります。元々“思想”で対立して
いるんだから、そこを梃子に詰ってもお互いヘソを曲げるだけでしょうが。もっと客観的、
法的な穴から非を質さなくては。目的は敵を打ち負かして、仲間内で快哉──スッキリする
ことじゃないでしょう? 対立は眼前の事実として、じゃあどうすれば変えてゆけるのかを
話し合う──少なくとも交渉のテーブルに着かせることが「政的」な人達の役割、負託され
た仕事だと僕は思うのですが。

“敵”は全部、焼き払ってしまえばいい。
“敵”さえ居なくなれば、綺麗で心地の良い世界になる。

そういった「正義」を掲げた連中が、古今東西・左右問わず、どれだけ人の世を滅茶苦茶に
してきたか知らない訳じゃなかろうに。

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  1. 2019/08/06(火) 23:30:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

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