日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)不安発諦観行き、平穏発不安行き

本更新(小説・長編系)から、随分と日が経ってしまいました(´A`)

何やかんや忙しくて時間が取れなかったというのもありますが、それ以上に例の如く執筆後
の反動で中々手に付かなかったという面も大きいです。ただ今回は、一気に急降下するよう
なガス欠ではなく、じわじわとパフォーマンスが下がりつつの一晩寝て多少は回復しつつの
を繰り返すような珍しいパターンだったのですが……結局後手後手に回らざるを得なかった
(身体の方が許してくれなかった)という点では、さして変わりませんでしたね……。

という訳ですっかり間が空いての報告となりますが、先日サハラ~の四十二章をUPしました。
21エピソード目後編。そして今回でもって、同作も無事シーズン3までが完結致しました。
かねてより言及していた通り、来月以降は一旦更新をお休みし、プロット作成に入らせてい
ただきます。ちょうどユー録と入れ替わりという形ですね(まぁ中の人的には、長編系の更
新頻度が半分に減っても、諸々の作業量自体は寧ろ増えてしまうのですけれど)また一昨夜
の段階で、資料集の方も加筆・修正を済ませています。例の如くブログという性質上、最新
記事としては表示されませんので、お手数ですが直接カテゴリから飛んでください。本編の
ネタバレを多少なりとも含みますので、参照程度にm(_ _)m あと今更ながら、各シーズンに
「副題」を付けました。取って付けたような、個人的な思いつき故が否めませんが。

……しっかし今月も、あっという間だったなあ。

厳密にはあと一週間ほどありますが。でも実質土日休みはこれで最後ですしね。
前回の雑記でも、正月休みが抜け切らずにだるだるしてしまうとのぼやきを綴っていたよう
に思いますが、世間及び時の流れとやらはろくすっぽそんな事情など勘案してくれはせず。
年初に決めてみた抱負が、早速一つ(月一冊は読書するが)未達成なまま終わりそうでどう
にもばつが悪い。久しぶりに落書き更新は出来たものの、ただでさえ下手な腕は衰えていた
し、月前半のユー録を含めて今回のサハラ~も、分量としてはもっさり十二分だったけれど
もはたしてクオリティは? と訊かれると相変わらず胸を張ってYESと言っていいのかは
微妙な所で……(寧ろ自分の手応えと実際のレスポンスは反比例するジンクスさえある)

少なくとも今月に限って言えば、もっさり書けて個人的にはホクホクしたお陰か、執筆それ
自体は「楽しく」──それほど苦痛という感じではなかったんだけどなあ。

それでもまあ、こうして実際に数日期間を定めて書き物をするとやっぱり大なり小なり疲れ
てしまうもので、今に始まった事ではないけれど今後この浮き沈み=パフォーマンス全般の
低下をどう抑えつつ回復速度を速めるかってのが肝になってくるのかな? と小賢しく今回
の反省点というか改善点をばφ(・_・;)

尤も無理を押して、その時その時のタスクを完遂させるなんてのは、年齢的にはもう段々と
出来なくなってゆくんでしょうけどもねえ……。避けようがないというか何というか……。
(身体は鍛えるものではなく労わるもの、とは某大先生の弁。頷かざるを得ない)


何やかんやで毎日がバタバタと忙しなく費やされてゆくが、ある意味そんな歳月に身を浸す
生き方の方が幸福なのかもしれない。

勿論どう思うか感じるかは個人差があって、こと僕という人間はなまじ十年近く臥せってい
たものだから、相対的に今の方がずっとマシだという事情もある。
だけどまあ……諦観というか何というか、一周回って“平凡”ってのは実はすごく難しい事
なんだなあと昨今は思っているのです。臥せって引き篭もる日々の中で、鬱々とやたらめっ
たらスケール(主語)を大きく「世界」を憎んでいたからこそ。

本当はそんな大仰な“実力”なんて無いのに、将来はきっと“非凡”な何かになれる筈だと
無根拠に信じていた。ならなければならないと思い込んでいた。
そんな釣り合わない自尊心を育ててしまったものだから、現実問題として自らが“平凡”で
あること、何も成せないことを頑なに認められなかった(そんな時期があった)

それが良くも悪くも若さだ、と言ってしまえば詮無いのだけど……。やはり僕の個人的では
あるけども経験則として、自身の能力などについて期待し過ぎない=無駄にハードルを高く
設定しないことというのは、人一人の人生のおいてかなり重要だと思うのですよ。更にそこ
から、周りの他人が自分に「してくれる」ことに対しても、同様に期待し過ぎない=当然だ
と思って掛からないこともまた同じくらい重要なんだろうなあと。
一言で言ってしまえば、諦めの境地。
そもそも人間が不安になるというのは、未来や今現在に近しい出来事に対してあれこれと勝
手に“最悪”のケースを想定してしまうからなのだと考えます。こと災害対策など、場合に
よっては用心するに越した事はない事象もあるにはあるんでしょうが……その“不確定”な
未来の「仮定」をさも「真実」だと錯覚し、自らを病んでしまっては元も子もないのです。
病んで自分だけでなく周りにも当たり散らし、被害を与える程になれば一層重症。何よりも
そんな状態が続けば、本来訪れる筈(と想定した)未来そのものに対してさえろくに対処で
きず、結果からすれば大失敗──完全に用心が度を越して悪手になってしまったと言わざる
を得ないでしょう。少なくともこの不安、悪く転ぶ予想はあくまで予想であって、絶対確実
な未来ではないんだと、心の何処かで“諦めておく”方がいいんだろうなと。物事それ自体
に対して基本ネガティブ、多少斜に構えているとしても、一方で楽観的な部分=余裕を常に
自分の中に持ち歩いておく方が、結果精神衛生的にも長持ちするのではないかと自らの経験
からすれば思うのです。

……そもそもに、人一人が背負い切れる重圧というかストレスってものには、どうしたって
限度があるものなんですよ。その負荷が学校内の苛めならば自殺に、ブラック勤務ならば過
労死という形で果てに至る。どんどん背負い込ませる、理不尽な加害側が一番直接的要因と
して悪いのは言わずもがなではありますが、背負い込まされる側も側で、ある程度自衛策を
講じないといけないのだと思うのです。善いか悪いかじゃあなくて、無ければ実際にそうや
って人が、ひいてはその内の一人として他ならぬ自分が(精神ないし肉体的に)死ぬかもし
れないのですから。

だからこそ、思えばこういった思考回路──僕の「閉じ」る系の自衛策は、ある意味必然に
辿る道の一つだったのかなあと。古今、作家という生き物は表現したい己の中の理想と俗世
としての現実(世の中からの評価等)の間で板挟みになり、自ら死を選ぶというケースが少
なくありませんでした。尤もそこまでに追い詰められた環境的な要因自体が、その現実側の
困窮であったことは、今日びの格差社会では想像に難くありませんが……それでも案外、人
によってはその辺りがピンと来ないという場合も多い。今に現実に順応でき、そこそこ満足
しているような人間にとっては、そもそもとして表現・藝術という道に敢えて進もうとは思
わないでしょうから。実際この手の営みを稼業にしようとすれば、ほぼ間違いなく不安定で
茨の道が待っています(それでも創りたいんだ! と強烈な意志と飢餓感が継続する、ある
種の病的な人間だからこそ、成り立つ職業だとも言える。と、僕は思うのですがねえ……)

ただでさえその営みの中で、いつ狂気に苛まれて“敗北”しかねないのに、わざわざそうい
った思考・感性のアンテナを常時展開していたら、そりゃあ日常生活にだって支障を来たす
も道理でしょう。どれだけ頭では要らぬ不安は正常な判断を損なわせると分かっていても、
日常的に不安で歪んでしまっていれば、そもそもに正常じゃあない。ごく“平凡”な世の中
に潜む、いち市民として。
……だから僕個人は、何故「作家」として成功したような人が、メディアなり公の場にホイ
ホイと出てゆくんだろう? と思うんですよねえ。多分僕が旧いタイプの人間、ネット民だ
からなのでしょうけど──貴方の、僕達の本分は文章だろう? そうやって素顔を晒して物
事に対して“物申す”ってことを安易にやるのは、自身の作家としての存在を根っこから侮
辱する行為なんじゃないのか? まぁそうやってホイホイ露出するような人は、表現の始ま
りが自己顕示欲・承認欲求から来ているんでしょうね。他人から褒められるならまだしも、
自分で自分を持ち上げるような真似、絶対クールじゃないし、美しくなんてないのに……。

だから僕は、ここ数年ぐっと世の中のあれこれを「語る」ことから距離を置くようになりま
した。……と言えば多少聞こえはいいかもしれませんけど、まぁ単純に疲れたってのが大き
いんですけどね。あと自身の創作本体に割けられうるリソースを、そんな易きに注ぎたくは
ないっていう理由もある。割と昔から、いわゆる反骨心は創造のエネルギー源とは云うので
すけれど……あれは半分当たって半分嘘です。確かに一過性ならば思いの丈を吐き出し、作
品として昇華・評価されるケースがあるかもしれない。だけどそれだけです。たった一回、
半ばまぐれのような「当たり」の為にそこまで自分を使い尽くしたくはない──少なくとも
僕という、いち書き手の現在の感慨は其処に在ります。もっと書きたいし、もっとその為に
摘まみ上げる事象(もの)達を、究めて究めて極み尽くしたい。その為に書くのであって、
他人からの評価はきっと二の次で良い。そう言えば多分人によっては負け惜しみのように聞
こえるし、実際エンターティナーの精神とは程遠いんだろうけど、こういった自身と相反す
る露出する自称・藝術家ってのは……どうも気に食わない。

今月の執筆モード×2がそうだったように、きっと書くことにも「溜め」は要る。中々自分
も気付けなかった、実感し難いままだったけれど、それらは個々の認識以上に重要なファク
ターではないのだろうか……?

「溜め」る為に内に籠もる。アンテナを意図的に絞って、自分の外側と内側から流れてくる
ネガティブな感情に操られないようにすること。否、他ならぬ自分自身が必要に応じて引き
出し、操るべきなんだということ。
ただ一方で、これも程度の問題というか、難点があります。それは即ち、そんな「閉じ」た
ことで得た創作以外=日常生活の平穏無事に、しばしば不安を覚えてしまうこと。じわじわ
と焦りが募ってゆき、発作的にその負の感情が結局自分自身に跳ね返って来るということ。
……まぁこれは、作家もとい表現を齧っている人特有の現象だとは思うんですけどね。そも
そも創作のその字にも馴染みがない人にとっては、必要性すら無い。最初に書いた通り自身
の“平凡”な“現実”を何とかして滑ってゆくこと、それが唯一無二の日常なのですから。
(或いは其処だけでは耐えられなかった人間が、創作なり何なりに走る?)

「溜め」ることは、これまでもこれからも、きっと必要なのでしょう。成る丈小刻みにコン
スタントにこれをチャージして、いつでも筆を執ったらば滑れるように。
しかし実際は、そう言葉通りに簡単にはいきません。ある程度ノウハウというか、自分なり
の執筆の型が出来れば、多少なりとも継続してゆくことも可能なのでしょうが、基本僕らの
営みは“生みの苦しみ”とセットです。かと言って、苦しめば苦しむほど成果が出る──と
いう訳でもない(そこに絶望し切ってしまわないことも、また作家生命の長短を決定づける
要因なのかもしれませんね)足りないと、ああじゃないと苦しむことこそが、エネルギーの
源泉なのだと僕は感じています。尚且つ同時に、そんな自身の感慨が、あくまでも個人的な
それだと理解していること。作品というある種の凶器の、美しさと表裏一体の暴力性を、誰
かに強要しないこと。目的にしないこと。弁えていること……。

マクロに己を閉じ、平穏無事な中で創作以外の時間を過ごしていること。
ただそれは、ややもすれば源泉となる反骨・共鳴のエネルギー自体を“知覚”出来なくなっ
ていくという危うさも抱えているのだと思います。事実僕は、物事に対してそこまで露骨に
義憤(いか)らぬよう義憤(いか)らぬよう努めてきたこともあってか、自分自身の感情や
思いというものさえも、こうしてテキストを開いて繰り返し自問しなければ言語化できない
ほどになってしまいました。はたしてそれは“幸運”だったのか? それともこと作家もど
きとしては“不幸”──精神の緩慢な死にも繋がりうる危険な状態なのか? 未だにその判
断は付きません。多分この先も分からなくて、ふらふらと「閉じ」て「開い」ての間をうろ
うろと彷徨う他ないのでしょう。

創作、表現という道に、ライフワークに出会えたのは(療養時分の気晴らしとしても)幸運
だったと信じたいし、信じているのですが……はたして実際の所は、相対的・客観的にみて
どうなのかは、正直怪しい所ではありますね。やはり“自分”さえパッと言語化できないというのは異常だと思う。

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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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