日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(企画)週刊三題「ヴィジョン」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:天国、テレビ、世界】

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  1. 2014/12/15(月) 00:00:00|
  2. 週刊三題
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(長編)ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-Ⅴ〔58〕

「──俺達に、頼み?」
 夜中、はたと訪れた統務院からの使者(らいきゃく)の言葉に、ジーク達は思わず顔を見
合わせていた。
 世界権力の元締めがわざわざ人を? 一同はそう思ったが、どうやらこの使者達当人も、
こうして派遣される──頭を下げに向かわされるのは内心本意ではないらしい。
「はい」
「“結社”の魔人(メア)、クロムに関してです」
 ぶすっとした、仏頂面のままに返された言葉。
 しかしそれはジーク達にとって、待ちに待った情報でもあった。
「あいつのこと知ってんのか!? 教えてくれ、今あいつは何処にいる!?」
「……落ち着いてください。お静かに。機密事項ですので」
「現在彼は、監獄島の一つ、ギルニロックに収監されています」
「かんごく……じま? ギルニロック……?」
 思わず詰め寄ってきたジークに、使者達はあくまでそんな慇懃無礼さで。
 眉根を寄せてそう彼を押し戻し、声量を抑えて出たフレーズに、ジークは目を瞬きながら
仲間達の方を見遣る。
「統務院が罪人達を収容する為に所有している、監獄用の浮遊大陸のことよ」
「霊海に浮かぶ孤島、と言った所だな。普通、大陸同士は連絡の為に飛行艇の航路が張り巡
らされているものだが、あそこは脱獄を防ぐ為、敢えて人や物の出入りを厳しく制限してい
ると聞く」
「へぇ……」
 リュカがサフレが、補足するように答えてくれた。
 使者の胸倉から手を放し、ゆっくりと数歩後退する。なるほど、道理で情報が見つからな
かった訳だ。
 眉間に皺を寄せて、キュッと使者が首元の乱れを直す。
 すると大都(バベルロート)での一戦に立ち会っていないミアが、不思議そうに小首を傾
げて言った。
「でも、それで何故ボク達の出番なの?」
「……それが彼の要望──突き付けてきた条件なのですよ」
「現在、使徒クロムはギルニロック最下層の牢にて取り調べを受けているのですが、この男
は随分と強情でしてね。『ジーク・レノヴィンとその仲間達に話すのが先だ』と、頑として
口を割らないのです」
「何せ相手は魔人(メア)。ちょっとやそっとの痛みなど応えませんし、そもそも“結社”
の核心に迫れるかもしれない生き証人をみすみす失うのは忍びない」
「そこで上層部は、皆さんに協力を仰ぐ旨の決定を致しました。我々と来てください。ギル
ニロックまでご案内します。……貴方がたにとっても、彼らの仔細については知りたい筈と
存じますが」
 クロム……。息を呑むジークの呟きが、返答を促す使者達のそれと重なり合った。一方で
仲間達はそれぞれに驚き、思案し、或いは不安な表情を浮かべている。
 特に当時迷宮内で本院と一戦を交え、その寝返りの契機を作ったダンは、ガシガシと髪を
掻きながら俯き、難しい顔をしている。
『……』
 渋い表情(かお)。またその点では使者達も同じだった。
 彼らはあくまで一国の皇子らに対し礼節を保ったまま告げてこそいるが、そのサングラス
の下には苦渋を、気に食わないという本心が静かに滲み出ているように思う。
「どうするよ? ジーク」
 やがて自身のうなじを撫でつつ、くいっとダンがこちらに視線を投げてきた。
 仲間達も侍従らも、それぞれ不安や緊張の面持ちではありながら、その返答・意思決定は
同じく他ならぬジーク自身に委ねることで一致している。
「……勿論、行くよ。あいつとは一度、じっくり話さなきゃって思ってたんだ」
 皆をぐるりと見渡し、ジークは答える。首肯。その返答はやはり皆想定していたらしい。
 ダンが口元に小さく弧を描いて片眉を上げる。サフレがじっと目を細め、リュカとマルタ
が苦笑や安堵で胸を撫で下ろすのを、ミアは横目に見ている。オズはそんな仲間達と侍従、
主のさまを交互に見つめ、ただじっと茜色のランプ眼を瞬かせている。
「有難うございます」
「では、早速飛行艇を手配致しましょう。明朝、改めて伺いますので、それまでに御支度の
程を」
 深々。最後まで無愛想なままの一礼を。
 意気込むジークの言葉(へんじ)に、使者達の反応はあくまで冷ややかだった。

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  1. 2014/12/11(木) 18:00:00|
  2. ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-
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(企画)とある画像の即興描写

【注】先日、物書き仲間さん達と練習で書いた、「一個の画像からシーンを描写してみる」練習
   の産物×2です。本文は追記部分からどうぞ↓


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  1. 2014/12/09(火) 01:30:00|
  2. その他参加物
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(企画)週刊三題「老竜の哮(こえ)」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:竜、危険、幼女】

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  1. 2014/12/08(月) 21:00:00|
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(雑記)師走の憂いと二百回

……寒い。

もう暦は十二月で季節的にもおかしくはないんでしょうけど、急に冬が駆け足でラリアット
を仕掛けて来たような心地がします。風が痛いくらいに冷たい。これじゃあ益々外に出るの
が億劫になってしまう……(¦3[_]
そして何と、今回で当庵の雑記もとうとう200本目を迎えるに至りました。
これまで時事から個人的な嘆きまで、色々と誰得な文章をしこたまこさえてきた訳ですが、
はたしてこうまでして積み重ねてきたものは一体何処に繋がっているのやら……。
どうも皆さま。お寒い中改めまして、長月です。

実を言いますと、今月に入ってからの自分は目下体調不良に煩わされております。
お陰で月別履歴の青囲みが増えない──更新に結構な穴が出来てしまいました。前回の雑記
の時点で次が200本目だとは認識しており、折角の節目だからより練り込んだ何某かの書き物
をと頭の隅には置いていたのですが……中々どうして先の事は分からないものですね。本稿
はそれでも、無駄に寝つつ薬を飲みつつ、ものを書く癖が鈍らないようにと筆を執り綴って
いるものです。

……もどかしい。
愁訴すら御せぬ自分が許せない、そんな宜しくない昂ぶりに支配される瞬間があります。
確かに己の心身全てを掌握できる人間なんてそういるものじゃない。仮に自分にそれが出来
ていれば、とうにこの病身だってずっとよくなっているよなぁとは思うのですけれど。
だけども──少しでも「普通」の域に居たいじゃないですか。なまじ人生の経験値が足りて
いない、世の「普通」よりも何ランクも下で生きているんだという自覚がある以上。自分の
体調管理も出来ない奴に一体何ができるんだ?と、為れるんだ?と。

う~ん……やっぱり宜しくないなあ。こういう“言葉”じゃ駄目なんだ。

ただ吐瀉しているだけじゃあ芸が無い。
みっともない、とでも言うのか(´・ω・`)

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  1. 2014/12/07(日) 00:30:00|
  2. 【雑記帳】
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自己紹介

長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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