日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)封じるべきは己が意思にて

(まだ前回から一週間と経っていませんが)

先刻、サハラ~の三十五章をUPしました。18エピソード目前編です。そして今回で計算上、
現行のシーズン3も折り返しを迎えることができました。
分量は18000字弱──個人的な目安(一章2万字前後)よりもやや控えめな結果となりました
が、まぁ前編ですからね。前向きに、昔より描出を圧縮?できるようになったのだと捉えて
おくことにします。今後ともどうか気長に生温かくお付き合いくださるとm(_ _)m

……というか、比較的各エピソードが独立していた前2シーズンに対して、現編は各話の繋
がりがより強く前章の展開ありきの構成になっている感がしますねえ。尤も連載形式を採っ
ている以上、その辺りは避けようがないのかもしれませんが(三題みたくない限り)

自分の住んでいる田舎も先日梅雨に入ったというのに、何だか雨はそう多く降らないまま、
湿気というか蒸し暑さ気だがしっかり発揮されているような気がします。
                            訂正。一転、だばだば降り出してます。
元々個人的に、寒いよりも暑いのが苦手というのもありましょうが、ただカッと暑いよりも
余計に集中力が削られるような……気もします(反面、少し扇風機やら空調やらを効かせて
おけば、快適なレベルには収まるものの)ただでさえ書き物の更新頻度はゆっくりなので、
あまりそういった環境要因などで文章の質・量にムラっけが出てしまうのはなあ……。はて
さて受け手側からすればどうなのだろ? まぁどのみち自分のそれはどう転んでも硬い暗い
に違いはないんでしょうがφ(=_=;)

昔に比べ、間違いなく一呼吸で書ける分量は減ったと感じますが、その一方で執筆モードの
前後におけるタフネスはだいぶ向上したように思います(少し前までは、ほぼ確実にガス欠
に襲われていたことを考えると)地味に続けている筋トレと、お仕事(仮)のお陰で規則正
しい生活リズムを維持できるようになったのが大きいのでしょうね。暇ならいいってモンじゃない。

ただ……そうやって書くこと・創ることにこなれて、コンスタントに続けることに(惰性的
な保守でもって)拘ってしまうと、ややもして己の作った「型」に何でもかんでも嵌め込ん
でしまってはいないか? と怪訝に立ち止まる瞬間があります。ここ数年で築き上げられた
一連のサイクルを維持することありきで、毎月のスケジューリングや技術的・編集上のノウ
ハウが更新ごとのそれに落とし込まれているような。“安定”していると見せかけて、その
実は今あるそれを保ち続けるだけでいっぱいいっぱいであるような……。
随時、創作作業の優先順位とその日ごとの目標は立ててはいるんですけど、如何せん手持ち
のリソースは足りないことはあっても余るなんてことは無いですからね。「新しい企画を」
と水面下でペンを握ってはいても、遅々としてこれらに新しい風を送り込むことが中々形に
ならないでいる……。

いやまぁ、漢(おとこ)なら不言実行か。うん。


──先ず始めに、しばしばこの雑記で所謂「リベラル」の横暴に批判的だった自分ですが、
謝罪と訂正をしたく思います。
言い方と括りが悪かった。厳密には「過激派」なリベラルなんですよね。或いは「活動家」
であったり「在野のクレーマー」達であったり。

ここ暫くの間に、また創作・表現界隈の自由を揺るがす事件が幾つか起こりました。一つは
某ラノベに対する炎上から事実上の発禁への流れ。一つは某バンドのB面曲に対する炎上か
ら謝罪に追い込まれた流れ。更にはとあるツイッタ上の論客氏が、押し寄せる口撃リプの嵐
を受けてかアカウントの削除をされてしまった──いわば“言論封殺”が各所で「成功」を
積み重ねている悪目立ち。もしかしなくても僕の個人的な、憂慮ないし落胆。

過去の発言を掘り返し(その思想的偏りや脇の甘さがあったにせよ)当人の書く作品自体に
もそのバイアスでもって否定、あまつさえ物理的に抹殺しようとする。
作詞した本人にその意図がなくても、すぐさま思想的に縛り、条件反射的にこれこれがけし
からんと難癖をつけて突撃し、物理的に抹殺しようとする。
多少ポエミーで比喩的であったにせよ、自分達が「許せない」発言だったというその一点に
おいて嫌悪感と被害感情を剥き出しにし、議論=意図を探る努力や各々が冷静になるという
プロセスもせず、浅慮なままこれを物理的に抹殺しようとする。

……こんなだから、今日びのリベラルは嫌われるのだというのに。本当、自覚していないの
かよと思ったり。ただ個人的には、こういう悪目立ちを形成する人々というのは、いわゆる
リベラルと呼ばれる主義主張・価値観の持ち主達の中でも一部の層だけなのだと信じたいの
です。“穴の空いた靴下”みたく、その一部に汚点があるだけでイコール「全部がクソ」だ
と吐き捨てて切り捨ててしまうのは、やはり思考・言論としては乱暴な筈ですから。そして
そこには右も左も関係なく(いわゆる保守の過激派、極右達が追い求める“理想”だって、
僕からすれば旧態依然のクソコミュニティー、因習の類ですからねえ)

ともかく、自分の価値観(もっと言えばNGワード?)にそぐわないものは、片っ端から潰
していこう。それが「正しい」ことなんだ、或いは快感なのだ生きがいなのだという連中が
多過ぎる。蔓延らせては、どんどんこの世の中が息苦しくなる。
さんざ叫んできた多様性って何だよ? 所詮は『俺の気に入るセカイを寄越せ』なのか?
別にマイノリティだからと不利益を被ってきた経験は、お前達の専売特許じゃねえぞ。脅か
されているから保護しろと言うその手を返して、他の誰かを脅かしているんなら、どう考え
ても矛盾だろうに……。
ただ(こと在野であればあるほど?)そういった“思想間の対立”という大きな主語では、
一連のこれらは説明できないのではないかと思っています。先に述べたように、十把一絡げ
になるばかりで、事の本質・実情からはどんどんズレてゆくのではないかと考えるのです。
(事実最初に挙げた論客氏は、その思想の立ち位置的に「リベラル」でした。にも拘らず、
ネット上の思想的な“同胞”達によって攻撃され──おそらくはその度し難さに絶望して?
自らそのチャネルを切ったというのが大方の見方です)

少し他の御仁の言葉を借りましょう。
いわゆる「荒らし」は放置するのがベターである=相手にされたくてやっているのだから、
反応がないと分かればその内消える(いわゆる“スルースキル”)といったかつてのネット
処世術が、現在ではSNS等の普及で大きく変質をみせ、その目的が同じ「荒らし」同士・
内輪で盛り上がることにシフトしていったことで、攻撃されている側が反応しなくても勝手
にエスカレートしてゆく=結果的に“炎上”という形に見えてしまうのだと。寧ろ素早く的
確に火消しを行わなければ、彼らの存在自体がいつ何処から火種が投げ込んでくるか分から
ない──ハイリスク因子と化する危険性を孕んでしまう……。

これはね、やっぱりこういった「クレーマー」な彼らに“成功体験”を与えてしまったこと
が致命的だったと思うのですよ。そもそも一部の自称・知識人ですら、相手と「議論」する
とか論理的に考えて物を言うよりも、パッと感情=ある種のアレルギー反応でもって結論を
先に持ってくるんですからまともに取り合って(譲って)しまってはいかんのです。一連の
案件ならば、反軍国的や非愛国という価値観にそぐわない=対立するものだと認識するや否
やパーン!と拒絶のスイッチが振り切れてる訳じゃないですか。そんな状態で、その癇癪を
押し通せてしまう環境を作ってしまうことで、○○が嫌な人だっているんですよ!と訴える
人が、今度は翻って加害側に回ってしまう。同じ穴の狢になってしまう。なまじそれで目の
前の現実を変えられた経験があるものだから、味を占めてしまう。かつての自分達の二の舞
を作り出しているにも拘らず、自分達の価値観と反目する=悪なんだからいいや、といった
程度の認識?で、結果周りの「言葉」をどんどん狩り続けてゆく……。
(左右共に同じような傾向がある? 尤も後者の場合、個人的な感触だと比較的「冷笑」を
採るパターンが多いような気もしますが……)

元々の意味合いでのポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)は、確かに差別的な言い回し
を中性・中立的なものに変えて世間に浸透させてゆくことで、人々の意識を言霊から変えて
ゆこうという、ある意味前向きな理想論──割と好ましい形での綺麗事だったのだろうなと
僕個人は思っています。
ですが現実には、これらは今や往々にして「正しい」言葉を強制させる為のツールと化して
しまったと言っていいでしょう。実際問題として、性悪説的な運用がされてしまっている。
『俺達』に──ポリコレに従わないから、お前は間違っているんだ、お前の価値観は古くて
許されないものなんだ──。そりゃあ“正論という名の棍棒で殴る”と揶揄され、反発を呼
んでしまっても仕方ないでしょう。少なくとも「正しいかどうか」と個々の「感情」=納得
は別問題なのですから。
(尤も人権意識をアップデートする、その行為自体は何ら悪いことではないんですけどね。
こと熱心な保守の場合、ブラック労働にまつわる価値観・精神論を寧ろ是とするような悪癖
がこびり付いてしまって久しいですし……。本当、賃金払えよ
そうした両者の溝を、じわじわと落とし込んでゆくのが議論でしょう? 政治的なるものの
役割でしょう? 在野か活動家かの如何を問わず、世のクレーマー達ってのは、その辺りの
プロセスを重んじる姿勢が欠けていると思うのです。
……まぁ、そこを意識してないからこそのクレーマーぶりなんでしょうけど。

『君の意見には反対だ。だが君がそれを言う権利は命を賭けて守ろう』

大抵の人間は日頃そこまで深くは考えていなくて、個々にあるNGワードの条件反射ないし
過去のトラウマ的経験をみることによるヒステリー性の衝動ではあるのでしょうが、それが
また誰かの記憶に苦しみや憎悪の記憶を刻み込むことになる可能性については、せめて頭の
片隅に置いておいて貰いたいものです。そこまで、貴方が感情的に彼・彼女を攻撃しようと
いうのなら。

今日の社会は、情報発信が容易になった反面、個人のレベルにおいてもそこに跳ね返ってく
るリスクも大きく増してしまいました。そこで人々が取る選択は、大きく三つです。
一つは物怖じもせず放言を続けられる図太さ。一つは世の衆愚への失望とヒトの理性への信
仰の間に揺れながら、それでも黙々と分析眼を磨き続けること。誰かと「議論」はできるの
だと信じ、その場に留まり続けること。そしてもう一つは、このリスクや不毛さに心を折っ
て、この舞台から降りること。発言をしないこと。

……せめて三つ目の選択肢ぐらい、自分の意思でもって使いたいのですがね。

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  1. 2018/06/20(水) 18:00:00|
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長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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