日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(企画)週刊三題「閉じ師」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:過去、扉、時流】


「では少しの間、手放してゆきます。段々と、あなたからあなたの意識が離れてゆきます。
あなたを作ってきたもの達から、自由になってゆきます……」
 昼間から閉め切って暗くし、濃紫の香が立ち込める室内で。
 善次郎は目の前で眠る患者に、そう静かな声で呼びかけていた。リクライニングができる
ベッドに背中を預け、目を瞑って脱力してゆく彼に、そのままでいいんだよとゆっくり暗示
を掛けてゆく。
 いわゆる催眠療法という奴だった。だが善次郎の施しているそれは、従来のものとは根本
的に違う目的の下に行われている。
『──』
 もやもやと、室内に漂う香の粒子が、次第に目の前で明らかに何かを形作り始めた。これ
を善次郎は横目で注視しつつ、されどこの患者を起こさないよう細心の注意を払う。より彼
を深い深い眠りに沈め、これから行おうとする治療に万全を期する。
 幾つかの、扉が現れた。
 その中からは蠢くように、様々な人や物がこちらを覗いてはいるが、自ら進んで飛び出そ
うとはしない。本能的に彼らは、此処が“本来”の居場所ではないと理解しているからだ。
下手に出てしまえば、自分自身が霧散してしまうだろうと、直感的に悟っている。
 ……今から十数年ほど前、新たに開発された薬香・摩夢香(デイドリム)。
 靄のような濃紫を放つこの特殊な香は、人の意識を混濁させ、その内外の境界線を曖昧に
してしまうという効能を持っていた。いわば「幻視」に近いものではあったのだが、当時の
一部の精神医療関係者達は、そうした効能に逸早く目を付けた。

『この薬香を使えば、より直接的に、患者の病巣に迫れるのではないか──?』

 少なからぬ試行錯誤を繰り返しはしたが、患者達を救いたいとの熱心な思いは、やがて実
を結ぶことになる。この摩夢香(デイドリム)と従来の催眠療法を併せ、患者の精神を疑似
的に可視化することで、これまで長い時間を掛けてでしか辿り着けなかった彼らを蝕む大元
を、より迅速に見つけることができるようになったのだ。
 人の心を蝕む元凶。
 それは誰かから受けた、心ない言動であったり、大切な人との死別や離別であったり、或
いは本人でさえ忘れてしまった──心の奥底に閉じ込めてしまった、古い過去の経験である
ことが多い。普段の生活ではそこまで意識していないにも拘わらず、ずっとそういった奥底
では、ずっと燻り続けているのだ。じくじくと癒えることを忘れられた過去が、さも主人に
反逆するかのように、その認知と呼べるものらを静かに確実に歪めてゆく。
(……これだな)
 ならば、それらを二度と出て来ないようにしてやればいい。
 この特殊な薬香を用いての治療のコンセプトは、そこにある。善次郎は事前にこの患者と
重ねたカウンセリングから、彼を蝕む“過去”に目星を付けていた。念入りにカルテに目を
通して確認しつつ、どす黒く蠢くこの元凶──濃い紫の靄の中に現れた扉の一つに狙いを定
めて、一歩また一歩と近付いてゆく。
 オォォ……。扉の中で低く唸っているのは、この患者に似た子供だ。全身が真っ黒に染ま
っており、こちらを睨む眼だけが赤く憎しみに燃えている。
 カルテに纏めたデータによれば、彼は幼少期、実父から日常的に虐待を受けていた。とは
言っても、直接暴力を振るわれたという訳ではなく、実際には蔑ろに扱われたといった精神
的なそれである。
 だが……彼にとってはそれだけで充分だった。いや、直接的物理的でなかったからこそ、
その心には大きな傷跡が残ったと言える。
 自分自身が尊厳を以って扱われなかったという過去、その後の人生の下地となった経験。
 カウンセリングでも、当人は全くそのつもりはなかったと語っていたが、彼は結局後の人
間関係で幾度となく“失敗”を繰り返している。心の奥底で尊厳──自分は丁重に扱われる
べきだとの欲求を強く持っているがために、しばしば周りにビックマウスで振る舞う。その
一方で自身が「丁重」に扱われてこなかったがために、他人にそうするという概念が、下地
としての経験が不足している。結果彼は、自分には甘い癖に周りにはそれとなく小馬鹿にし
たように振る舞う──いけ好かない人間だと評される。何より厄介なのは、当の本人が半ば
無意識にそう自他を差別化していることに無自覚であったということだ。
「ちが……。俺、は、そんなつもり……じゃ……」
 ベッドに寝かされた彼が、徐々に魘され始めていた。扉の中の“過去”が、再び彼を引き
留めようとしている。やはりあまり悠長にしていられないな……。善次郎は早速「処置」を
急ぐことにした。
「そうです。これはあなたの本意じゃない。これはあなたを縛るものだ。大丈夫。あなたは
今、これと離れていますから、そっと立ち去ればいいのです。そっと立ち去って、距離を取
って、イメージします。これがしまわれた扉に鍵を掛けて、もうこちら側に出て来ないよう
に、しっかりと閉じて……」
 視える扉達と彼の間に改めて香を撒き、ゆっくりと促す。
 するとこの患者は、少しずつ落ち着きを取り戻したようだった。速くなっていた呼吸が落
ち始め、眉間にはまだ皺こそ寄っているが、こちらの言葉に素直に従っている。
「鍵……閉め、る……」
 そうして次の瞬間、この扉達が閉じられ、錠が掛けられるのを見遣って善次郎はようやく
ホッとした様子をみせた。加えてジャラジャラと扉達に鎖が巻き付いてゆくイメージが映し
出されていたが、彼にとってはそれだけ重く、これまでの人生において枷になってきたのだ
ろう。固く閉じれば閉じるほど、いざ破られた時のダメージは大きくなってしまうが、当面
の目的は果たされた。

『彼・彼女が抱える「拘り」が自他を苦しめているのなら、それらを何とかして捨て去って
しまえばいい』

 この薬香・摩夢香(デイドリム)を用いた療法のコンセプトは、まさにそこだ。
 自他、こと対人における性質の歪みをもたらす原因は、概して周囲との妥協すら許さない
その「拘り」に在る。○○でなければならない、××であってはならない──意識・無意識
を問わずに自らに刷り込んでしまったその「拘り」を、他人にも押し付けようとするものだ
から、トラブルになる。他者との折衝、すなわち大よそ俗世で生きるということに困難を伴
う結果をもたらすが故に、彼らは病んでしまう。内への自罰的か、外への加害的か──その
鬱屈したエネルギーの向かう矛先に違いはあれど、妥協できぬ極端さは、遅かれ早かれ周囲
だけでなく自分も破滅させかねないのから。
 ……しかし、近年確立したこの治療法にも、批判はある。
 要するに“所詮は蓋をするだけ”ではないか、といった反論だ。元より精神という曖昧な
ものを取り扱うからこそ、未だこれら分野に偏見を持つ者も少なくはない。まだまだ治療法
としては最近のものであることも相まって、不安・疑問視する声があるのは当然だろう。
「……」
 だが善次郎はいち精神科医として、そうした批判があるのは仕方ないとながらも、内心で
は複雑な気持ちだった。何処かで憤っている自分がいた。
 所詮は記憶に蓋をするだけ──それの一体何処かいけないのだろう?
 確かに根治と呼ぶには程遠いのかもしれない。理想としては、患者個々人が自らの抱えて
しまった歪み、もとい拘りと向き合い、改めてゆけるに越した事はないのだが……それが出
来ないからこそ自分たち医者の扉を叩いたのではないのか? そうした己との対話、根治の
為にはどうしても時間が掛かる。
 はたして貴方達は、それまでの歳月と手間暇を待つだけの用意があるのか? とかく成果
を急ぎ、こちらに全ての“解決”を丸投げしたままで、多かれ少なかれ彼らの病を進行させ
てきたかもしれないという意識が欠けてはいないか? 何よりもしかしたら、明日は我が身
かもしれないという想像力を、何故持とうとしないのか……?
 ……いや、解ってはいるのだ。そうやって“我が事”と思い詰めてゆけば、本当に自分も
またじわじわと病んでゆきかねない。その恐れと可能性は。現状心と体が動く限りは、まだ
大丈夫だと、こちら側に留まっていられると思いたいから。
 ……いや。だからこそと、善次郎は思う。
 やはり歪んでいる。それこそ“根本的”な解決ではない。壊れるまで走り続けて、いざ壊
れたと認定されれば、蓋をしてやり過ごす。
 そこまでしなければ生きていられないほどに、苦しい世界。前提である世界──。

 ***

「という訳で、どうかお願いします遊佐先生。ご協力、願えませんか?」
 そんなある日の事だった。善次郎が営む医院に、街の刑事達が数人、とある女性を連れて
やって来たのだった。スーツ姿の厳つい面々。口調こそ努めて丁寧にし、請うてくるという
体だが、実質は強制である。
「捜査の為と言われれば、仕方ありませんが……。何分異例ですからね……」
 涌井と名乗った刑事の一団は、以前起こったとある殺人事件について、こちらに捜査協力
を依頼してきたのだった。具体的には、彼らの連れて来た女性──被害者である夫を殺され
て病んでしまった妻の記憶を、復活させること。
「……」
 ざっと手渡された資料に目を通しながら、善次郎は逡巡する。これまで自分達は患者らの
記憶を“封印”することはしてきたが、逆に“解除”することはあまり経験がない。それは
即ち閉じ込めなければならなかったほどの苦しみの種を、再び解き放つことに他ならないか
らだ。何より患者個々人の深層心理──極致とも言えるプライベートに関わることである。
医者とはいえ、本人以外の者達がその時々の都合で弄り回してよいものではない。
「難しい……ですか?」
「あ、いえ。可能かどうかという話ではなく、術後が心配なのですよ。フラッシュバックと
表現すれば伝わるでしょうか。一度封じ込めていた当時の記憶が、一気に開けられることに
より、強いパニック症状を引き起こす危険性があります」
 それに、何故前任の医師は、彼女の記憶を封じたのか……?
 おずおずと訊ねてくる涌井らに、善次郎はより強い疑問を胸の奥にしまったまま、そう難
しい表情(かお)をして答えた。実際強い苦痛の原因であったからこそ閉じ込めたというの
に、再びこじ開けるというのは、どうしてもリスクとは切り離せない。そんな手間と危険を
冒すくらいならば、どうしてもっと早く言ってくれなかったのか。
 むう。参ったな……。
 渋面で頭を抱え、しかし引き下がってくれる様子もない彼らに、内心密かに嘆息を漏らし
つつも、結局善次郎は依頼を受けざるを得なかった。
「……出来る限りのことはやらせていただきます。但しそれだけ彼女を危険に曝す行為であ
ることは、予めご理解ください」

 涌井達には一旦帰って貰ってから、善次郎は早速処置に入ることにした。当の彼女、雛形
夫人は事件以来すっかり弱ってしまっているので、何度も時間を掛けてカウンセリングを行
うのは難しいとの判断だった。本来ならば、先ずはもっと長いスパンで、ゆっくりと心の傷
を休めて貰ってからというプロセスを踏むべきなのだが。
「では少しの間、手放してゆきます。段々と、あなたからあなたの意識が離れてゆきます。
あなたを作ってきたもの達から、自由になってゆきます……」
 尤も、方法それ自体は基本的には同じだ。摩夢香(デイドリム)を満たした室内で患者に
催眠状態になって貰い、その記憶を濃紫の靄の中へと引き出す。今回違うのは、そこに現れ
た扉に鍵を掛けるのではなく、逆にそれを外すよう暗示を掛けなければならないということ
だった。
「見えますか? これはあなたが以前、鍵を掛けた“扉”です。申し訳ありませんが、この
中をもう一度私に見せてください。大丈夫。今のあなたは、これとは違う。あなたはそこに
立っているままで、近付かなくていい。……そう、そうです。イメージします。鍵と鎖が、
ジャラリと解けてゆきます。解けてゆきますよ……」
 罪悪感がないと言えば嘘にはなるが、いつも以上に慎重に、しかしあくまで促すように暗
示を掛け、前任者が掛けさせたであろう彼女の過去の扉を開錠する。
 ひとりでに扉に巻き付いていた鍵と、大量の鎖が崩れ落ちた。その金属質な音の大きさだ
けで、彼女がどれだけこの記憶に蝕まれていたかが知れる。善次郎は引き続き注意し続けな
がら、涌井刑事達から預かった資料を片手にしていた。
 これによれば、彼女は帰宅した際、血を流して倒れている夫を見つけたそうだが……。
『何だ、その目は! また俺を、俺を馬鹿にするのかあ!?』
 だがそこに、扉の前に映っていた光景は──そう事前に聞かされていた内容とは全く異な
っていて。
 彼女の夫は、死んではいなかった。時系列はどうしても曖昧になってしまうが、少なくと
も自分達医師によって封じて貰っていたこの記憶の中では、彼女は酷く激高した夫に何度も
何度も暴力を振るわれている。涙目になって蹲り、痛みに耐えながら「ごめんなさい、ごめ
んなさい……」と魘されるように呟いている。
(話が、違うじゃないか)
 又聞き、件の事件のニュースを見ていた限りでは、この夫は社会的には一代で財を成した
若社長だった。表向きには彼と彼女は仲睦まじい夫婦で、当時から犯人は会社関係で恨みを
抱く者と目されていた。その筈なのに……。
(なるほど。これが、彼の本性という訳か)
 実際は上っ面だけのDV夫。彼女が記憶を封じたいと願ったのも分からなくはない。もし
事件の真相が明るみになれば、自身も持っていた社会的ステータスも地に堕ちる。具体的に
どういう動機──ただ単に自らの保身に走ったのか、被害妻よろしく「自分さえ耐えていれ
ば丸く収まる」と考えていたのかはこの扉だけでは分からないが、少なくとも現在報じられ
ている情報は根底から覆ることになるだろう。
(ん……?)
 だが、隠されていた事実は更に蘇る。ベッドの上で次第に息が荒くなってゆく彼女を横目
に、そろそろ封じ直そうとかと考え始めた、その時だった。
『してない、してません! だからもう止めて!』
『五月蠅い! お前はいつもそうだ! 自分だけ、綺麗な所に留まって……!』
 昂ぶりに昂った夫が、遂に手を出してはいけない領域へと手を出そうとしていた。近くに
あった灰皿を手に取って振り上げ、彼女の頭を殴り付けようとする。
「……っ! まっ」
『おおおおおおおおーッ!!』
 すると刹那、背後のガラス窓をぶち破り、一人の青年が飛び込んでくる。二人の驚きよう
からして、顔見知りという訳ではなさそうだ。青年はまるでこの痛めつけられる彼女を救わ
んとするかのように、彼へと果敢にもタックルをかまし、その手にしていた灰皿を奪い返す
と一気に振り上げる。
『ガッ──?!』
 そして、場に静寂が戻った。まともに灰皿での殴打を頭部に受けた夫は、そのまま崩れ落
ち、フローリングの床にじわじわと血だまりを作って動かなくなってしまったのだ。荒く肩
で息をつきながら、青年は尻餅をついて怯える彼女の前に膝をつく。
『……大丈夫、ですか?』
『ど、どうして……?』
『見てられなかったんだ。その、俺、ずっと貴女のことを見てて、何とかしてあげたくて』
 幻視する扉の向こう、彼女の記憶の中でそう語っている青年。
 曰く彼は以前から彼女に一目惚れし、しばしばこの家を覗いていた常習者だったという。
だが自分が良からぬことをしているという自覚はあり、尚且つ相手が人妻であることから、
今までずっとその夫が彼女に暴力を振るっているさまを目撃して知っていても、何も出来ず
に見守るしかなかったのだが……。
『仕方、なかったんだ。もし今俺が飛び込んでなかったら、貴女は殺されてた。あんな男の
癇癪に付き合って、死んでた。だから、俺、俺……!』
『……』
 だからだろう。この普段気弱だが心優しい彼女は、次の瞬間そっと彼の手を取った。自ら
も葛藤していたのだろう。今にも泣きだしそうな複雑な表情(かお)を微笑みに変え、動揺
する彼に向かって言う。
『大丈夫。ここは、私が何とかするから……貴方は逃げて。全部私のせいだもの。私の為に
貴方が捕まることなんてない』
 暫く青年は唖然としていたが、じっと目で促される彼女に根負けしたのか、次の瞬間には
ぎゅっと唇を結ぶと駆け出していた。肩越しに「すみません」と謝罪の眼差しを向け、自身
がぶち破った窓から再び外へと逃げ出してゆく。
(……そういうことか)
 後は、彼女の必死の偽装工作(どくせんじょう)だった。青年のいた痕跡を消そうと、よ
ろめく足取りで凶器となった灰皿からその指紋を拭い、自身の座り込んでいた場所に落ちた
毛髪などを回収する。……酷く震えていた。今までずっと夫から受けていた暴力と、耐えて
きた傷と、そこへ更に無関係の他人を巻き込んでしまった罪悪感とが綯い交ぜになって。
 一通りの素人仕事を終えて、彼女はぐったりと部屋の片隅で壁に背を預けていた。
 青褪めた顔を、頭を抱えて震えていた。ぼろぼろと、涙を流して暫く座り込んでいた。
(何て事だ。これじゃあ、誰も幸せにならない……)
 記憶に蓋をしなければならないほど病んでいたという時点で、嫌な予感はしていた。
 だがこれほどに、真相が入り組んだ姿であったとは。善次郎は今更ながら、この依頼を受
けてしまったことを後悔していた。
 自分達医者は、人を救うことが仕事だ。その援けを尽くすことが使命だ。
 間違っても“探偵”じゃあない。他人の心に土足で踏み込んで、真実という名の杓子定規
で相手を殴り付けることは、少なくとも自分達の目指す方向じゃない。そもそも人間という
ものは、そんな単一の理屈だけでは生きられない……。
「……」
 それでも。善次郎はもう一度、彼女の記憶を封じてしまおうかという衝動を何とか抑え込
むと、代わりにいつでも鎮静剤を打てるよう準備をした。
 彼女が目を覚ましたら、きっとパニックになるだろう。焚いていた香の火をそっと消し、
室内に充満していた濃紫の靄が、ゆっくりと薄くなってゆく。彼女の向かいに視えていた扉
と、そこで繰り広げられる当時の記憶もまた、揺らぐようにして霧散していった。軽く背も
たれを起こしたベッドの上で、尚も魘され続ける彼女を横目にしながら、善次郎は携帯を取
り出すと教えられた連絡先に電話する。
「もしもし。一課の涌井刑事をお願いします。証人の記憶が戻りました。すぐこちらへ来て
ください。あとそちらの担当医も、連れて来てくださると助かります」
                                      (了)

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  1. 2018/11/05(月) 00:00:00|
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自己紹介

長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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