日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)彷徨う命と僕らの営み

体調回復傾向。今の内に書き進めたいφ(・_・;) こんにちは、長月です。
気付けばあっという間に(というより、自分は創作以外は殆ど寝正月だったからとも言う)
正月休みも終わり、世間的には新年の仕事も学校関係も大半がスタートを切った後であるか
と思われます。新たな年の本格的幕開け……に自分は遅れてるのかorz

今年も早かったなあ⇒正月だ!休むぞ~⇒あれ?もう正月終わってる?⇒新年始動

そんな感じで否が応なく時は流れてゆく訳で。
油断していると、本当に時間というものはあっとう間に過ぎ去って行ってしまいますね。
その有限性を思うと勿体無く、且つだからといって今以上に中々能率性だけに特化した生活
設計を確立できるのかと問われるといいえと答えるしかない。その焦りや寂しさ。
……そんな事を考えてしまう辺り、自分も相応に歳を重ねているということなのかな。


そして年始早々だからというべきか、去年もまた全国の自殺者が3万人を超えていたという旨
の調査結果の報道がありました。皆さんもニュース等々でご存知ではないかと思います。
ここ10年で人数自体は最小とはいえ、14年連続で3万超の高止まり傾向。
私事ながら単純な計算が許されたとして、僕の田舎が一年弱で無人と化す勢いです。
最早「何時も通り」なニュースとなってしまっている、この国の自死。
僕自身、そう胸を張って健康だといえるような人間ではない身の上故に、全くの無関心では
いられない懸案でもあるのです。

小振りな町一つが一年で消えてなくなる。
そんな計算上の例えを出されても、まだ人によってはピンと来ないのかもしれませんね。
むしろ自殺という行為自体に対する怪訝の眼、或いは「勝手に死んでろ」「傍迷惑な」とい
う漠然とした不快感を抱く人も少なくないのではないかと思っています。
(人間が社会的生物であるが故、たとえ見ず知らずの構成員であってもその喪失という報せ
は自身で知覚する以前に忌む感情が生まれるのだと、僕は考えるのですが……)
ですが、こうした統計で出される数値は氷山の一角に過ぎません。
未遂に終わった方や、それだと気付かれずに逝ってしまった方などの「実際」を厳密に調べ
上げることが仮にできれば、この数値はもっと跳ね上がる筈です。
いえ……「数値」ではない。
たとえ机上では「○○名死亡」と記されていても、そこには数値では表し切れない生の感情
が──自殺した当人は勿論、その憂き目に直面したご遺族・周囲の人々の抱くであろう悲し
みや憤りはきっと、僕のような若造風情では筆舌しがたいものがある筈なのです。

だけど、他人の死は所詮他人の死と言わんばかりに、世間一般の反応は薄い。
誰かが飛び降りた、飛び込んだと聞けば真っ先に交通の便や風評被害──自分の都合に障る
ことに対して苦々しいと漏らし。
それが仮に身内で起きたものであれば、弔う心の余裕もなく、周囲の眼を畏れながら、以後
の葬礼についてあれこれと気忙しさに苦しまなければならない。ややもすれば、そんな中で
当人の死そのものすらも(随伴する雑事よりも)軽くなり、挙句は逝かれたこと自体に嘆息
と恨み節すら出かねない現実もあって。
何処かで自死を遂げれば「死ぬ気で頑張れよ」と眉根をひそめ。
死ぬ気で自棄を起こせば「迷惑だ。一人で死んでろよ」と吐き捨てる。矛盾にも気付かず。

自死を鬱陶しがるのも哂うのも簡単かもしれない。
その姿勢を詰っても、感情の奥底から湧いてくる忌避感情は拭えないかもしれない。
それでも……僕らはきっとこの世の中から──自分達でその見知らぬ同胞らの首をゆっくり
と絞め続けているこの生き辛くて堪らないと人々が叫ぶ世の中から、逃げられない。むしろ
その逃避を自殺と捉える事もできる。
「生き地獄」よりも「死の地獄」の方がまだ──。
だけどそれでも僕らは、何処かでそうした選択を採った人々を哂っているのではないか? 
そんな自己矛盾や悪循環に気付きながらも、ついっと目を背け続けているのではないか?
そう僕はこの手の問題と見つめ合う時、思ってしまうのです。

自死者の方々の肩を持つとかではないけれど。世の人々を哂う意図ではないけれど。
敢えて挑発的な言葉を選ぶことが許されるならば、僕は問い掛けたい。
──何故そこまでして「生=善」「死=悪」であることを決め付け、強制しようと世の中は
するのだろう。百歩譲って仮にそれが“正解”であったとしても、果たして僕ら社会の人間
は彼らを、いえお互いの存在というものをどれだけ「生かそう」としているのだろうかと。

もし自殺しようとする人々を目の前にした時、きっと僕は彼らを止められないだろう。
それは彼らそれぞれに辿ってきた人生背景が物語があって、それを無視して「説教」をする
など愚かしい事だと思うから。
何よりも……僕自身が「生が絶対の善」だとは思っていないから。
自慢に聞こえたらごめんなさい。
かくいう僕も、以前は──もしかしなくても今現在も──心身を病み、死んだ方が楽になれ
るんじゃないかと考えたこと(自殺念慮)があります。
幸か不幸か、僕個人は実行する元気も勇気もなくて、後に症状が緩やかになった事でそうし
た衝動は随分となりを潜めてくれています。
……何よりも、今は創作という支えを僕は得られています。

でも、だからといって「生きてりゃ何とかなるんだ!」と誰かを説教する気にはなれそうに
ありません。もしかしたら、僕も何かの一押しで故人になっていた可能性だってある。
少なくとも生死のどちらかを良しとしてステレオタイプに押し付けていてはいけない。実際
には生は死に向かっているし、死は次の生だとも言えます(輪廻転生的な考えだったり、死
して土に還れば他の命の肥やしにくらいはなるという観点だったり)
やはり人を自死という道に向かわせてしまうのは、思考することができるという種としての
知的能力を土台に、社会が彼らを色々な方面から追い詰めてしまっているからだと僕には思
えてなりません。
この雑記などで何度も言ってきた事ですが僕らが生きる世界を「違うことを許せる」世の中
にしていかなければ、この死へと向かわせる道は消えないと思うのです。
少なくとも、根本的に消せないとしても、このままじゃいけないというのは確かで……。

僕らヒトは、どれだけ認め合い、許し合えるのでしょうか。
そして許容の器から零れ落ちた、弾き出されてしまった彼らにどんな手を差し伸べ、どんな
言葉を掛けることができるのでしょうか。

一介の創作に関わる人間として、果たしてその「在れる糧」をどれほど担えているのか。
……思考が悶々と跳躍していく灰色のイメージの中で、そんな怪訝の群れが僕を襲うのです。

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  1. 2012/01/11(水) 04:30:00|
  2. 【雑記帳】
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止
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