日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(雑記)あくまで娯楽、即ち人生

( 」 ゚Д゚)」<お待たせしました

プロット作成に入ってからほぼ三ヶ月。先日、ようやくユー録の八十四章をUPする事ができ
ました。今回より第Ⅶ部の開始です。大分時間が空いてしまったので、埋没しているだろう
なあと思いましたが、いざ更新した当夜にはだばっとアクセスが集まっていた──歴代二位
の高値だったため一先ず胸を撫で下ろしている所です。待ってくれていたのか、それとも一気読みか。
例の如く硬い・長い・臭いの三拍子が揃っている我が小説・文章ではありますが、お楽しみ
いただければ是幸いです。今後とも気長に生温かくお付き合いくださるとm(_ _)m

……しかし、流石に疲れた。栄養剤おいしいです。

こうして更新として表に出るものもあれば、それ以前の水面下な作業工程もあって、どうも
今月に入ってから走りっ放しのような気もします。リアルのお仕事も、少しずつ週当たりの
シフトを増やすなど(ただでさえ数年間臥せっていた)身体を強くしようと試みてはいるの
ですが、現状普通に疲れるパターンが少なくありません。それも加わって、いざHPの減り
が度を過ぎると極端にパフォーマンスが下がってゆく……。まぁ当然の原因と結果だし、元
より無限の体力なんてないんだから素直に休めってことなんでしょうけど、カレンダー的に
はもう一週連続で執筆モードをやっておかないと来月以降の月二作の間隔(月頭に1作目→
次週は休んで→翌々週に2作目)が取り難くなるんですよねえ。どうしたもんか……。

かくして、相変わらず一般のサラリーマンな方々に比べれば体力が足りず、経験も足りず、
未だ周回遅れの人生を送っておりますが、個人的には創作にお仕事(職人?)にと充実した
日々を過ごす事ができているように思います。良いように言えばそれだけ物事に没頭できる
時間が許されているということですからね……その意味では幸いなのでしょう。だからこそ
体力・気力的な脆さ(持続力の短さ)がまた翻って「惜しむらくは」と圧し掛かってくる。
一回目の前の現実から逃げて寝込んだ癖に、何言ってやがんだクソが。
もう何度も繰り返しぼやいている内容──贅沢な悩みには違いないのですが、それはそれで
“向上心”とみて歓迎すべきなのか否か。

都度都度の達成感と、長らく煮え切らぬ野心の間でふらふらと。

書いている最中はそれだけに没頭するので構わないのですが、一方でこうした自身にとって
幸福な日々がいつ終わりを迎えるのだろう?と、見えざる不安に胸がざわつく瞬間はどうに
も折に触れてやってきます。やはり逃げ切ることはできないのだなぁと思います。

……ならばせめて、悔いのないように突っ走ろう。

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  1. 2017/06/15(木) 18:00:00|
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(長編)ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-Ⅶ〔84〕

 青年の胴を、炎槍の魔導が貫いた。
 身に纏った部分鎧と結晶のように鋭い剣、結晶のように均一に並んだ楯。それら全ての守
りを縫い、背後から突き刺された穂先が煌々と紅く燃えている。
 ……ごふっ! 腹の中からせり上がってきた大量の血が、彼の口元は勿論胸元までをも激
しく汚した。ゆっくりと後ろを振り返る。そこには肉薄する、今自分が止めを刺そうとした
相手──芥子色のフードの男の姿があった。
「爺さん!」
 風雪の中、ジークは叫ぶ。しかし直後、ジーヴァの繰り出す鋭い斬撃に打ち合わされ、彼
の下へと駆けつける隙もない。イセルナ以下仲間達も同様だった。仰々しく天を仰ぎ、呵々
と笑うヴァハロの《重》の力場に押し潰され、ろくに身動きが取れなかった。
「大爺様!! ……くっ!」
 加えてセイオンもまた、敵の背中越しに起こった惨劇を目の当たりにすれども、駆けつけ
ることが出来なかった。目の前には胴着羽織の──自分と同じ竜族(ドラグネス)の男が立
ち塞がっている。部下達もまた、彼の連れてきた他の使徒達の連携に遭い、少なからずが倒
れて苦戦を強いられていた。轟々と、巨大な龍型のオーラがこの男の手から伸び、さも一個
の生き物かのようにこちらを見下ろしている。
「何故だ……。何故貴方がこんな事を!」
 巨大なエネルギーの塊は、軽く掠っただけでも大きなダメージだ。叫ばれた応えの代わり
に三度この龍型のオーラが襲い掛かり、セイオン達を更に遠ざける。山頂に舞う風雪と彼ら
敵の妨害。それらが合わさって、すぐそこにある筈の命にさえ届かない。
 胴を刺し抜かれた青年は、そのまま手から剣を零し、どうっと崩れ落ちた。白く積もった
地面に赤の広がりがゆっくりと染みてゆく。
「……やれやれ。思いの外、手を掛けさせられたな」
 そんな彼をじっと見下ろし、フードの男は静かに嘆息する。
「それは貰って行くよ。黒星続きもこれまでだ」
 聞こえているかいないのか。しかし彼はそんなことも構わず、ゆっくりとこのかつての友
へと近付いてゆく。
「くそっ! くそぉッ!!」
 一部始終は見えていた。少し駆ければ追いつける筈だった。
 しかしジーク達は阻まれる。一見悠然と立つだけの、だが何処から剣撃を打とうとも即座
に的確に防いでみせるジーヴァの剣技と存在感に。重力の力場によって身体の自由を奪い続
けるヴァハロに。セイオンも鎧が抉れ、服が破け、荒く息をついていた。風雪の一陣二陣向
こうで、今まさに大切な人が奪われようとしている。
『──』
 倒れ伏したまま、青年がフードの男を目で追っていた。何か呟いている。しかし瞼は既に
出血し過ぎたことで重くなっていて、満足に動くことすらままならない。
 幾度目とかもしれぬ剣撃同士が、ジークとジーヴァの間で打ち鳴らされた。一旦大きく後
ろに飛び、瞳にその光景を映す。……出し惜しみなんてしてられない。ジークは再びぶんっ
と剣先で魔流(ストリーム)を自らの身体に挿し込み、右手の紅梅に力を込めた。刹那紅い
炎のような輝きが彼を包み、その姿を変質させる。髪に紅いメッシュと上衣を纏った、完全
開放の姿。加えてそこに自身の《爆》の力を加え、大量の燃え滾るオーラを身に纏う。
「だ、駄目だ、ジーク君!」
 ヴァハロの力場に押し潰されながら、ハロルドがハッとなって叫んでいた。
 しかし当のジークにはもう聞こえていない。目の前の敵に、ジーヴァを突き破って彼を助
けに行くことに、全神経が注がれてしまっている。
「おおおおおおおーッ!!」
 どけぇ! 咆哮し、白い地面を蹴るジーク。まるで紅く巨大な塊が突進してゆくかのよう
だった。それをギチッと剣を構えて見据え、ジーヴァは真正面から迎え撃つ。
 双方互いに滾るオーラ。
 そして振りかぶった、助走からトップスピードに乗って放たれるジークの一閃は、目の前
の光景をその輝きで染め上げて──。

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  1. 2017/06/13(火) 18:00:00|
  2. ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-
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(企画)週刊三題「傍路」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:暁、墓標、静か】

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  1. 2017/06/11(日) 00:00:00|
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(雑記)心の嵐を捌き続けて

……疲労と高揚が入り混じり過ぎて、自分でもよく分からなくなる瞬間ってありませんか?

当稿現在、そんな状態です。
六月を跨いで二日ほど経った頃、ようやくユー録第Ⅶ部のプロット作成が終了し、やれやれ
と大きく息をついたのも先日の話──例の如く月末~月頭はカレンダー的に三題がどうして
も立て続けなスパンになってしまうため、気付けばゆっくりと安堵感に浸っている暇はあり
ませんでしたね……。たっぷり三ヶ月弱。長らくお待たせしました。来週・再来週辺りには
執筆を再開する心算でいますm(_ _)m

それにしても、書いていないと創れていないと(形にならないと)妙にそわそわして落ち着
かなくなるっていうのは、やはり中毒ですねえ。今に始まった事ではないにせよ、どんどん
疼き出す間隔が短くなっているのは気のせいか……?

全く手に付かないという状態も苦しいけど、胸に手を当てて振り返ってみれば、あちこちに
断片的な妄想はあるのに一向に纏まらないっていう状態の方がもっと苦しい(もどかしい)
ように思いますね。創れる筈だ、と創らなきゃ──手を頭を動かし続けなきゃという観念に
日頃せっつかされているせいなのでしょうけど、如何せん身体の方はそうずっと集中し続け
るタフネスはないようで、基本後ろがつっかえているイメージ。なのに、それに加えて左右
から毎日更新されるタスクも並べられたりして、実際はそれらを捌いている内に一日が終わ
っているなんてパターンもざら。というか、ゲームに時間を取り過ぎてるんだよ(´・ω・`)
……これでいいのかなあ? 朝起きて飯食って作業場に出て、サラリーマンでもなく職人も
どきみたいな事をして夕方までお仕事をして、帰宅後は洗濯物の取り込みやら飲み物の補充
なんかの後、一旦軽く寝る。起きたら嵌ったゲームを消化したり、こうして書き物をしたり
して、風呂飯を挟んで日付が変わるまで過ごして……寝る。
そりゃあ一頃の、身動き一つできず臥せっていた過去数年来に比べれば劇的な回復で、現状
自身小さく纏まっていても暮らせている安堵はあるけれど、将来の事を考えればもっと稼げ
るようにならねば。自活を完遂するのに充分な体力気力・技術諸々を修めておかないことに
は二十年三十年先がきっと苦しい(尤も今のご時世、辛うじて生活に困らない程度の収入が
ある時点で庶民としては上々、と言ってしまっていいのかもしれません。それこそ博打でも
打って成功者にでもならない限りはね……)

オッサンになったなあ……。肉体が、という以上に心持ちの面でね?

以前の、ただ鬱々と臥せっていたばかりの頃の自分では考えられなかった思考内容ですよ。
あの頃はまだ、リアルの自分とコミュニティーの生き物たる人間の宿命を何としてでも切り
離して考えよう、生きてやろうとしか企めなかったですからねえ。それだけ、こんな怠け者
でもある程度現実的にものを見れるようになった(成長した?)のか、或いは単純に歳だけ
食ってしまった結果でしかないのか。

六月が始まります。水無月。そろそろ梅雨がやって来て、バケツをひっくり返したかのよう
に大量の雨を降らせた後には、きっとギラギラ照りつける夏本番。どんよりとした曇り空で
あろうとなかろうと、気鬱になりがちな季節です(気圧的な意味と、どうせまた今年も暑い
んだろ?という将来の厭気的な意味で)

……凌がなきゃ。

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  1. 2017/06/06(火) 23:00:00|
  2. 【雑記帳】
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(企画)週刊三題「リプレイ」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:甲虫、化石、兵士】

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  1. 2017/06/05(月) 00:00:00|
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自己紹介

長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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