日暮創庵

-当庵は長岡壱月によるごった煮創作ページ(主に小説)です-

(企画)週刊三題「越境」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
さてさて。紡がれる文章は良分か悪文か、或いは怪文か?
とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:野菜、風船、悪】

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  1. 2012/10/14(日) 18:00:00|
  2. 週刊三題
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(雑記)自縛するセカイ、自壊するセカイ

気付けばここ数日頓に朝晩が涼──寒いくらいになりました。こんにちは、長月です。
つい一月前は残暑がいつ終わるんだろうと思ったり言っていた気がするのですが、いざ秋を
迎えてみるとぐんと時の移ろいを感じ、妙に懐かしくなったりしますね。
(まぁ実際にまた夏になれば「暑いよ~思考力が削られるよ~」となるんでしょうけど)
こうして繰り返し移ろいにしみじみとなるのも、ひとえに齢の成せる業なのでしょうか。
人も自然も、げに「常」は無いものですf(=_=;)

先日、連載(ユー録)の三十一章をUPしました(これで今月の目標は達成です)
そして今回の章を以って、第Ⅲ部も展開上その折り返しを迎えました。
加えて、あと二回ほど更新すればこの物語単体で100万文字を超えるらしいという事も判明
しており(なろうさんの累計文字算出より)、随分と遠い所まで来たなあと、よくまぁ続け
て来れたものだなぁと地味に感慨に耽っていたりなど。
これも、ぼつぼつと手に取って下さっている貴方のお陰であります。
この雑記の執筆時点で38000PV&3800人弱。この場で改めて御礼申し上げますm(_ _)m

相変わらずのんびり我が侭に、豆腐なカラダと相談しながらの創作活動ではありますが。
これまでの拙作とこれから先生まれるかもしれない作品達と、併せて手に取って頂ければ、
貴方の愉しみや思索の糧になればこれ幸いですφ(・_・;)

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  1. 2012/10/13(土) 15:00:00|
  2. 【雑記帳】
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(長編)ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-Ⅲ〔31〕

 転移先に登録していた郊外のあばら屋は、既に守備隊らに捉えられつつあった。
 皇子アルスの抹殺に失敗したゲイスとムドウは、そのまま殆ど転がり出るようにして追撃
の軍靴から逃げ続けていた。
 夜の闇は深い。森の木々は我先にと枝葉を伸ばし、頭上にある筈の月明かりすらも虫食い
のように遮っている。
「……っ、はぁ……!」
 ゲイスの脚が悲鳴を上げていた。もうどれだけ走ったのだろう。なのに自分達を覆わんと
する闇は、相変わらず周囲に沈殿したかのままだ。
「急げ、早くしないと追いつかれるぞ!」
 焦りと疲労は一歩先を往くムドウも同じだった。
 しかし歩を緩める訳にはいかない。アウルベルツからの追跡者の数は、時間を経るごとに
増している。おそらくは周辺諸候も動き出したのだろう。一刻も早くこの地域から一時離脱
する必要がある。
「儂のバフォメットも、自己修復が終わるまでは使い物にならん。人形達も殆どやられた。
今連中に捉えられれば犬死にするだけじゃ」
「……」
 焦燥に駆られ、思わず衝いて出た彼の言葉。
 するとそれを聞いた瞬間、俯き加減のまま肩で息をしていたゲイスが、ふと動きを止めて
ギロリとこちらを睨み付けてくる。
「犬死に? やっぱりてめぇは、キリヲを見捨てたのかッ!?」
「? 何を──」
 眉間に皺を。
 だが疑問符が口に出るよりも早く、次の瞬間ムドウはその胸倉をゲイスに掴まれていた。
 身長差からも見下ろされる格好。ゲイスは普段の戦闘狂とはまた違う、泣き腫らすような
真っ赤に充血した目でムドウに詰め寄り、叫ぶ。
「あいつは……キリヲとは、昔っからの相棒なんだよ。一緒に伸し上がって、この糞ったれ
な世界を変えようぜって……。あいつはバカだけど、気の置けない奴だった……。それをよ
りにもよって犬死にだ? ジジイ、てめぇはあいつを捨て駒にして逃げてるんだぞ、分かっ
て言ってるのか、あァァ!?」
「ぬっぐ……。お、落ち着けゲイス! あの一瞬で儂らにキリヲを救えたか? 発動の瞬間
は見えなんだが、あれはおそらく刻魔導の一種じゃろう。仮に割って入れたとしても、こち
らの犠牲が増えただけじゃ」
 ムドウは咳き込みつつ、何とかゲイスを振り解いていた。
 老いた身体が若者の激情に晒され、ギシギシと悲鳴を上げている。それでも長年の相棒を
失う結果となった彼は、尚もやり場を見出せない怒りを自分にぶつけようとしている。
「……教団の神官騎士が入り込んでいるとは想定外じゃった。おそらく当日にやって来たの
じゃろうな。……儂の、ミスじゃ」
 夜闇を見上げて、ムドウは大きく息を吐いた。
 自分達が世間から“敵”とされていることは重々承知の筈だった。しかしどちらに大義が
あるにせよ、こうして憎悪は連鎖していくのだろう──そんな思考がフッと脳裏に過ぎって
は霧のように消えてゆく。
「耐えろ、ゲイス。今はとにかく退くしかない。別の大陸まで退いて、もう一度体勢を立て
直せば──」
「その必要はないよ」
 ちょうど、その時だった。
 それまで二人しかいなかった筈の闇から声が聞こえてきたのだ。
 思わず弾かれたように振り返る。するとそこには、どす黒い靄と共に空間転移してくる三
人の人影が姿をみせようとしていた。
「随分と大きく出たみたいね。信徒ムドウ、信徒ゲイス」
 夜闇から歩を踏み出してきたのは“使徒”達だった。
 気障なマント青年フェイアンとその姉フェニリア、そして面倒臭そうに初っ端から睨みを
効かせている大男バトナス。
 彼ら三人の姿を認めて、ムドウとゲイスは反射的に低頭のポーズを取っていた。
 “結社”の下っ端──「信者」らを取り纏める自分達「信徒」が中級の構成員なら、彼ら
は更にその上、教主直属の幹部級なのだ。
 フェニリアの妖艶かつ指弾するような眼に、ムドウは内心慄きながらも返答する。
「も、申し訳ありません。どうやら教団からの伏兵が混じっていたようで……想定以上にこ
ちらの包囲網が早く破られてしまったのです」
「……キリヲが、相棒がそいつに殺られました」
「で、ですが戦力は把握しました。今度こそは……!」
 平身低頭。ムドウは何とかこの使徒らの機嫌を取ろうと必死だった。
 だが当の彼らは最初、黙ったままだった。
 恐る恐ると、ムドウはゲイスは顔を上げて彼らを見てみる。
 バトナスは両手を組んだままの仁王立ち。フェイアンは姉と顔を見合わせてから、相変わ
らず飄々とした──しかし確実に腹の底にどす黒いものを抱えたまま、微笑(わら)う。
「おかしいなあ。さっき『その必要はないよ』って言ったよね?」
 ムドウの顔から血の気が引いた。
 やはり彼らは咎めに来たのだ。今回のレノヴィン抹殺の失敗を。
「……一応言っとくが、俺達はトチったからシメに来たんじゃねぇぞ? いくら片割れだけ
だっつっても、信徒級(てめぇら)が仕留められるなんざ思ってねえし」
 バトナスが発言を繋ぐように言った。
 ゲイスとちらと顔を見合わせ、ムドウは戦慄の表情の中に少なからぬ疑問符を含ませる。
 ならば何故、わざわざ使徒クラスの彼らがやって来たのだろう? まさか教主様より直々
のお言葉でもあるのだろうか……。
「私達は、貴方達に“罰”を与えに来たの。大命より己の功名を優先した。何より……信徒
ムドウ、貴方は決してしてはならないミスを犯した」
「えっ?」
「……てめぇ、自分が口上の時何て言ったか覚えてるか?」
 一瞬間、間の抜けた返事。
 だがスッと眼光を鋭くしたバトナスの一言に、ムドウらの精神は再びおぞましい戦慄に支
配されることになる。

『教主様が大命の下、貴様らを処刑(まっさつ)する。摂理への反逆(なんじらがつみ)、
その命で以って贖って貰おう!』

 確か、そんな台詞。
 犯してはならないミス──ムドウはゲイスが目を見開いて固まったのを横目で見ながら、
ようやく自分達が置かれている状況を悟った。
「きょ……教主、様……」
「正解。愉悦にかまけて貴方は禁則を破った。決して外部に漏らしてはいけないあの方の名
を、貴方はレノヴィン達の前で口にした」
「そーいう訳だ。もう二度目はねぇ、ここで消えろ。それがあの方からの命だ」
 どちらからともなく、二人は後退り始めていた。
 闇の中に身体が沈んでゆく、ザザッと足元の茂みが擦れた音を立てる。
 殺される──!! 二人は次の瞬間、彼らに背を向けて逃げ出そうとしていた。
 だが……足が動かなかった。無残に大きく顔面から地面に倒れてしまう。
「誰が逃げていいって言った?」
 フェイアンが嗜虐的な微笑を湛えていた。かざした掌からは薄らと冷気が漏れている。
 ぶつ切りに喉から漏れる二人の悲鳴。その足元は、彼が放った魔力の氷でびっちりと固め
られてしまった後だった。
「手間取らせるなって。ただでさえ余計な仕事増やしやがってよぉ……」
「大丈夫、すぐに終わるわ。すぐに……ね」
 動けない二人に、バトナスとフェニリアがゆっくりと近付いてくる。
 メキメキッと肉を裂く音と共に彼の片腕が魔獣のそれに変じ、月明かりが照らす影を文字
通りの異形に変える。歩を進める度に彼女の回りには焔の悪魔が姿を現し、ぐるぐると宙を
闊歩しながら闇色を紅く染める。
「ひぃ……ッ!」「た、助け……」
 二人は威勢も何もかも削がれ、掠れた悲鳴を上げる事しかできなかった。
 それでも、処罰の為に訪れた使徒らは歩みを止めない。
 振り上げられた魔性の腕(かいな)、命を宿して蠢く焔の使い魔達。
 ──次の瞬間、二人分の短い悲鳴が夜闇の森に残響した。

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  1. 2012/10/12(金) 18:00:00|
  2. ユーヴァンス叙事詩録-Renovin's Chronicle-
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(書棚)感想:池上永一『シャングリ・ラ』

書名:シャングリ・ラ
著者:池上永一
出版:角川文庫(2008年)
分類:一般文藝/SF

舞台は、急速な森林化を強行した近未来の東京。
天へ延び続ける巨大都市を巡る陰謀に、運命に、ゲリラの少女は立ち向かう。

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  1. 2012/10/10(水) 11:00:00|
  2. 【読書棚】
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(企画)週刊三題「車輪ヒストリア」

──これから毎週、小説を書こうぜ?

毎週一回、ツイッタの「診断メーカー」で出たお題で小説を書いてみるという
自己鍛錬、 それがこの『週刊三題』であります。
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とある物書きの拙文晒し、此処に在り。

【今週のお題:影、車、歪み】

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  1. 2012/10/09(火) 18:00:00|
  2. 週刊三題
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自己紹介

長岡壱月

Author:長岡壱月
(ながおか いつき)

創作もとい妄想を嗜む物書きもどき。書いたり描いたり考えたりφ(・_・)
しかしながら心身共々力量不足な感は否めず。人生是日々アップデート。
今日も雑多な思考の海に漂いながらも何とか生きてます。
【小説/思索/落書き/ツクール/漫画アニメ/特撮/幻想系/小説家になろう/pixiv】
(※上記はPN。物書き以外では概ね、HN「長月」を使用しています)

【注】当庵内の文章や画像等の無断転載・再加工ないし配布を禁止します。

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